柔らかな光に包まれる夕暮れから、夜の世界へと表情を変える特別な時間に素敵なお客様をお迎えするこの番組、
今回は、先週に引き続き、作家の上村裕香さんをお迎えしました。
独特の世界観で読者を引き込む作家の上村さん。その創作活動の裏側には、意外な原動力と、可愛愛らしいプライベートな一面も!
◆悪い想像が「面白い小説」に変わる瞬間
事前アンケートで「悪い想像をして勝手に泣くことを長年続けている」と回答してくださった上村さん、「脳内で悲劇的なことが勝手に再生されるんです」と語るその想像は、意図せず始まり、時には登場人物が何人もいる映像として鮮明に浮かぶのだとか。
やめたい気持ちもありつつ、「小説を思いつくタイミングとほぼ一緒」「つらい思いをした方が作品が豊かになる」と、創作活動の糧にもされているようで、辛い感情よりも「この世界の中に面白い小説の総数を一個でも増やしたら世界にとって得じゃないですか」と語ります。
◆そんなストイックな創作活動を続ける上村さんですが・・・
上村さんの一生モノは・・・高校生の頃から使っている、くたくたになったスヌーピーのクッション 。
今では「液状化してる感じ」というほどだそうですが、毎晩抱いて寝る大切な相棒 。
また、家にはぬいぐるみがたくさんあり、一番最近のお気に入りは120cmのオオサンショウウオのぬいぐるみなんだとか 。他にも大きなぬいぐるみがソファの半分を占領し、家主である上村さんが座れないこともあるのだとか 。
ぬいぐるみには「布なので名前はない」としながらも、ソファからどけて座ることには「かわいそうじゃないですか」と語ります。
◆今後の展望と読者へのメッセージ
今後の活動については、「書ける限りは小説を書きたい」と即答した上村さん 。これからは、単に笑えるだけでなく「悲劇的な視点を使った喜劇」を書いていきたいと、新たな目標を語ります 。
また、最後に、新潮社から発売中の著書『救われてんじゃねーよ』について、こんなメッセージをいただきました。
「生きづらさを感じている人に届けばいいなと思っています。絶望的な気持ちの時に、励ましてくれるわけではないけど、同じように『ちょっと死にたいんだよね』って隣で言ってくれる友達がいるような…そういう気持ちで、主人公の幸(さち)と友達になってくれたらすごく嬉しいです」
つらい現実にそっと寄り添う上村さんの作品。
新たな作品も楽しみなところです。
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