地元の風習を世界に広める女性をリサーチせよ
引地 恵さん
宮城県 亘理郡亘理町
この情報はリスナーの「みぃ」さんから番組HPに書き込みがあったものです。
「教えたいことがあったので投稿させていただきます。
亘理町にある『一般社団法人WATALIS(ワタリス)』。復興を願い、不要になった着物をつかってかわいい袋(FUGURO)や名産である苺をモチーフにしたいちごストラップを、亘理の女性たちがひとつひとつ作っています。今では県内だけでなく、県外、そして世界にも広がっています。代表の引地さんにもぜひお会いしてほしいです。お話しすると元気になれる女性です。」という内容でした。
このWATALISで作っているFUGURO、大中小の大きさがある袋の他にも、いちごのストラップやカードケース、ガマグチなど商品は様々です。もちろん、着物地を使った商品になっています。このWATALISのプロジェクトは、元々亘理にあった風習を再現したものです。
亘理に暮らす人たちが、感謝の気持ちをあらわして、相手になにかを手渡す時に、着物の残り布で仕立てておいた袋に入れて渡していたそうで、たとえば農家の人は1升の米などを入れて渡したんだとか。その袋に決まった呼び方はなく、「ふくろ」がなまって、「ふぐろ」と呼ばれていたそうです。そして引地さん達は2011年の秋に、震災で建物を取り壊すことになった亘理町内の呉服店からゆずってもらった、昭和の時代の古い生地を使い「ふぐろ」を再現したのが、このプロジェクトのはじまり。
引地さんがFUGUROを作ろうと思ったきっかけは、町の資料館で仕事をしていた引地さんが民俗学の先生と町の民族を調べている時に、高齢の女性の方に“ふぐろ”を見せてもらったことがきっかけになったそうです。亘理町出身の引地さんも“ふぐろ”のことはしらなかったそうです。そしてこの話を聞かせてくれた女性は、いつもニコニコして人に感謝をして生きている人で、どうやったらそういう生き方が出来るのかと常々思っていたそうですが、ふぐろの話を聞いて納得したそう。感謝する場面が自分の人生に起こるんだいうことに備えて、ふぐろを作ってためておくことが、また新しい感謝との出会いに結びつくんだろうと思ったそうです。そうして感謝を形にして表していくことで、次の感謝が起こる。
連鎖みたいなものを感じたとのこと。この素敵なふぐろを資料館で伝えるだけではなく、別の形で伝えたいとFUGUROを家族や友人と作り出して、今では40人近くの人がこのプロジェクトに関わっているそうです。
この“FUGURO”という表記は、海外の人にも知ってもらいたいとローマ字での表記にしたそうです。
もっとたくさんの人に地元の文化や、地元の女性の生き方を知ってもらいたいので、たくさんの人に手に取ってもらえるようにしていきたいという引地さん。
東京オリンピックの時には、なんらかの関連グッズになって、海外から来るたくさんの人にもFUGUROや東北の文化、着物地に込められた日本の伝統美や美しさを感じてもらいたいと語ってくれました。
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WATALISについての詳しいこと、問い合わせは 下記HPから、
http://watalis.jimdo.com/
FUGUROなどの商品の購入は下記HPから
http://watalis.com/
商品も買える「WATALIS」の事務所へのアクセスは、仙台東部道路 亘理ICから約20分