女子プロボクシングのチャンピオンをリサーチせよ
真道 ゴーさん
和歌山県 和歌山市
真道選手は性同一性障害を公表している人。子供の頃から運動神経が良く大学のバスケット1部リーグで活躍していた時に歯車は狂いました。部の中でいじめを受けてしまったそうです。
「このままでは自分が自分でいられなくなってしまう」そう思った真道さんは、自分のいるべき場所を探そうといろいろ調べはじめます。
その時にインターネットを通して自分が性同一性障害であり、同じ悩みを抱える人がたくさんいることを知りました。そして、大阪の新地に出てさまざまな人が集まるバーで働きはじめます。
ありのままの自分を認めてくれる環境と周囲の人たち。それは嬉しいことでしたが、このままではいけないとどこかで考えていた真道さんは「自分は性同一性障害をいろんな言い訳にしていたんじゃないか」「同じ人生なら人から笑われ本当の自分を出して生きていきたい」とも思うようになり20歳の時に帰郷。家族や友人に本当のことを告白しました。
すると、母親に顔を上げて生きる人間が、辛いことや苦しいことを乗り越えられると諭されました。そこで体力を取り戻すために近所のボクシングジムを訪れます。それがボクシングを始めたきっかけ。
特にボクシングに興味はなく、プロの選手になったのもジムの会長にもうすぐ女子プロが始動するから騙されたと思って出てみないかと誘われたからだとか。ただ、始めてみると真道さんはボクシングにのめり込んでいきました。
そして、世界チャンピオンの座を獲得。1度の防衛を果たしています。その真道さんの今をつくったいちばん大きな出会いは婚約者の女性。
そもそもボクシングを始めた気持ちの中には、バカにしたやつらを見返してやりたいという部分もあったようです。でも、時間が経ってみると、自分の気持ちは男であり、その自分が女子のリングで戦うことに違和感を覚えました。何より付き合いはじめた彼女に申し訳無い気持ちになったそうです。
そこで「ボクシングはもうやめようと思う」と彼女に伝えると「男とか女とかいちばん気にしているのはゴーじゃない?」と言われます。
新しい自分のスタートとして何かに打ち込むために始めて頂点を目指したボクシング。そのことを承知して付き合っているし、目標を投げ捨てることがいちばんみっともないという話をされたそうです。そもそも、2人が知り合った時、彼女には結婚を約束していた男性がいたそうです。
その成り行きから、先方の両親は大反対。それでも親と縁を切ってでもあなたと生きていくと言ってくれた彼女。その2人が目標としたのが世界チャンピオン。世界一になるところから2人の人生はスタートすると考えていたのです。
そして見事、世界の座をその手にしました。チャンピオンベルトにはそれほど執着がないという真道さんは和歌山市内に自らのジム「G-SPORTS」を開いています。
発達障害の子供たちの体育家庭教師をはじめたところ、人数が増えたのでジムにしたとか。
体を動かすことは人間にとって大切なこと。運動が苦手な子供は学校で弱い立場になってしまうこともあります。
真道さんは、子供たちと触れ合いながら運動を教えることを生き甲斐に感じていました。5月25日には地元の和歌山ビッグウエーブで2度目の防衛戦を行います。
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真道ゴー選手が代表をつとめるG-SPORTSのWEBサイト
http://www.shindou-go.com/
真道ゴー選手のブログ
http://ameblo.jp/go0529/