日本で唯一!からくり人形師、九代目・玉屋庄兵衛さん
玉屋 庄兵衛さん
愛知県 名古屋市
名古屋は、江戸時代に初めて和時計が作られた歴史を持ち、からくりに関する技術や時計メーカーの蓄積も豊富で、全国に現存する山車からくりの6割が愛知県にあります。
からくり人形には、大きく分けて「座敷からくり」と「山車からくり」というふたつの種類があります。前者はゼンマイやバネ、歯車などを使って自動で動かすもので、「茶運び人形」に代表されるような小ぶりの人形。
後者は、人形の体内に仕組まれた何十本もの糸を人が操作して動かす大型のもの。山車からくりは、愛知県や岐阜、群馬、滋賀、京都、福岡などの祭りで良く見ますが、中でも愛知県には600体を超える山車からくりがあるそうです。
そんな江戸時代から続く伝統を今に受け継ぐのが、からくり人形師、九代目・玉屋庄兵衛さん。
初代が1733年にこの仕事をはじめ、その伝統を代々受け継いできているのは日本ではこちらだけだそうです。
ひとつひとつ手作りで、素材や製法にもこだわって作るので、ひとつの人形が完成するまでに長いもので1年もかかるそう。
先代からの教えは「動くものなので、作ったら100年は帰ってこないようなものを作れ」ということ。
実際こちらで作っているからくり人形は100年、200年は壊れないそうです。
現在、このからくり人形を持って世界中を走り回っている玉屋庄兵衛さんですが、今後もこの日本が誇る技術を世界中の人たちにしってもらいたいと語ってくれました。