TOYKO FM
英語のアルク presents 丸山茂樹のMOVING SATURDAY
personality 丸山茂樹
英語のアルク presents 丸山茂樹のMOVING SATURDAY
日本はもちろん世界で活躍をしているプロゴルファー丸山茂樹氏が、"スポーツ" "ビジネス" "エンターテインメント"など様々な世界の第一線で活躍する方をゲストに迎え、「チャレンジ」「教育」「マネジメント」「ゴルフ」など、幅広いテーマでトークを繰り広げる、ラジオ番組を舞台とした異業種マッチプレーをお届けします。
personality 丸山茂樹
2020.09.26
乙武洋匡 GMをつとめるサッカーチーム「One Tokyo」が目指すJ1までの長い道のり

プロゴルファーの丸山茂樹がパーソナリティをつとめるTOKYO FMの番組「英語のアルク presents 丸山茂樹 MOVING SATURDAY」。9月19日(土)の放送は、前回に引き続き、作家の乙武洋匡さんが登場しました。


乙武洋匡さん(左)とパーソナリティの丸山茂樹



◆発起人・本田圭佑のサッカーチームGMに就任

丸山:今回は、乙武さんの最近の活動について語っていただきたいと思います。まず、サッカーチームのGMに就任されたと。

乙武:そうです。サッカー元日本代表の本田圭佑さんが発起人となって「One Tokyo」というチームを立ち上げたんです。ただ新設のチームなので、まだ東京都社会人リーグの4部という、J1をピラミッドとする一番下のカテゴリーからのスタートなんですけど。

丸山:そこから這い上がっていこうとしているわけですね。

乙武:はい。ここはすごく面白いクラブで、いろいろなクラブの決まりごととか、そもそもお金の使い方とかそういったものも“ファミリー”と呼ばれるオンラインサロンのメンバーによる投票で全部決められていくんです。監督は、タレントの武井壮さんなんですよ。

丸山:壮ちゃんが監督と。

乙武:監督も、誰がやるかということで、いろいろな人が手を挙げて、みんな(オンラインサロンのメンバー)の投票で武井さんが選ばれ、GMもいろいろな人が手を挙げるなかで私も立候補させていただいて、私に一番投票が集まって就任しました。

丸山:すごいメンバーだ。監督とGMは、“武武コンビ”で。

乙武:2人ともサッカーをやったことがない(苦笑)。

丸山:壮ちゃんもどちらかというと、陸上、野球、ゴルフ、ビリヤードとかだもんね。でも、スポーツにはなんでも長けている男ですから。今後、底辺からですけど、どんなチームに?

乙武:もちろん発起人である本田さんがやりたいサッカーのプレースタイルがあるんですけど、まずは健全な野心を持って上に上がっていきたいという思いを持っている選手、そしてなによりも社会人チームなので、審判に文句を言ったり、ミスした仲間を責めたりだとか、そういった態度ではなく、きちんと紳士的な振る舞い、スポーツマンシップというものを体現できる選手を集めていこうとGMとしては思っています。

丸山:なるほど。

乙武:まだ今は最下部のカテゴリーなんですけど、本当に素晴らしいメンバーが集まってきてくれているので、わりと勝ち進んでいる状態です。どういう選手を試合に出すかというのも、実力はもちろんなんですが、日常での態度ですとか、そういったことも加味しながら、選手を集めたり起用したりというのが、基本路線となっていますね。

丸山:ジェントルマンのチームに仕上げようと。最終的にJリーグを目指しているわけですよね?

乙武:はい、十何年はかかると思うんですけど。

丸山:そんなに!?

乙武:今は東京都リーグの4部なんですが、3部、2部、1部、関東リーグの2部、1部、JFL、J3、J2、J1と。

丸山:長き道のりだな、これは(苦笑)。

乙武:そうなんですよ。

◆「OTOTAKE PROJECT」に込めた思い

丸山:最新技術を搭載した義足での歩行に挑戦する「OTOTAKE PROJECT」に取り組まれていて。僕、テレビで観たんですけど、けっこう大変そうですよね。

乙武:大変なんですよ。

丸山:今まで歩いたことがなかったから、“歩く”というのが脳にないんですよね。

乙武:はい。両足とも膝から下がない方というのは、これまでの技術だと歩くことはなかなか難しいと言われていたんですね。というのも、人間が歩くのにあたっては、膝が果たしている機能がすごく重要らしいんです。

丸山:なるほど。

乙武:普段、みなさんが歩いているときって、自然と膝が曲がり、でもガクッと曲がりすぎず、適度なところでロックがかかり、そこからまた伸ばしていくということを右、左、右、左……と繰り返すことによって歩行って成り立っているんですけど。

丸山:うん。

乙武:それって、いちいち脳から指令して意識していないじゃないですか。自然とやっているわけですよ。その膝がないと、これまでは再現する技術ってなかったらしいんですね。

丸山:はい。

乙武:今回、遠藤謙さん(Sony CSL)という義足エンジニアの方が、人間の膝をほぼ再現できるモーターを開発して、そのモーターを組み込んだロボット義足が誕生したんです。

丸山:ほぉ~。

乙武:これを普通に学会とかで発表したところで、そんなに世間には知られないだろうと。もっと世間に(この技術について)インパクトを残すには、「乙武さんにはいてもらうのがいいんじゃないか」ということで、私に白羽の矢が立ったんですけど。

丸山:はい。

乙武:先ほど丸山さんがおっしゃったように、一度も二足歩行をしたことのない人間が(義足ロボットを)はくのは四苦八苦するのと、私の場合、40年以上座って生活してきているので、体がアルファベットの“L”の形に凝り固まっちゃっているんですよ。

丸山:なるほど。

乙武:腰がずっと曲がっちゃったままなので、いざ義足をはいて立った瞬間は頑張って“I”の字(の体勢)にできるんですけど、歩くうちに自然と体が“L”の字に戻ろうとしちゃって、前傾姿勢になって倒れていくと。そういう癖が最初はなかなか抜けなかったんですよね。

丸山:はい。

乙武:義足がどんなに軽量化したとはいえ、片足4.5kg、合わせて9kgあるんですよ。

丸山:そんなに重いんですか!?

乙武:それを短い私の足にくくりつけて歩くので、やっぱり筋力トレーニングも一からしなきゃいけないので。今は夜な夜な、マンションの非常階段を50フロア、義足をはかずに自分のこの短い足で上っていくというトレーニングを。

丸山:うわぁ~、大変だ。

乙武:もう44歳なんですけどね(苦笑)。

丸山:テレビで(「OTOTAKE PROJECT」を)観ていて、すごいところに飛び込んでしまったなと思ったんですけど。

乙武:私は生まれつきこの体なので、特にこれまで“二足歩行できるようになりたい”という思いを抱いていたわけではないんですね。

丸山:はい。

乙武:ただ、中途障がい、つまり途中まで健常者として歩くことができていて、事故や病気によって足を失ってしまった方というのは、やはりもう一度二足歩行したいという思いを強く持っていらっしゃるみたいなんです。

丸山:はい。

乙武:今回、私たちのプロジェクトをなるべく進展させて、こういった義足が実用化に近づけば近づくほど、そうした境遇の方がもう一度自分の足で歩くことができるようになるという希望が少し見えてくるので、そういう意味でも自分のためというよりは、次世代の方々のためになにか希望が持てるようなプロジェクトになったらいいなという思いで。

丸山:乙武さんをきっかけに進化していくということですね。

乙武:そうですね。

丸山:ずっと(テレビでこのプロジェクトを)追いかけてほしいなって。乙武さんがどこまで歩けるようになるのか、観てみたい。この秋以降はどんな活動を?

乙武:まだまだ「OTOTAKE PROJECT」は道半ばですので、引き続きこれを頑張っていきたいなというのもありますし、今年5月から始めたYouTube(「乙武洋匡の情熱教室」)でいろいろな企画をやらせていただいていて。

丸山:はい。

乙武:脳性まひの少年とPK対決をしたり、人生で初めて料理に挑戦したり……そんなこともやっているので、まだまだやろうと思えばやれそうなことがたくさんあると思うので、いろいろなことにトライしつつ、丸山さんとのパターゴルフ対決も。

丸山:それはぜひ実現させましょう!

次回9月26日(土)の放送は、プロゴルファーの星野陸也選手をゲストに迎え、お届けします。お楽しみに!

「AuDee(オーディー)」では丸山茂樹のスピンアウト番組「MARUYAMA RADIO」が配信中! 丸山プロがゴルフに関する質問、疑問、人生相談などに答えます。音声は「AuDee(オーディー)」アプリで聴くことができます。

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<番組概要>
番組名:英語のアルク presents 丸山茂樹 MOVING SATURDAY
放送日時:毎週土曜 7:00~7:25
パーソナリティ:丸山茂樹
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/moving/

2020.09.17
乙武洋匡 20歳の誕生日に「父から言われて号泣した言葉」とは?

プロゴルファーの丸山茂樹がパーソナリティをつとめるTOKYO FMの番組「英語のアルク presents 丸山茂樹 MOVING SATURDAY」。9月12日(土)の放送は、作家の乙武洋匡さんが登場しました。


乙武洋匡さん(右)とパーソナリティの丸山茂樹



◆「親を恨む気持ちは1回たりともなかった」

丸山:簡単に乙武さんのプロフィール紹介を。1976年4月6日生まれ。大学在学中に出版した「五体不満足」がベストセラーに。卒業後、スポーツライターとして活動した後、小学校教諭を経て、2013年2月には東京都教育委員に就任。そのほか、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会に参与、社会人サッカーチームのGMにも就任されていると。

乙武:はい。

丸山:いやぁ、いろいろなことをされていますね~。今回は乙武さんが伝えてきたスポーツの魅力や教育などについて伺っていきたいと思います。自身が成長するなかで、一番影響を受けたというご両親の教えとは?

乙武:みなさんから「明るいですね!」とか「強いですね!」って言っていただけるのは、やっぱり両親の育て方の影響がすごく大きいと思うんです。僕は根本的に自己肯定感が強い人間なんですね。

丸山:うん。

乙武:それは両親が、「こんな体に生んでしまって申し訳なかった」とか「この子の人生、お先真っ暗だな」っていう育て方をしていたとしたら、たぶん子どもである僕自身もそれを敏感に感じ取って、“あぁ、俺の人生って大変なんだな……”ってなっていたと思うんですよね。ところが、母はすごく楽天家なので“なんとかなるでしょ!”という思いで育てていたらしく、まぁなんとかなってきたと(笑)。

丸山:両親の力って大事だなって感じますよね。ご両親から言われて印象に残っている言葉とかはありますか?

乙武:20歳の誕生日に、父から「いつか思春期の頃に『なんでこんな体に生んだんだ!?』って、お前からどやされる日がくるんじゃないかってビクビクしていたんだけど、そんなこともなくここまで育ってくれてよかった」みたいなことを言われたときに号泣してしまって。

丸山:うん。

乙武:別に、こっちはそんなことを思っていないんですよ。本当に強がりでもなんでもなく、この体に生まれたことに対して、親を恨む気持ちは1回たりともなかった。

丸山:乙武さんって、反抗期は?

乙武:母が「おはよう」って言ってきても「うるせぇ!」って返すくらいの反抗期はありましたけど(苦笑)。だけど、手足がなく僕を生んだことを責めたことは1回もなかったし、我慢していたわけでもなく、別になんとも思っていなかったんです。

丸山:なるほどね~。

乙武:でも、父は“そう思っていたんだ!?”っていうのが、けっこうショックで。

丸山:いつかそうやって言ってくるときがくるんじゃないかと。

乙武:全然そんな風に思っていないのに、なんで気にしていたのって。

丸山:それは親心だと思いますよ。男として、いろいろなことをさせてあげたかったなとか。

乙武:うん、そうですよね。

◆“ONコンビ”の意外な振る舞いに感激

丸山:乙武さんって、スポーツは一番なにが好きなんですか?

乙武:やっぱり、小さい頃から一番親しんできたのは、野球ですかね。僕が子どもの頃は、まだJリーグもなかった時代でしたから。

丸山:なるほど。どこのチームのファンでした?

乙武:当時は熱狂的な(阪神)タイガースファンだったんですよ。

丸山:あら!? 東京都出身ですよね?

乙武:東京生まれ東京育ちで、両親ともジャイアンツ(読売巨人軍)ファンだったんですけど、小さい頃からあまのじゃくだったのか物心がついたあたりからテレビに(ユニフォームの)縦じまが映ると喜んでいたみたいで。

丸山:へぇ~。

乙武:母がぶっ飛んだ人で、空気が読めないんですよ。僕が野球好きだったので、母が多摩川にあるジャイアンツの練習場に連れて行ってくれたんです。フェンスの外から見ていたら、当時監督が王(貞治)さんだったんですよ。

丸山:うん。

乙武:王さんってものすごく丁寧でファンサービスを熱心にされる方で、こんな体の不自由な少年が見に来てくれていると気づいてくださって、わざわざ僕のところまで歩んできて「今日は見に来てくれたんだね」って声をかけてくださったんです。

丸山:素晴らしい。さすがホームラン王。

乙武:当時、タイガースファンではありましたけど、世界の王さんが声をかけてくださったことにすごく感激するじゃないですか。

丸山:もちろん。

乙武:そこで母が、僕のことを車いすから抱き上げて、フェンスの上に顔を出して、王さんのもとに差し出して、「この子、タイガースファンなんですぅ!」って。その一言はいらねぇだろっていう(笑)。

丸山:ハハハハハ! そのとき王さんはどんな顔を?

乙武:大人の対応で(笑)。一瞬、面食らった顔でしたけど、「タイガースもいいけど、ジャイアンツも応援してね」って。

丸山:さすが、やさしい! 長嶋(茂雄)さんだったらなんて言ったのか、聞きたかったな(笑)。

乙武:スポーツライターになってから、長嶋さんともお会いする機会があったんですよ。

丸山:うん。

乙武:ブルペンを見に行こうと思って移動していたんですけど、ブルペンまでの道が車いすだとちょっと難しくて、スタッフが僕のことを車いすから抱え上げて、抱っこのような状態になったタイミングだったんです。ちょうどそこに長嶋さんがやって来て、僕がいつもの電動車いすに乗っていないことに気づいて、「あぁ、いつもの戦力はどうしたんですか?」って(笑)。僕、何百人、何千人と会ってきましたけど、僕の電動車いすを「戦力」と呼んだ人は初めてでしたね。

丸山:最高ですね(笑)! 長嶋さん、半端ないな。

乙武:ワードセンスがすごいですね。

次回9月19日(土)の放送も、引き続き乙武さんをゲストに迎え、お届けします。お楽しみに!

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2020.09.11
日本陸上界が金メダル獲得する可能性は? 末續慎吾「日本人はチャンスをつくれる人種」

プロゴルファーの丸山茂樹がパーソナリティをつとめるTOKYO FMの番組「英語のアルク presents 丸山茂樹 MOVING SATURDAY」。9月5日(土)の放送は、「前回に引き続き、2008年北京オリンピック陸上銀メダリストの末續慎吾(すえつぐ・しんご)さんが登場しました。


末續慎吾さん(左)とパーソナリティの丸山茂樹



◆自身のチーム「EAGLERUN」に込めた思い

丸山:その走りは「世界一美しい」とも言われていますけど。

末續:僕ね、始めた頃は(フォームが)ひどかったんですよ。傾いたり、前を向いて走れなかったりして。

丸山:いやいや、欽ちゃん走りじゃないんだから(笑)。現在、ご自身が立ち上げたチーム「EAGLERUN」に所属されていますけど、これはいつ設立したんでしたっけ?

末續:2017年ですね。その前から考えていたんですけど、“自身のチームで走りたい”というのと、あとは“速く走ることだけを目的としていない”という意味も含めて。

丸山:なるほど。

末續:今の日本の“RUN”は、速くなることに追及されたものが多いので、イーグルのように自由に飛べるように、いろいろな走りを通して表現できたらという思いも込めて命名しました。

丸山:夢は、新国立競技場で「EAGLERUN杯」をやって、世界中に陸上ファンを育てたいと。

末續:そうです。

丸山:陸上ファンってすごくいると思うんだけど。

末續:(新型コロナウイルスの影響で)自粛中も、外に出てやるスポーツって走る方が多かったみたいでね。道具も使わないですし、それこそ人との距離をとってできますし。

丸山:100mって、オリンピックで一番人気だよね。

末續:そうですね。僕が24歳のとき、2004年アテネオリンピックで100mのいい席は何百万円もしましたから。プレミアがつくくらい、ヨーロッパの方たちもなにか感じる価値みたいなものがあるんですよね、100mって。

丸山:10秒以内で終わっちゃうのに。それだけ世界中の人が(生で)観戦したいと思っていると。

末續:足が速いというのは、理屈ではない誰が強いのかというのと並ぶものなのかなと思います。

◆東京オリンピック開催延期で感じたこと

丸山:しかしながら、東京オリンピックの開催延期は残念でしたよね……。

末續:もちろん自分も“東京オリンピックを”という思いでやってきていましたので。ただこういう事態ですから、選手としては“開催を”という気持ちと、でも一方では、現状を見てちゃんと(新型コロナの収束を)優先しなきゃといけないという部分もありますし。

丸山:うん。

末續:選手本人たちが一片の迷いもなくやっていたということと、それを応援してくれていた人がいたということ。これをわかってはいるんだけど、簡単に諦めるという行為自体はあまりよくないのかなとは思いますね。

丸山:オリンピックは4年に1回だもんね。

末續:(大会に向けて)すごいエネルギーを使うし、陸上は特に10秒、20秒で終わっちゃうから、その儚さとか……。日本代表になった瞬間から、それなりの期待とか責任を負いますので、どこで自分の気持ちの折り合いをつけるかというのは、その選手にしかわからないし、まわりが決めつけないほうがいいのかなって。

丸山:うん。ネガティブなことばかり考えていてもなんですし、今できることをしっかりとやって、来年開催されることを願って一生懸命にやるしかないと思う。将来、陸上で日本人が金メダルを獲れるチャンスってあると思いますか?

末續:日本人はチャンスをつくれる人種なのかなと思います。それは、能力だけに頼らないから。去年、世界陸上(ドーハ)の解説としてゲストに呼んでいただいて、海外選手の試合を観ていると、やっぱりものすごく練習もしているし、技術的にも高いものを持っていると。

丸山:はい。

末續:だけども、日本人選手が抱えている技術力だったり、精神性だったり、追及する気持ちなどを観ていると、(海外選手と)大して変わらないんですよ。だからあとは時間ですよね。いかに諦めないで(気持ちを)持っていくか。

丸山:未来が楽しみですね。

次回9月12日(土)の放送は、作家の乙武洋匡さんをゲストに迎え、お届けします。お楽しみに!

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2020.09.05
4×100mリレー銀メダリスト・末續慎吾、日本が再びメダル獲得するには「“日本人らしさ”が必要」

プロゴルファーの丸山茂樹がパーソナリティをつとめるTOKYO FMの番組「英語のアルク presents 丸山茂樹 MOVING SATURDAY」。8月29日(土)の放送は、2008年北京オリンピック陸上銀メダリストの末續慎吾(すえつぐ・しんご)さんが登場しました。


末續慎吾さん(右)とパーソナリティの丸山茂樹



◆陸上100mと200mの違いは?

丸山:末續さんは、1980年生まれで、熊本県熊本市出身。2000年シドニーオリンピック、2004年アテネオリンピック、2008年北京オリンピックと3大会に連続出場。これはすごい。思い出すのは、北京大会の4×100mリレーで銀メダル獲得という快挙です。3位だったんだけど、後に1位のジャマイカ代表にドーピングがあったんだっけ?

末續:そうです。

丸山:となると、銀メダルは送られてくるわけ?

末續:切ないのが、まず銅メダルを梱包して送らなければいけなかったんですよ(苦笑)。

丸山:自分で梱包してちゃんと返せと……それは面倒くさいね(苦笑)。個人としては、2003年世界陸上競技選手権大会(パリ)の200mで3位。現在は、ご自身が立ち上げたチーム「EAGLERUN」に所属されていると。

末續:はい。

丸山:まずは、2003年世界陸上競技選手権大会のことを。

末續:日本人選手の体格では、短距離種目で海外選手と渡り合うのは絶対に無理だと言われていたんです。

丸山:でも決勝進出されましたよね。やっぱり、物心がついた頃から走るのは速かった?

末續:小学校の頃からぶっちぎりで速かったですね(笑)。

丸山:そういう人って必ずモテるんだよね。モテた?

末續:女の子にモテる瞬間はありましたね。

丸山:コンディションとか、本人的に“今回はいい記録が出せそうだな”とかは感じるものなの?

末續:(2003年のときは)アジア人としては、前例がなかったので。以前の世界陸上って決勝までの予選は4本あったんです。1本ずつやってみないとわからない部分はありました。

丸山:うん。

末續:やってみないとわからないなかで4本走ってみたら、そこ(決勝)にいたという感じで。自分のなかで変な既成概念みたいなものがあったら2次予選で落ちていたかもしれない。

丸山:なるほどね。(むしろ)やってみないとわからないくらいの感じが、よかったと。でも世界陸上で1度結果を残したとなると、次からはやってみないとわからないじゃなく……。

末續:やったことがあることになっちゃうんですよね。そうすると、できなくなるんですよ(苦笑)。

丸山:不思議だね……。

末續:力が入っちゃうんですよ。

丸山:今だと、桐生祥秀選手とか100m10秒を切るじゃない? やったことがないことが起こって、そこからなかなか出せないですよね。

末續:(陸上は)再現性が重要なんですよ。頭を使ったり、いろいろなものを受け入れていったり、ものすごく深くなっていくんです。

丸山:末續さんは200mでしたけど、100mと200mで選ぶ違いって何があるんですか? (素人目線だと)100mが速ければ、200mも速いんじゃないかって想像しがちですけど。

末續:一般的に、200mが速い人は足が速いですね。日本人のタイプによるかもしれないですけど、100m専門の選手って、意外と200mも兼ねている選手に負けることがあるんですよ。

丸山:ほぉ、面白い。

末續:200mはコーナリングがあるので、いわゆる直線系の力の使い方よりも、回転の力を使う要素が出てくるんですね。それで100mを走ると、体は直線的な動きというよりも少し回転がかった動きになる。

丸山:そうなんですね。ということは、200mが速い人は足が速いんだ。

末續:スピードにおいて、いろいろな(体の)使い方を知っているということですね。

丸山:なるほど~、直線もコーナーも。

末續:ウサイン・ボルトは(種目を)兼ねていたので、やっぱり強いですよね。

◆海外選手と戦うには“日本人らしさ”が必要

丸山:陸上で日本人といえば、リレーはすごいなって。バトンを渡す技とか。

末續:日本人って、海外でも代表するくらい何かを汲み取る能力がすごく高くて。リレーでは、後ろが見えていないものに対して、手を出して(バトンを)受け取る作業がありますけど、日本人は後ろ側にいる相手の空気感とか、なんとなく相手が近づいているのを感じ取る能力が長けていて。

丸山:ある意味、バトンの渡し方でこれだけ(日本代表の)成績が変わったのは、他の国の選手たちにとっては盲点だったってことでしょ?

末續:そうですね。

丸山:日本人って、そういうところが繊細ですよね~。

末續:(海外のチームは)技術でなんとかなるって思っていなかったみたいですから。

丸山:そういうことがわかってくるようになると、世界的にちょっと変わってきている?

末續:(バトンを渡すときの)ミスが少なくなりましたね。

丸山:日本を真似してきていると。

末續:彼らは速く渡さなくてもいいんです。海外の選手はもともと走力はあるので、ミスをしないだけで日本に勝てちゃう。だから日本人も簡単に「メダル獲得」と言えなくなってきていて。

丸山:そういうことか……。もともとのアクセルが全然違うんだね。これからは(リレーでの)メダル獲得がもっと難しくなってくる?

末續:難しくなってくるからこそ、“日本人らしさ”が必要になってくるのかなと思います。

丸山:らしさとは?

末續:気合ですね(笑)。自分よりも体格の大きい選手たちと戦うには、それなりに勇気や恐怖がないと乗り越えられませんから。一方で、臆病な選手もいて……技術を駆使して速くなるという事実もあるから、技術ばかりに傾倒してしまって、いい意味で根性論を排他してしまって。

丸山:でも、あまり根性論というとハラスメントになっちゃうじゃない?

末續:そうですね。ただ、僕の場合、根性論というよりは新・根性論というか(笑)。

丸山:日本人選手の平均身長も大きくなってきていますし、いつかは100mで9秒台をちょくちょく出してくるような時代がきますよね?

末續:必ずきます。

次回9月5日(土)の放送も、引き続き末續さんをゲストに迎え、お届けします。お楽しみに!

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