クレイ・モデリングの職人をリサーチせよ
上田 信彦さん、岡野 晴美さん
愛媛県 松山市
番組的にはクルマのデザイン、特にお2人の専門であるクレイ・モデリングという仕事についてのリサーチです。
販売されているクルマはもちろん完成形。できあがった1つの製品として世に出ています。しかし、そこに至るまでにはいくつもの工程があり、とてつもなく多くの人たちが関わっています。
クルマに関して言えば、まず新製品のコンセプトが練られます。それを元にデザイナーが絵として描きます。その2D=2次元として誕生した新車「卵」を粘土(クレイ)を使って3D=3次元として具現化したのがクレイモデルで、そこから製品化へと向かっていくのです。
クレイ・モデリングの作業は職人仕事。刃先のついたさまざまな道具で車全体のフォルムを試行錯誤しながらかたちづくっていきます。デザイナーはイメージをデフォルメして描くもの。デッサン通りにつくっては製品化がままなりません。でも、あまりデッサンとかけ離れてしまっては本来デザイナーが表現した魅力がなくなってしまいます。そのせめぎ合いのなかで最良のものをつくっていくのです。
キャリアのある上田さん、岡野さんはアコードやライフなど歴代の車種のクレイ・モデリングを手がけてきました。ただ、開発に乗り出しても、残念ながら製品化まで到達しないこともあります。だからクルマの開発に携わる方たちにとっていちばん嬉しいのは手がけたクルマの量産化。多ければ何万人にもなる人が開発に関わった新製品が販売されることは感無量。新人であれば完成した製品を見た時に涙することもあるとか。それは感激するでしょうね。そして、乗っている人からクルマを褒める言葉を聞くことも大きな喜び。クルマの開発者は1つのチームとして襷をつなぎながら製品化に向けて好奇心を走らせています。
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