人の心の温かさを感じる、民話の世界
丸山 令江子さん
長野県 大町市
長野県・北西部の大町市を中心とした北安曇の地域は、長い歴史と伝統に育まれ、民話・昔話の宝庫で資料として残っているのが約400くらい。そして、その民話を丹念に集めて、後世に伝える活動がとても盛んな場所でもあります。 ちなみに昔のアニメ、「日本昔ばなし」のオープニングで、龍にのった子供のシーンを覚えている方も多いと思いますが、あれはこの地域の有名な民話で「泉小太郎」の話が元になっているといわれているそうです。
そうした民話をもっと地元の人や若い人、さらには訪れた人にも伝えていこうと「大町民話の里づくりもんぺの会」が発足したのが7年前。 民話を伝えるのになぜ“もんぺ”だったのかは・・・もんぺは作業着ということで、町のために頑張って働こうという気構えと、民話を伝える際の雰囲気にも合うと考え、もんぺの会としてもんぺ姿での活動になったそうです。 普段、主に語っている場所は福祉施設や学校、保育園やイベントなどだそうです。また“リゾートビューふるさと”という特別列車の車内で毎週土曜日、穂高?白馬間で語りもしているそうです。列車内では沿線の案内や手回しオルゴールの演奏などもしているんだとか。
民話の中には長い間に培われた風土、人の心を感じることでの悲しみや喜びや感謝、また自然に対する恐れなど自然と人とのかかわりと、人の心を伝えるものが入っていると話してくれた丸山さん。 次の世代のお母さんや子供達に聞いてもらって、人の心の温かさを感じてもらいたいとのこと。 丸山さんは民話を語ることで、日々見ていた周りの景色が違ってみえてきたそうです。 みなさんも一度訪れて、民話の世界に浸ってみてはいかがでしょうか。
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取材したアルプスロマン館へのアクセス:長野自動車道 豊科I.Cより約40分