SUNDAY UNIVERCITY LECTURE NOTES 講義録

第9回 日曜大学 テーマ:「ペットの長生き学」 2025.11.30
第9回 日曜大学 テーマ:「ペットの長生き学」
今週の『日曜大学』は、日本大学 生物資源科学部 獣医学科の枝村一弥先生を迎え、「ペットの長生き学」をテーマにお届けしました。枝村先生は、獣医外科・運動器疾患・再生医療(iPS細胞)を専門とし、全国で約10人しかいない“小動物外科専門医”の資格を日本人で2人目に取得した実績の持ち主。東武動物公園のホワイトタイガーの手術も担当した先生の登場に、蓮見さんは「説明文全部読みました!」と嬉しそうな様子を見せていました。

前半は、iPS細胞を使った再生医療の最新研究について。体細胞から臓器の元になる細胞を作れる仕組みや、犬・猫・アザラシなど幅広い動物で活用が進む現状を紹介。最も早いもので「2〜3年以内」に実用化が期待されています。蓮見さんも「3年後くらいににペット飼い始めようかな」とコメント。

後半は、日本のペット事情について。日本では犬の飼育率がG7でも最も低い一方で、犬を飼うことが心筋梗塞や脳血管障害のリスク低下につながるほか、孤独感や認知症の予防にも効果があることが研究で明らかになっていると先生は説明。また、猫についても精神面で大きな支えとなる存在であると語られました。

さらに、猫の表情から“痛み”をAIで読み取るという、最新の技術も紹介されました。普段は痛みを隠しがちな猫の微妙な表情をスマホで判定できる仕組みに、蓮見さんは「医療だけじゃなく、普段のコミュニケーションにも使えそう」と未来の広がりを感じたようでした。

そして先生の“青春の1曲”として選ばれたのは、サザンオールスターズ『真夏の果実』。阪神淡路大震災で学生ボランティアとして動物の治療に携わった際、最終日に仲間と肩を組んで歌った思い出の曲で、その経験が今の獣医療に向き合う原点になっていると話してくださいました。

身近な存在であるペットから、いのちの未来まで思いを巡らせるきっかけとなる放送でした。

🎧 OA曲
らしさ/ Official髭男dism
真夏の果実 /サザンオールスターズ

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