製作:1983年(日本)
監督:大林宣彦
出演:原田知世/尾美としのり/ほか

筒井康隆の同名小説を映画化した青春SF映画。大林監督の出身地である尾道を舞台に、ある日突然、時間を超える能力を持ってしまった少女の悲しい恋を描く。大林監督の『転校生』『さびしんぼう』と並ぶ《尾道三部作》の2作目として、さらに原田知世の映画初主演作として、公開時は邦画配收の年間2位となるヒットを記録。


三木孝浩
― 映画監督の三木孝浩さんが語る『時をかける少女』 ―

この映画は僕がすごく衝撃を受けた1本です。小学校2年生くらいだったと思うんですけど、まずテレビで見かけたCMが衝撃でした。大林監督のイマジネーションあふれる映像が、それまで見ていたテレビ番組とはまったく違うので「なんだこれは?!」と思ったら映画のCMだったんです。そして実際に映画を見て、映画が好きになるきっかけになった作品です。

たとえばタイムスリップする表現では、説明的じゃない、ちょっとアナーキーな映像も入っています。古い柱時計がコマ撮りでカタカタと動いたり、映像を見ているのにどこか白昼夢を見ているような感覚を覚えました。僕にとっては「その世界に浸りたい」と思った最初の映像です。

こんなことを言っていますが、当時はまだ小学校2年生ですから、本当はまだこの映画の意味はちゃんと理解できていなかったと思います。でも、その時に好きだった初恋の女の子が原田知世さんにすごく似ていたんです。そして自分のかなわない想いが映画の中でかなえられるような体験をしたのが、この映画に大きな影響を受けた一番の理由だと思います。

初めて見た時に受けた感動があまりに大きすぎ、大人になって見直すとその印象が色褪せてしまうのが怖くて、なかなか見直せずにいます。それくらい自分にとって大事な映画です。自分が監督として映画を作る時は「思い出」や「記憶」をテーマにすることが多いのですが、思い出や記憶を美化(デフォルメ)して残すのは映画そのもの。この映画は特にロケ地の尾道が、初めて見るはずなのにどこか懐かしくて、ノスタルジーを感じさせます。


― 皆様から寄せられたリクエスト&ご感想 ―

◎おたぴょんさん(大阪府・男性)

『時をかける少女』

(1983年/大林宣彦監督版)を取り上げて下さい。TVに映画に、実写にアニメと、実に様々な形で映像化されている作品ですが、1983年版は邦画のアイドル映画の概念を変えた歴史的傑作だと思います。細田守監督のアニメ版も傑作なので、こちらも併せて取り上げていただけると嬉しいです。


※2/28(土)、三木孝浩監督の最新作『くちびるに歌を』全国ロードショー!
−皆さんからのご感想−

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