石丸:このサロンでは、人生で大切にしている“もの”、“こと”についてお伺いしていますが、今週はどんなお話を聞かせていただけますか?
山田:今日は、「仕事」についてです。
石丸:いろんな仕事をされていますが、この業界に入って一番最初にやった仕事は?
山田:15歳の頃なんですが、雑誌の撮影でした。
1ページの中にある横2センチ縦3センチくらいの小さなカットで「男性が美しくなってきている」みたいな企画だったんですよ。
石丸:それがデビューだったんですね。
山田:初めての仕事だとそうですね。
その後はオーディションを受けてテレビドラマに出るようになって。しばらくはテレビドラマをやってました。
石丸:そこから映画に出られたり、後に、歌ったり、メガホンを持ったりされるじゃないですか。自らやりたいと思って始めた仕事はどれですか?
山田:基本的に自分がやりたい、やった方がいい、やらなきゃいけないと思って始めていますね。
石丸:何か目指すところがあるってことでしょうか?
山田:その時々ですね。好奇心旺盛なので、いろんな事を経験したいというのもあると思います。
音楽は俳優仲間とバンドを組んでやってみたりしたんですけど、それは、中学生のときとかに同級生同士でギターやベースを買ってバンドを組むような感覚でした。
歌も、17歳くらいのときに「歌を出そう」と言われて、どういうアーティストが好きか訊かれたので、暗めのアーティストの名前を出したんです。
そしたら、全然違うすごくポップな感じの曲があがってきて、僕自身に全く合ってない、僕の中にない曲だったので、「こういうアーティストが好きって伝えましたよね? 」って言ったら、ドラマの主題歌として決定しているから曲は変えられないって言われて、すごく嫌な思いをしながら歌いました(笑)。
歌うことは好きでカラオケにはよく行っていたんですけど、仕事として、となると大人達に利用されるだけだと思って、そこから10年ぐらいは音楽を拒絶していました。
石丸:そんなことがあったんですね。
そして、山田くんと私は新橋演舞場で上演されているミュージカル「 ペテン師と詐欺師」という舞台で共演しております。
見所はどういうところだと思いますか?
山田:騙し合いの話なので、キャラが変わるところは観ていて面白いだろうなと思いますね。
騙すときは、服装も喋り口調も変えているじゃないですか。素の状態を先に知っていると、変なキャラを作って騙しにきていることが知れますし、そこが一番楽しいんじゃないかなと思います。