溶けにくいソフトクリームの開発者をリサーチせよ
白石 良蔵さん
石川県 金沢市
さて、今朝ルーシーとプチェコが訪ねたのは金沢市の株式会社 海藻食品研究所。創業者で現会長の白石良蔵さんはとても豪快で気さくでユニークな経営者。何をやっているのかというと、食べられるのに捨てられてしまう「おから」などを使った食品の開発です。
貧しかった子供の頃、嬉しくて美味しい副菜だった「おから」。でも、今では豆腐の大量生産の陰で、多くは産業廃棄物として捨てられてしまっています。そこで、健康にもいい「おから」を現代の若い世代にも食べてもらえるようにできないか?と「もったいない精神」を発揮して商品開発を行っているのです。
その代表格が「溶けにくいソフトクリーム」。おからが入っているため食感はババロアやプリンに近いですが、冷たく味は間違いなくソフトクリーム!なんでも気温42℃でも40分は溶けないそうです。会社には通常のソフトクリームとの比較写真が貼ってありましたが、その維持力は恐るべし!ただ、「おから」はクサく、腐りやすく、食べるともそもそするという3つの難関がありました。これらをクリアするのは大変で開発に5年以上の歳月を要したそうです。ある時、実験室の流しのネットに詰まっていた粒子状の「おから」が腐っていなかったことに気づいた白石さん。粒子を細かくし、水洗いをすることで、再利用の道が開けました。
「溶けにくいソフトクリーム」をつくったのは、子供が大好きなものなのに、溶けてベタベタした手でいると、お父さんやお母さんに怒られてしまうことがある。そんな光景を見なくて済むようにという思いを込めて開発したのだとか。今では白石さんの食品開発はさらに進歩。不要とされてしまった食材からつくる「レバ刺し」「ユッケ」「牡蠣」「鰻の蒲焼き」などもラインナップとして揃っています。
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「株式会社 海藻食品研究所」
石川県金沢市本江町10番38号
TEL:076-292-1782(代)
営業時間:9:00~18:00 休業日:日・祝
HP:http://www.japan-sfl.com/