非電化テーマパークを作った発明家をリサーチせよ
藤村 靖之さん
栃木県 那須町
非電化テーマパーク。バブル時代に撮影スタジオとして使われていた土地で
丘や人口池があり、まるでムーミン谷のように美しい♡
その丘を登ってきた白い髭のおじさん、それが工学博士であり、
発明家の藤村靖之さんです。
広大な敷地には非電化工房、アトリエ、ツリーハウス、自宅兼ホール、畑、
やぎ小屋、ガーデンハウス、ショップ、野菜を作るグリーンハウス、
風呂小屋などがあります。
ルーシーは最近完成したばかりの一切電気を使わない非電化カフェで
お話を伺いました。
もともと大手企業に属して次々と特許を取得する
トップエンジニアだった藤村さん。
39歳の時 会社をやめ、それまでの発明とは正反対の
「環境と子供にストレスを与えない、心の豊かさを重視した発明」
をテーマに活動をはじめました。
きっかけは長男の喘息です。
日本中の子供がアレルギーや喘息で苦しんでいる実態を知り、
環境や子供の安全、心の豊かさなど、大切なものを犠牲にして成り立っていた
高度成長時代を悔やみました。
会社を辞め、まず最初に発明したのが「空気清浄機」。
水に酸性とアルカリ性があるように空気もそうで、
酸性に偏ると人間の身体のバランスも崩れる。
そこで空気をアルカリ性に変える空気清浄機が誕生しました。
そして2000年ごろになると「非電化」というテーマが誕生します。
このころ世界では「エネルギーとお金」を使わないと幸せになれない…
という思い込みが激しくなりました。
藤村さんがよく訪れるアフリカの地方の国ですら
あくせく働きだし、身体を壊して人間関係が崩れて顔が暗くなっていった。
そこで「お金やエネルギーに頼らない」生き方を提案したくなった藤村さん。
「非電化」という選択肢を次々に発明したのです。
でも最初のうちは門前払い。特に貧しい国では、「お前たちは電気を使って
豊になって俺たちには不便なものを押し付けるのか!?」と言われました。
少しずつ「非電化」の本当の豊かさを伝えていくうちに、
日本以外の多くの国で受け入れられていきました。
日本に向けて発信をはじめたのはその数年後。
藤村さんは日本人には受け入れられないと思っていたようですが
実際に賛同する人の数はどんどん増えていき、
住み込みのお弟子さんになる倍率は有名大学に入るよりも高い~とか。
非電化工房では女性を集めて、非電化冷蔵庫の手作りワークショップを
開いています。定員はすぐに満員。
午前中から作り始めて夕方完成すると、
大げさではなく皆さん涙を流して喜ぶそうです。
藤村さんの言葉を借りると
「女だから…文系だから…物を作れるはずがない!という思い込みがあって、
専業消費者の地位に貶められていた」
でも本当はみんな、物を作ることが大好きなんですね。
電気代ゼロの非電化冷蔵庫を1万円で手作りして、
毎晩空を見上げては星を見つけて喜ぶ…。
不便だけど、そんな冷蔵庫も豊でいいものだな…と思いました。
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