
柔らかな光に包まれる夕暮れから、夜の世界へと表情を変える特別な時間に素敵なお客様をお迎えするこの番組、
今週はフーディーの浜田岳文さんをお迎えしました。世界128の国と地域を食べ歩き、食に人生を「全振り」しているという浜田さん。その情熱の源、そして金融マンから2年間の旅に出た人生の転機まで伺いました。
◆フーディーってどんな人?——食に人生を「全振り」する
「フーディーというのは比較的最近の呼び方だと思います」と話す浜田さん。以前はグルメや美食家という言葉が主流だったそうですが、「グルメとの違いは、移動の概念が入ってくること。国内外を食べ歩くところがフーディーです。あと、自分で作る人のことは、あんまりフーディーって言わない気がします」とのこと。ご自身は自炊はゼロ、ほぼ100%外食で、しかも「お腹が空くから食べる、のではなく、自分が興味を持ったものを摂取するのが好きなんです」と、驚きの一言も。お店選びも独特で、食べログのランキング順ではなく「ニューオープン順に並べて、これから人気が出るお店を見つける」というのが浜田さん流。「あとはシェフのバックグラウンド、経歴も見たりします」と、独自のメソッドを教えてくれました。
◆大学時代のニューヨーク——寮飯の不味さから始まった、食への目覚め
食への情熱に目覚めたのは、大学に入ってから。アメリカの大学時代、全員が1年目は寮に入るルールがあり、その寮の食事が「本当にありえないぐらい美味しくなかった」のだそう。「せっかく寮費を払っているのに、あんまり食事を摂らずに外で食べるようになって」と、外食生活が始まった経緯をお話くださいました。学園都市にはエスニック料理を中心にお店はあったものの、車で2時間の距離にあるニューヨーク・マンハッタンまで、月に2回ほど「逃げるように」通ったのだそう。当時のニューヨークは、イタリア系移民が多いにもかかわらず「アメリカ人の好みに合わせて、パスタは茹ですぎで伸びきっているお店ばかりで、日本人からしたら耐えられないぐらい」だったといいます。そんな中、日本発の「パスタパスタ」というお店のニューヨーク支店だけは、ちゃんと日本と同じ茹で加減で提供されていて、そこで救われたのだとか。
◆金融マンから2年間の旅へ——「食は、その場所を訪ねる究極の理由」
金融の仕事を10年ほど続けた頃、「行きたい場所」をリストアップしてみたところ、南米などの遠方の地はどうしても1週間の休みでは足りないと気づいたそう。「これは、1回仕事をやめないといけないな」と決断し、ほぼ2年間の旅に。その旅の途中で見えてきたのが、「食こそ、その場所を訪ねる究極の理由になる」ということ。「エジプトでピラミッドに行った時、天気も良くなくて人も多くて、そんなに感動しなかった。後日、ハイビジョン撮影の綺麗な映像を見たら、こっちの方がいいじゃんって思ってしまって——」と苦笑い。「でも、食はどうしても行かないと絶対に体験できない。同じ料理でも絶対に同じにはならない」——エジプトでも、海沿いの街で食べた炭火焼きの魚や、「コシャリ」という豆と乳製品を使った軽食に救われたのだそう。
そして、食と同じくらい大好きだというのが音楽。「料理も、うまいというより、作っている方のバックグラウンドや、どういうクリエイティブを表現しているかに興味がある。音楽も一緒です」と、食と音楽をつなぐ「クリエイターへのリスペクト」を教えてくれました。
来週は更に浜田さんの食の哲学に迫ります。
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