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ACN presents 丸山茂樹のMOVING SATURDAY
personality 丸山茂樹
ACN presents 丸山茂樹のMOVING SATURDAY
日本はもちろん世界で活躍をしているプロゴルファー丸山茂樹氏が、"スポーツ" "ビジネス" "エンターテインメント"など様々な世界の第一線で活躍する方をゲストに迎え、「チャレンジ」「教育」「マネジメント」「ゴルフ」など、幅広いテーマでトークを繰り広げる、ラジオ番組を舞台とした異業種マッチプレーをお届けします。
personality 丸山茂樹
2022.4.16
「箱根駅伝」連覇に向けて…青学・原晋監督がこだわる「新戦力の指導法」とは?

プロゴルファーの丸山茂樹がパーソナリティをつとめるTOKYO FMの番組「NECネッツエスアイ presents 丸山茂樹 MOVING SATURDAY」。4月9日(土)の放送は、前回に引き続き、青山学院大学陸上競技部の原晋(はら・すすむ)監督をゲストに迎え、お届けしました。


原晋さん(左)とパーソナリティの丸山茂樹



◆新入生の指導法は?

丸山:4月、原監督は新入生を迎える先生として、最初にどんなふうに声をかけてどうスタートさせるのか、興味があるんですけど。

原:まず北海道から九州まで、育ちややってきたことも違いますし、教育の方法もご家庭によって違っているなかで、青山学院の門を叩いてくれて、スタートするわけですよね。

丸山:はい。

原:そのなかで最初にやっているのは、チーム理念の共有です。今年、このチームの理念はなんなのかと。青山学院の強化メソッドとはこういうものなんだという仕組み、いわゆるルールを1年生に擦り込ませます。

丸山:なるほど。

原:ボタンのかけ違いが一番良くないので、双方が納得したうえでスタートを切ると。最初は、できるだけ成功体験を作るようにしています。1回目の記録会で自己ベストが出れば最高ですけど、自己ベストから大きく崩れるようなタイムで走らせることはせず、ある程度、形作って1回目に成功体験を作ることで“青山学院で頑張れば、成績が伸びるんだ”という頭の構造を作らせてスタートさせることを気にかけています。

丸山:たくさんの選手が個々で色を持っているなかで、選手の個性を見抜くのは難しくないですか?

原:僕はできるだけフラットな目線で学生と接するようにしていますし、プロ野球の世界に例えるならば、ドラフト1位から順番がつきますけど、それはあくまで過去の成績に基づいた評価をしているだけで、大学に入ったらフラットでここからどうチャレンジしていくかだということを伝えるようにしています。

丸山:はい。

原:ですから、高校時代に強かったからといって特別扱いは一切しないです。

◆原監督が重んじる“真の自主性”とは?

丸山:いろいろな指導法があると思いますけど、原監督は、真の自主性を重んじていると。この自主性とはどういう意味でしょうか?

原:(指導者から)言われたことをやるのは当然なんですけど、言われたことができないのが人間ですよね。どちらかというと、ジュニア期は伸ばしたい、褒めたいんだけど、できないことに対してガミガミと言うのが指導スタイルの始まりかなと思うんです。

丸山:なるほど。

原:それは悪いことではなくて、できるようにさせないといけないステージがあると思うんです。高校生までは生徒、大学生になると学生って言いますよね。生徒は、先生に従うステージなんです。時間を守る、あいさつをきちんとするなど、言われたこと、当たり前のことを当たり前のようにできるよう訓練していくのが高校までなんです。

丸山:はい。

原:そして、それをベースに学生は、自分で目標を立てて、自分で作戦を立てて、課題を見つけて最適なやり方を自分で掴み取って実行していく。そこが大学生に求められるわけです。言われたことだけ「はい」「はい」とやる生徒の時代から、今度はアレンジする能力が求められるのが、学生スポーツだと僕は思っています。

丸山:なるほど。ゴルフは道具を使うスポーツなので、1日休むと感覚を取り戻すのに2日かかると教わってきて、子どもの頃から毎日クラブを握ってきたんですけど、陸上競技が肉体全部を使うので、完全なオフ日を設けるんですか?

原:学生には「休養という練習をしなさい」と言うんです。本当に疲れているときは休む。疲れている休養日に遊びまわると逆に疲れてしまうので、休養というトレーニングをしなさいと。となると、一番いいのは睡眠をとって休むこと。

丸山:はい。

原:それで、体に余裕があるなら、走る行為ではなくフィジカルトレーニングでしっかりと補強しましょうと。走ること以外にも鍛えられることってあると思うんです。

丸山:なるほど。

原:そういった練習のバリエーションが、昭和の陸上界よりも今の時代は増えているので、ただ走ればいいという時代ではないですよね。

◆本当に強い選手は「故障しない選手」

丸山:本当に強い選手というのは、なんなんでしょうか。

原:「無事之名馬なり」じゃないですけど、やはり故障しないのが一番ですかね。遺伝的なものもあるし、親に感謝ですね。子どもの頃から好き嫌い・偏食なく自然豊かなものをお母さんの手料理をきちんと食べてきた子は、体ができあがっているんでしょうね。

丸山:4月になって新しい選手も入ってきますけど、どんな思いで新生活に臨んでほしいですか?

原:世の中に唯一平等に与えられているのは、時間なんですよね。24時間365日という時間は、みんなに平等に与えられています。そして、大学4年間というなかで、自分の好きな、得意な陸上競技、長距離を評価されて青山学院に入学したわけですから、いろいろな誘惑はありますけど、限られた時間のなかで精一杯頑張ってほしいと思っています。今しかできませんから。

丸山:(箱根駅伝の)連覇に向けて、あと8ヵ月ぐらいですけど。

原:それがね、わりとのんびりしていまして(苦笑)。

丸山:のんびりしているんですね(笑)。

原:1年間は持たないですよ。

丸山:ストイックなままだと持たないということですね。

原:監督もしんどいもん(笑)。スイッチを切っているわけじゃないけど、ボリューム1~10まであるとするなら、今はボリューム1ぐらい。これから徐々にね。夏が過ぎて12月に入ってくると10に近づいてきて、(本番の)レースのときには“バンッ!”と機械が壊れるぐらい、振り切れるまでいくわけです。

丸山:重低音が鳴り響くぐらいにね(笑)。

原:毎年12月10日に記者会見があるので、箱根駅伝3週間前に、どんな状態でどんな作戦が発表されるのか、今からぜひ期待していてほしいです。

次回4月16日(土)の放送は、フリーアナウンサーの新井恵理那さんをゲストに迎え、お届けします。どうぞお楽しみに!

「AuDee(オーディー)」では、時間の都合上カットしたトーク部分も盛り込んだ「ディレクターズカット版」がアップされています。音声は「AuDee(オーディー)」アプリで聴くことができますので、ぜひそちらもチェックしてください。

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聴取期限 2022年4月17日(日) AM 4:59 まで
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<番組概要>
番組名:NECネッツエスアイ presents 丸山茂樹 MOVING SATURDAY
放送日時:毎週土曜 7:00~7:25
パーソナリティ:丸山茂樹
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/moving/

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