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2020.2.7

アーティスト・スプツニ子!「アートの形にこだわらなくても」新たな問題提起とは?

ファッションデザイナー、起業家、インフルエンサーなどマルチに活躍するハヤカワ五味がパーソナリティをつとめるTOKYO FMの番組「マスメディアン 妄想の泉」。この番組では、さまざまなフィールドで活躍する起業家やクリエイター、アーティストをゲストに迎え、未来を面白くするヒントを“妄想しながら”探っていきます。

2月1日(土)の放送は、アーティストで東京藝術大学美術学部デザイン科准教授のSputniko!(スプツニ子!)さんが登場しました。

スプツニ子!さん、ハヤカワ五味


◆“これはおかしいな”を大事に
スプツニ子!さんは、2010年に英国王立芸術学院(ロイヤル・カレッジ・オブ・アート)の卒業制作で発表した映像作品「生理マシーン、タカシの場合。」が話題に。以降、問題を提起するデザイン「スペキュラティブ・デザイン」という手法を用いた創作活動をはじめ、音楽、デバイス、映像などの制作、さらに、東京藝術大学で美術学部デザイン科の准教授として教鞭を執るなど幅広い分野で活動しています。

自身の創作意欲について、「世の中を見ていて、“これはおかしいな”“なぜ、こうなっているんだろう”という気持ちを大事に、作品づくりを繰り返していて。問題意識を持って活動するのは、ハヤカワさんと共通する部分がある気がしますね」とスプツニ子!さん。

一方、ハヤカワも「問題意識とか、“なにか変わったら面白いのに”と思ったことを投げて、それをみんなが考えてくれたり、反応してくれたりするのはすごく“今”っぽいし、世の中と相互に関わっている感じがしてやりがいもあるし、自分のやりたいことに近いなと思う」と話し、互いの活動に共感し合っている様子。

◆スプツニ子!のルーツ
両親がともに数学の研究者で大学教授という環境で育ったスプツニ子!さんは、「(数学が)身近にあったし、私も得意で。数学とプログラミングが大好きだった」と言います。“数学とコンピューター・サイエンスをもっと学びたい!”という思いから、高校を1年飛び級して、インペリアル・カレッジ・ロンドンに進学。

順風満帆の学生生活かと思いきや、「当時“数学やエンジニアリングは男性がやるもの”というイメージが社会的にあって。コンピューター・サイエンス学部では、クラスメイト約100人のうち、女性は9人しかいなかった。私が好きなテクノロジーやサイエンスは、世界のいろいろなことを変えてきているのに、そこに女性が少ないのはとても危険なことなんじゃないか」という思いを抱いたそう。

そんな問題意識から、大学で数学とコンピューター・サイエンスを学びながら、“テクノロジーとジェンダーの関係性”をリサーチし始めたスプツニ子!さんは、

「人間って、月面を歩いたり、ゲノム編集をしたり、テクノロジーでいろいろなことを叶えているのに、“なぜ私は毎月生理になるんだろう?”って。生理や妊娠・出産は原始時代から変わっていないし、タイムリミットはあるし、“なんだこれは?”と思った」と振り返ります。

また、リサーチを通して、「“テクノロジーや政治がこれまで男性中心に回ってきてしまったために、女性のニーズや課題がうまく解決されてこなかったんじゃないか”ということに気づいた」とも。

そして、大学卒業後、「“アーティスト”として、こうした課題を広くみんなに知らせて、議論を生み出したい」という考えに行き着いたスプツニ子!さんは、自ら監督・主演をつとめて「生理マシーン、タカシの場合。」を発表。アーティストとしての産声を上げました。

◆「今年、起業家デビューします」
スプツニ子!さんは「生理マシーン、タカシの場合。」の発表から10年間、アーティストの活動や手掛けてきた作品を通して問題提起してきましたが、「だんだんと“美術館という枠の外でできることがあるんじゃないか”“アートの従来の形にこだわらなくてもいいのではないか”と思うようになった」と言います。

「こんなにテクノロジーが進化しているのに、女性が生理になり、妊娠・出産にタイムリミットがあるのが、原始時代から変わっていないのは“人類の怠惰だ”と思っていて。いろいろと調べていたときに出てきたキーワードが“卵子凍結”だった」とスプツニ子!さん。

「メディアであまり語られず、知らない人も多いと思いますが、卵子は、35歳あたりを過ぎるとクオリティが劣化していくので、どんどん妊娠しづらくなっていく。例えば、30歳のときに卵子を凍結保存しておけば、あとでそのときの卵子を使うことができる。

卵子凍結について私がやるべきことは、これまでのようなアート作品とは違うと思った。これは、もっと人が使えるようなサービスやアプリケーションとか、なにかプラットフォームがつくれるのではないかと思って……私が尊敬するドイツ人アーティストのヨセフ・ボイスが『社会彫刻』という言葉を提案しているのですが、新しいスタートアップを通して社会彫刻をしたいと思うようになって。実は今年、ハヤカワさんと同じように起業家デビューするんです。アーティストとして、ひとつの作品として事業をローンチします」と宣言。

その言葉を受け、ハヤカワは「そうやって課題を解決していく、問題を提起していくことをクリエイティブと捉えて、(起業家として)取り組んでいく人が増えるのはとても嬉しい」と話していました。

イラスト:Eika



次回2月8日(土)の放送も、スプツニ子!さんをゲストに迎えてお届けします。どうぞお楽しみに!

▼「公開録音」のお知らせ▼
「マスメディアン 妄想の泉~公開妄想イベント第三弾~」(19:00開場/19:30開演)
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ゲストは、「ほぼ日刊イトイ新聞」を主宰する、株式会社ほぼ日代表取締役社長の糸井重里さんです。参加方法など、詳しくは番組Webサイトをご確認ください!


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<番組概要>
番組名:マスメディアン 妄想の泉
放送日時:毎週土曜 24:30~25:00
パーソナリティ:ハヤカワ五味
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/mousou/
番組Twitter:@mousou_tfm

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