リリー・フランキー「スナック ラジオ」

リリー・フランキー「スナック ラジオ」

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【放送レポ】第9回!映画評論家の黒住光さんがご来店!

- 放送レポ - ◆グロい映画が好きだというBABIに失笑… リリー:BABIは、例えばNetflixとかアマゾンとかいっぱいありますけど。何の映画が面白かったですか? BABI:私、すごく映画が好きなんですけど、特にグロい映画が好きで。 リリー:どういうやつ? BABI:私が1番好きなのは、「ムカデ人間2」なんですけど。 リリー:もういい。しゃべるな、お前(笑)。 BABI:ごめんなさい。 黒住:そっち系なんですね(笑)。 リリー:「ムカデ人間」は、大体似たようなものじゃないですか。2は、どう違うんですか? BABI:1は“ムカデ人間”を作るまでの取扱説明書なんですよ。 リリー:2は? BABI:2は、1を観てオ…(以降、割愛)。 リリー:お前一所懸命しゃべってるけどひと言も使われねーからな。 ◆BABIも興味津々…優香の「ベイブ」は完璧な回答! リリー:例えばいろいろな人のアンケートとかで、アイドルや女優さんがどんな映画が好きですか? とか聞かれるじゃないですか。「『ミツバチのささやき』です」とか。意外と『「ショーシャンクの空に」が好きです』みたいな人とかもいるけど。 BABI:名作映画ですね。 黒住:リリー先生が「完璧な答えだ」って言ったのは、優香の「ベイブ」。 リリー:そう。完璧ですよ。150点! って感じ。 BABI:かわいすぎる……じゃあ、私も「ベイブ」って言おう、これから。 リリー:黙れ、「ムカデ人間」(笑)! ◆「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」の魅力 リリー:BABIはディカプリオが好きなわけじゃないですか。ディカプリオといえば、最近のディカプリオの傑作は、あれじゃないですか? 黒住:「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」。 BABI:最高だった。 リリー:あれは最高。「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」は、多分、Amazonプライム・ビデオとかに入っているのでぜひ、おうちにいる期間に観てほしいですよね。……俺、初めてディカプリオを“兄貴”とちょっと呼びたくなる映画でしたね。 黒住:あれは本当に質の高い映画であると同時に、俺たちの好きなものがギュッと詰まっているしね。 リリー:あと、ブラッド・ピットと監督のタランティーノが、僕と黒住先生と同い年なんですよ。 BABI:56歳? リリー:そう。同い年なのに、ブラピはこんなにかっこいいとか、同い年なのにタランティーノは、こんなにエネルギッシュ……とか。そうなってくると、「これはちょっと自分も老けていられないな」って思わせてくれる。 何よりもこの映画をおすすめするのは、アメリカの芸能史のなかでは、1番みんなの傷になっているというか、悲しい「シャロン・テート事件」というのがテーマになっているんですけど。映画を観る前には、このシャロン・テート事件をウィキペディアで1度調べてもらってから観たほうがいい。 シャロン・テート事件がテーマになっているということで、すごく陰惨な映画かと思ったら、タランティーノがファンタジーにしてくれるんですよね……超感動しました。 黒住:タランティーノにそういう面があったんだ!? ってね。 ◆一点の曇りもないくらいに“ゲスい本”とは? リリー:そのシャロン・テートの役をやっているのが、俺と黒住先生が大好きなマーゴット・ロビーなんですよ。例えばディカプリオでいえば、「ウルフ・オブ・ウォールストリート」。あれもマーゴット・ロビーが脱いでいますから。黒住先生が昔、映画の本を出してらっしゃって。本のタイトルが何でしたっけ? 黒住:「裸のシネマ」(「裸のシネマ400選―あの女優のヌードは、このビデオで!」)という、どの女優がどの映画で脱いでいるかをリスト化した本で。まだネットが普及していなかった時代だから。 リリー:本当に一点の曇りもないくらいに“ゲスい本”ですよね(笑)。 黒住:そうですよ。ヌードというからには、「乳首が出ている時間が何秒か?」というのをカウントしてデータ化しましたからね(笑)。 BABI:すごい(笑)。 黒住:本当に何も教養がないもんね、あれ。 リリー:(笑)。でも久しぶりに黒住先生にいろいろ映画のことを教わりましたね、今日は。 黒住:全然教えていないけどね(笑)。 ◆「表現の自由」というからには、あなたが誰なのか明かさないと… リリー:ちょうど(リリー・フランキーの付き人で「テラスハウス」に出演していた)トパス(・ジョンキンバルー)のお友達が最近亡くなって、すごく落ちているんですよ。トパスと一緒に「テラスハウス」に出ていた、女子プロレスラーの木村花さん。本当の原因は誰にもわからないですけど、ネットの誹謗中傷みたいなことがあって。 ぼんやりそのニュースを観ていて、すごく考えていることがあって。国としてもちゃんとネット内の秩序を整えるような法案を作らなきゃいけない、みたいな動きもあるなかで、法律家が「表現の自由」という言葉を口にするじゃないですか。例えばネットに何を書いても、基本的に相手を脅迫するとか、そういうのじゃなければいいわけでしょ? 法律的にはね。「表現の自由」ですから。だから相手が傷つくことでも、「自分の表現の自由だ」っていう志をもってすれば、それは法律としては、この国は認めているという。 でも、「表現の自由」と言うからには、本来ならばあなたが誰なのかわからなきゃ、「表現の自由」っていう話でもなんでもないんだけど。 ◆自分の行為が表現という言葉に値するかどうか… リリー:俺、「表現の自由」って言葉で思い出すことがあって。成人式に、すごく騒ぐ成人がいるじゃない? どこかの町で、成人何人かが暴れて、成人式の後ろの垂れ幕を破ったり、成人式の進行を甚だしく妨害したということで、市がそいつらを訴えたんですよ。法律的には、彼らが物を壊したりするのはよくないけど、そういう形で祝いを表現したかった、成人式を表現したかったっていう彼らの「表現の自由」はあるんですよ。 なんだけど、もし裁判になったときに、1番そこで話されることは、“表現という言葉に値するかどうか”という、ここなんですよ。 そこで、じゃあ「表現の自由」だから、好きなことを書き込みました。法律の現場で「表現の自由」を闘うのであれば、あなたの書き込みが“表現に値する行為”をしているのか、ということで闘う自信があるのか? っていうことなんですよね。だから、そこで騒いだ連中も、結局は「ごめんなさい」って。成人式の後ろの垂れ幕を破ったりする行為を、“表現に値する”と思っていないということだから。 だから、結局あとでコソコソ名前を隠したりとか、(書き込みを)消したりしているのだったら、最初から表現だなんてことは、自分ですら思っていないわけです。もしそのことに自由があると思って、(ネットでの誹謗中傷を)やっている人がいるのだとしたら、裁判になったときに、“表現に値する行為” だと闘える自信があるんだったら、「どうぞおやりなさい」ということじゃないですか? 自分のフラストレーションや人の悪口が表現になるような時代は、どう法律がねじ曲がったって一生来ないですよ。トパスは自分の身近な人が亡くなる経験が、本当にまだほとんどない年齢ですからね。彼もいろいろなことを考えたりすると思いますけど。 ◆自分で自分の命を閉じようとする人達の声に耳を傾けたい… このタイミングで自分の曲をかけるのも「すごく気持ち悪い奴だな」と思われるかもしれないですけど……僕はTOKYO MOOD PUNKSというバンドをやっていまして。前に出した曲で「ジェイミー」っていう曲がありまして。周りにとにかく死にたがる人がいて、何を言ってあげていいかわからないから曲を作ったんです。災害で人が亡くなることは、本当に止めようがないけど、自分で自分の命を閉じようとする人には、何かできるんじゃないかって思ったんです。 この曲を作ったとき、日本で年間3万人が自殺していたんです。それって災害で亡くなる人よりも圧倒的に多い人数だと思う。だとしたら、そういう人達の声に耳を傾けることとか、そのあとに自分を無力だと思ってしまうことは多々あるけども……この曲を作りました。最後に、TOKYO MOOD PUNKSの「ジェイミー」という曲をかけたいと思います。 - ♪OAリスト♪- 強い気持ち・強い愛 / 小沢健二 夢冒険 / 酒井法子 Virgin Snow / ribbon ジェイミー / TOKYO MOOD PUNKS ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ▼5/30 OA分 「スナックラジオ」radikoはこちら! http://radiko.jp/share/?sid=FMT&t=20200530160000 ▼5/30 更新! 「【スナックラジオ スピンオフ】閉店後トーク #7 (黒住光)」はこちら! https://park.gsj.mobi/voice/show/20067 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ★来週もお楽しみに!
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