NAGOMI Setouchi

2019
06/22

瀬戸内国際芸術祭 edition
Setouchi Triennale 2019
「男木島編④」

もしあなたが鳥になり、瀬戸内の空を飛んでいけば、あまりに美しいその景色に涙を流すことでしょう。青い湖のような瀬戸内海に、ぽこぽこと浮かんでいる島々。陸地には森や田畑が広がり、穏やかな海には漁船が行き交います。瀬戸内を旅すると、あなたは、海と山とがかくも近くに存在し合っていることに気づくでしょう。山が雲を集め、雨を降らせ、森を育み、流れる川は海へと注ぎ込みます。いのちの繋がり、多様性・・・瀬戸内は、そんなことを教えてくれます。シルクロードの命名者として知られる、ドイツの探検家・地理学者、フェルディナンド・フォン・リヒトホーフェンは、明治維新直後、瀬戸内を旅し、日記にこう書きました、「これ以上のものは、世界のどこにもないであろう」

4月26日から5月26日まで開催されていた、瀬戸内国際芸術祭2019の春会期。瀬戸芸スペシャル・ナビゲーターの前田エマさんは、開幕式直前から開幕直後まで高松に滞在し、瀬戸芸の舞台となる島や町、集落を訪れ、取材しました。今週も引き続き、そのときの旅から、男木島の旅をご紹介します。

高松港から、定期船の「めおん2」に乗って、女木島経由でおよそ40分。小さな男木島に到着。港には鳥居があって、ここをくぐって「坂の町」に入っていきます。ここから先は車の入れない細い路地。大人2人がやっとすれ違えるような小径が、迷路のように広がっています。

路地と坂道が次々と。

ふとふりかえれば、そこにはいつも、瀬戸内ブルーと島影が。

瀬戸芸実行委員の林実紀さんが案内してくれた、「ハーブガーデン」。実はここ、男木島のお寺です。境内に、こんなガーデンが! 男木島生まれの住職、畠中廣司さん、奥様の信子さん。ハーブガーデンは、信子さんの庭。「こんにちは」と言ったら、「ハーブティー飲んでいきますか」と声をかけてくださって、庭から摘みたてのフレッシュな、アップルミントティーをいただきました。

畠中信子さん、廣司さん、ありがとうございました。またうかがいます!

人より猫の方が多い島。角を曲がると、いつもそこには猫さんが。

「なんか、くれんのか? くれんなら、もらうで。ないなら、いくで」とハチワレくん。

高松生まれ、実行委員の林実紀さん。とってもお世話になりました。ありがとうございました。

前田エマさん、林実紀さん、同世代の2人が、定期船を待つ時間、のんびり港で話していたら、いつしかサビネコが2人の足下に……

「今日はここで寝る」サビネコさん。

「島でまってるにゃん」。

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