NAGOMI Setouchi

2019
08/24

瀬戸内国際芸術祭 edition
Setouchi Triennale 2019
「豊島編③」

もしあなたが鳥になり、瀬戸内の空を飛んでいけば、あまりに美しいその景色に涙を流すことでしょう。青い湖のような瀬戸内海に、ぽこぽこと浮かんでいる島々。陸地には森や田畑が広がり、穏やかな海には漁船が行き交います。瀬戸内を旅すると、あなたは、海と山とがかくも近くに存在し合っていることに気づくでしょう。山が雲を集め、雨を降らせ、森を育み、流れる川は海へと注ぎ込みます。いのちの繋がり、多様性・・・瀬戸内は、そんなことを教えてくれます。シルクロードの命名者として知られる、ドイツの探検家・地理学者、フェルディナンド・フォン・リヒトホーフェンは、明治維新直後、瀬戸内を旅し、日記にこう書きました、「これ以上のものは、世界のどこにもないであろう」

瀬戸内国際芸術祭2019の夏会期が始まりました。瀬戸芸スペシャル・ナビゲーターの前田エマさんは、瀬戸芸の舞台となる島や町、集落を訪れ、取材しました。今週も、豊島を旅します。
「瀬戸内国際芸術祭2019」

「テシマサイト」主宰、豊島の名ガイドであり、瀬戸内の島々のメディア・コーディネイターとしても活躍する、森島丈洋さんの案内で、前田エマさんは「心臓音のアーカイブ」へと向かいました。
「テシマサイト」

フランスの彫刻家、写真家、画家、映像作家の、クリスチャン・ボルタンスキーの「心臓音のアーカイブ」は、世界中、いろんな国や地域、人種の人々の「心臓の音」が収集され、この場所で公開されています。自分自身の心臓の音をここので録音し、アーカイブさせて、作品に加えることもできるそうです。

「心臓音のアーカイブ」の前は、きれいな浜辺で、向こうに小豆島が見えます。

豊島家浦に、かつて香川県唯一の乳児院がありました。およそ70年間、島の人たちに親しまれたその場所が、昨年、「ゲストハウスmamma(マンマ)」として生まれ変わりました。どんな人も、ありのまんま受け容れ合いたい、そんな宿泊施設です。国内外からの旅行者が宿泊するのはもちろん、森島丈洋さんたち島民にとっては、「憩いのバー」となっているそうです。
「mamma」

1名から泊まれる個室もあれば、ドミトリーもあります。カフェ&バーがあって、なんと、銭湯も! 日帰り風呂もOKなので、豊島観光でひとっ風呂も大丈夫。リノベーションされた、森林浴しながらのサンルーム銭湯です。

カフェ&バーは、宿泊者の食事の場所であると共に、島民たちの憩いのバー。

代表の茂木邦夫さん、いろんなおはなし、ありがとうございました。

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