ALS患者向けスマホアプリを開発する教授をリサーチせよ!

島根県立大学 看護栄養学部 教授 加納 尚之さん
島根県 出雲市

今日、ルーシーが訪ねたのは島根県立大学出雲キャンパス。
看護栄養学部 教授 加納尚之さんをリサーチしました。

加納教授の専門は電気工学。
現在は医療の分野にそれを応用してALS患者向けのアプリ開発に尽力しています。

ALSは「筋萎縮性側索硬化症」という身体を動かすことが出来なくなってしまう難病。
筋肉を動かす神経が障害を受け、脳の命令が伝わらなくなり、身体機能が停止してしまいます。
中には1割前後、重度となって、目の瞬きさえも出来なくなります。
そこで、加納教授は脳波を活用し、患者の“意思”を他の人が認知することを試みているのです。

具体的にはスマホに手のひらぐらいの大きさがある脳波測定を接続。
そこから3本の電極を患者の額・耳たぶ・つむじに装着します。
活用するのは4種類の音と記号。
重度のALS患者も音は聞こえて、思考できるのでYes・No音を認識してもらいます。
視覚を維持している患者には、音に対応した「○」『×』などマークも覚えてもらいます。

その上で、例えば「冷房を入れますか?」という質問を提示。
YesとNoを含む4種類の音/記号15回ずつを不規則に入れて60回ほどを流す。
患者にはYesならその音/記号を、Noならその音/記号を数えるよう意識してもらう。
その脳波から、意思を読み取ろうというものです。

本来、こうした装置はとてつもなく大きく、高額なものでした。
しかし、IoTが進む今、スマホのアプリとして使える可能性が出てきたのです。

加納教授のこの開発は、かれこれ35年という歳月が費やされています。
大学の卒業論文作成の後半で直接に知ることになったALS患者の存在。
自身も高校時代に生きづらさを感じて悩んだ経験があり、かつての自分とダブりました。
「これこそが自分のやるべきことだ」と思ったそうです。

現在までに基礎研究はすでに終了。
比較的、安価な値段でのローンチも見えてきました。
名称もすでに考えています。「Brain Communication Aid」、通称BCA。
日本人1万人だけではなく、世界のALS患者をも救いたいと英語名にしました。

あと2、3年でん製品として世に出したいと考える加納教授。
その熱い心が難病患者の役に立つ日が1日も早く訪れることを祈念しています。

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島根県立大学ウェブサイト内 加納尚之教授のページ
https://researchmap.jp/read0178346/

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