石丸:TAKAHIROさん、今週もよろしくお願いいたします。このサロンでは、4週にわたって人生で大切にしている“もの”や“こと”をお伺いしてきました。最終週は“時を重ねながら長く大切にしていること”についてお聞きしたいと思います。それは一体何でしょうか?
TAKAHIRO:「サンタクロースの日」です。
石丸:サンタクロースの日ということは12月25日?
TAKAHIRO:そうです。24日から25日にかけて、夜中の「サンタクロースがやって来るタイム」。そして「25日に起きた時タイム」。
石丸:何かギフトがあるかも知れない。
TAKAHIRO:“あの方”が。
石丸:“あの方”がやって来てね。それはいろんな良い思い出があったということですか?
TAKAHIRO:ありました。1年の中で、このサンタクロースが来る日が1番楽しみだったんです。
石丸:お正月や誕生日よりも、サンタクロースが来る日が?
TAKAHIRO:はい。“来るかな? 来ないのかな?どっちなんだい!”って、なかなか寝れないんです(笑)。そしてパッと朝に目が覚めて、布団をゴソゴソして小さな箱とかがあると、「あった!」って。
石丸:(プレゼントは)枕元にあるわけじゃなくて、どこかにあるんですね。
TAKAHIRO:はい。自分が憧れていたものに出会えた思い出が、すごく楽しいんです。時計は2度くらいサンタさんにもらったことがあります!
石丸:本当!? 時計のどこが好きだったんですか?
TAKAHIRO:僕は「時計バンド」が好きなんです。キラキラしているものとか、皮みたいなものとか、メッシュのものとか。もちろん、(時計バンドだけでなく)文字盤を見て“輝いてるなぁ”とか。中学生ぐらいの時にサンタさんからメタルの時計をもらった時には、時計を着けることですごく大人になった気がしました。メタルの時計のバンドを輝かせながら…。
石丸:これ見よがしに(笑)。
TAKAHIRO:これ見よがしに、腕をめくりながら(笑)。その時計で自分が大人になった気がしたので、ずっと着けていました。
石丸:そうなんですね。時計のように、欲しかったものが届くんですか? それとも思いがけないものが届いたりしましたか?
TAKAHIRO:どちらもありました。予想が当たって嬉しい時と、予想を超えてきて嬉しい時と、予想外で“むむ、これは?”みたいな時もありました。
石丸:きっとそれはサンタさんが、“いつかこれを好きになる時が来るよ”と思って置いてくれるギフトなのかもしれないですね。
TAKAHIRO:父親がすごく忙しくて土日か朝しか会えないので、僕は(父親のことを)「ドニーチョの父」と呼んでいまして。
石丸:ドニーチョの父(笑)。
TAKAHIRO:ドニーチョの父が「お、何かもらったのか。それはこうすると良いやつじゃないか」と言って、そのプレゼントのことで父親とたくさん会話が出来たんです。
そして今、大事にしている「サンタクロースの日」には、自分がサンタクロースのお手伝いが出来ることが1番(楽しみ)です。
石丸:それは今、お子さんがいらっしゃるから、その子のためにお手伝いをするんですね。
TAKAHIRO:「何かサンタさんから欲しいものがあるの?」と(子供に)聞いて、次の日に「サンタさん、来たかな?」と言って(プレゼントを)見て、「お、来たか!」と言って、「それ、ボタンを押すと動くみたいだよ」って、同じ会話をします。
石丸:TAKAHIROさんのお父さんもそうであったように、「サンタさんの日」というのは子供達にとっては新たなものとの出会いの日じゃないですか。そのお手伝いするというのは素敵なことだと思うし、一生続けたいことですね。
TAKAHIRO:そうなんです。それに、“忙しかった父と心が繋がれた”ということが僕の中ではそれ(クリスマスプレゼント)以上のギフトで、“サンタさんありがとう”という気持ちなんです。だから、長く続けて繋げていきたいと思います。
石丸:コミュニケーションの日ですね。
TAKAHIRO:はい。