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ACN presents 丸山茂樹のMOVING SATURDAY
personality 丸山茂樹
ACN presents 丸山茂樹のMOVING SATURDAY
日本はもちろん世界で活躍をしているプロゴルファー丸山茂樹氏が、"スポーツ" "ビジネス" "エンターテインメント"など様々な世界の第一線で活躍する方をゲストに迎え、「チャレンジ」「教育」「マネジメント」「ゴルフ」など、幅広いテーマでトークを繰り広げる、ラジオ番組を舞台とした異業種マッチプレーをお届けします。
personality 丸山茂樹
2020.9.5
4×100mリレー銀メダリスト・末續慎吾、日本が再びメダル獲得するには「“日本人らしさ”が必要」

プロゴルファーの丸山茂樹がパーソナリティをつとめるTOKYO FMの番組「英語のアルク presents 丸山茂樹 MOVING SATURDAY」。8月29日(土)の放送は、2008年北京オリンピック陸上銀メダリストの末續慎吾(すえつぐ・しんご)さんが登場しました。


末續慎吾さん(右)とパーソナリティの丸山茂樹



◆陸上100mと200mの違いは?

丸山:末續さんは、1980年生まれで、熊本県熊本市出身。2000年シドニーオリンピック、2004年アテネオリンピック、2008年北京オリンピックと3大会に連続出場。これはすごい。思い出すのは、北京大会の4×100mリレーで銀メダル獲得という快挙です。3位だったんだけど、後に1位のジャマイカ代表にドーピングがあったんだっけ?

末續:そうです。

丸山:となると、銀メダルは送られてくるわけ?

末續:切ないのが、まず銅メダルを梱包して送らなければいけなかったんですよ(苦笑)。

丸山:自分で梱包してちゃんと返せと……それは面倒くさいね(苦笑)。個人としては、2003年世界陸上競技選手権大会(パリ)の200mで3位。現在は、ご自身が立ち上げたチーム「EAGLERUN」に所属されていると。

末續:はい。

丸山:まずは、2003年世界陸上競技選手権大会のことを。

末續:日本人選手の体格では、短距離種目で海外選手と渡り合うのは絶対に無理だと言われていたんです。

丸山:でも決勝進出されましたよね。やっぱり、物心がついた頃から走るのは速かった?

末續:小学校の頃からぶっちぎりで速かったですね(笑)。

丸山:そういう人って必ずモテるんだよね。モテた?

末續:女の子にモテる瞬間はありましたね。

丸山:コンディションとか、本人的に“今回はいい記録が出せそうだな”とかは感じるものなの?

末續:(2003年のときは)アジア人としては、前例がなかったので。以前の世界陸上って決勝までの予選は4本あったんです。1本ずつやってみないとわからない部分はありました。

丸山:うん。

末續:やってみないとわからないなかで4本走ってみたら、そこ(決勝)にいたという感じで。自分のなかで変な既成概念みたいなものがあったら2次予選で落ちていたかもしれない。

丸山:なるほどね。(むしろ)やってみないとわからないくらいの感じが、よかったと。でも世界陸上で1度結果を残したとなると、次からはやってみないとわからないじゃなく……。

末續:やったことがあることになっちゃうんですよね。そうすると、できなくなるんですよ(苦笑)。

丸山:不思議だね……。

末續:力が入っちゃうんですよ。

丸山:今だと、桐生祥秀選手とか100m10秒を切るじゃない? やったことがないことが起こって、そこからなかなか出せないですよね。

末續:(陸上は)再現性が重要なんですよ。頭を使ったり、いろいろなものを受け入れていったり、ものすごく深くなっていくんです。

丸山:末續さんは200mでしたけど、100mと200mで選ぶ違いって何があるんですか? (素人目線だと)100mが速ければ、200mも速いんじゃないかって想像しがちですけど。

末續:一般的に、200mが速い人は足が速いですね。日本人のタイプによるかもしれないですけど、100m専門の選手って、意外と200mも兼ねている選手に負けることがあるんですよ。

丸山:ほぉ、面白い。

末續:200mはコーナリングがあるので、いわゆる直線系の力の使い方よりも、回転の力を使う要素が出てくるんですね。それで100mを走ると、体は直線的な動きというよりも少し回転がかった動きになる。

丸山:そうなんですね。ということは、200mが速い人は足が速いんだ。

末續:スピードにおいて、いろいろな(体の)使い方を知っているということですね。

丸山:なるほど~、直線もコーナーも。

末續:ウサイン・ボルトは(種目を)兼ねていたので、やっぱり強いですよね。

◆海外選手と戦うには“日本人らしさ”が必要

丸山:陸上で日本人といえば、リレーはすごいなって。バトンを渡す技とか。

末續:日本人って、海外でも代表するくらい何かを汲み取る能力がすごく高くて。リレーでは、後ろが見えていないものに対して、手を出して(バトンを)受け取る作業がありますけど、日本人は後ろ側にいる相手の空気感とか、なんとなく相手が近づいているのを感じ取る能力が長けていて。

丸山:ある意味、バトンの渡し方でこれだけ(日本代表の)成績が変わったのは、他の国の選手たちにとっては盲点だったってことでしょ?

末續:そうですね。

丸山:日本人って、そういうところが繊細ですよね~。

末續:(海外のチームは)技術でなんとかなるって思っていなかったみたいですから。

丸山:そういうことがわかってくるようになると、世界的にちょっと変わってきている?

末續:(バトンを渡すときの)ミスが少なくなりましたね。

丸山:日本を真似してきていると。

末續:彼らは速く渡さなくてもいいんです。海外の選手はもともと走力はあるので、ミスをしないだけで日本に勝てちゃう。だから日本人も簡単に「メダル獲得」と言えなくなってきていて。

丸山:そういうことか……。もともとのアクセルが全然違うんだね。これからは(リレーでの)メダル獲得がもっと難しくなってくる?

末續:難しくなってくるからこそ、“日本人らしさ”が必要になってくるのかなと思います。

丸山:らしさとは?

末續:気合ですね(笑)。自分よりも体格の大きい選手たちと戦うには、それなりに勇気や恐怖がないと乗り越えられませんから。一方で、臆病な選手もいて……技術を駆使して速くなるという事実もあるから、技術ばかりに傾倒してしまって、いい意味で根性論を排他してしまって。

丸山:でも、あまり根性論というとハラスメントになっちゃうじゃない?

末續:そうですね。ただ、僕の場合、根性論というよりは新・根性論というか(笑)。

丸山:日本人選手の平均身長も大きくなってきていますし、いつかは100mで9秒台をちょくちょく出してくるような時代がきますよね?

末續:必ずきます。

次回9月5日(土)の放送も、引き続き末續さんをゲストに迎え、お届けします。お楽しみに!

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<番組概要>
番組名:英語のアルク presents 丸山茂樹 MOVING SATURDAY
放送日時:毎週土曜 7:00~7:25
パーソナリティ:丸山茂樹

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