石丸:最終週は、“時を重ねながら、長く大切にしていきたいこと”をお伺いしたいと思います。
清水さんにとって、それは何でしょうか?
清水:「情報のインプット」です。
石丸:情報のインプット。具体的にはどういうことでしょう?
清水:現役を退いてから、講演をさせていただく機会が非常に多くなってきたんです。アウトプットしていることが多いと感じるので、時間があるときはインプットをしていこうと常々心がけているんですよね。たとえば、日々の移動も多いので、飛行機に乗っているときとか。インプットを増やすと、もっとスムーズに話せるようになるかもしれないですし、選ぶ言葉も、講演の組み立ても変わっていくのかなと感じています。
石丸:一番のインプット手段は何でしょう?
清水:一番は本ですね。
石丸:ジャンルとか、こだわりはありますか?
清水:若い頃、10代後半から20代前半かけては自己啓発本が多かったです。僕、そんなに本を読むのは得意じゃないんですけど、読もうと心がけていた時期があって。
今はビジネスに関する本。その会社がどのように成り立っていったのかという本を手に取ることが多いです。
石丸:経験が載っている本が多いということですね。どういうところに注目して読んでいますか?
清水:ビジネスであれば、その会社が、どういうチームで、どういう理念を持って作り上げられていったのか。また、その経営者がどういう思いで挑んでいったのか。僕が実際にビジネスで挑んでいく中で気になるポイントを、他の人はどう挑戦していってるのかなっていう視点で読んでいます。あと、自分の講演で、どのように話を展開していったらいいのかなとか、笑いを取る本とかも読んだりします。
石丸: ご自身が語り手になったときに活かせるような…。
清水: 笑いを取るのは下手なんですけど、下手なだけに講演を行なったときにどうやったら笑ってもらえるのかなとか、そういう落とし所を、読んで学んだりしますね。
石丸:聴き手の心を掴むのって難しいですよね。性別・世代によって全く違うものですが。
清水:違いますね。中でも、経営者の方々の反応が一番薄いというか、難しいですね。どこで笑ってくれるのかわからないし…。でも、最近思ったのは、ご年配の男性は下ネタで一番笑ってくれるなって(笑)。
石丸: 心がほぐれるんでしょうね(笑)。