柔らかな光に包まれる夕暮れから、夜の世界へと表情を変える特別な時間に素敵なお客様をお迎えするこの番組、
今回は、アーティストのこっちのけんとさんをお迎えしました。
「はい、よろこんで」で一大旋風を巻き起こしたアーティストのこっちのけんとさん。
大学時代のアカペラサークルでの活動から、一度音楽を離れた社会人時代、そして再び音楽の世界に戻るまでの軌跡を伺いました。
◆アカペラ全国大会優勝から一般企業へ
大学時代はアカペラサークルで活動していたこっちのけんとさん。全国大会で優勝もされ、当時は楽曲制作ではなく、カバー中心の活動をされていたそう。
卒業後は音楽を仕事にすることの難しさを感じ、「音楽は趣味で続けて、仕事は仕事で別のことをやったほうがいい」と考え、一般企業に就職。
ですが、社会人生活は予想外の展開に。
もともと心配性で準備万端にしたい性格のこっちのけんとさん、当時を「会社から言われた仕事の十倍くらい自分でやってしまって」と振り返ります。周囲から「そこまでしなくても」と言われても、新社会人として頑張りすぎた結果、ついに倒れてし待ったそう。「気がついたら家の玄関で寝ていて、どうやって帰ったか記憶がない」という状態に。そこから休職という事態になってしまったのだとか。
◆音楽が導いた回復への道
体調を崩し、静養していたけんとさんですが、前から約束していた父親の還暦祝いでのライブはやると決意。当時同棲していた奥様のサポートを受けながら参加したところ、久しぶりに大学時代の仲間と歌った時、当時の自分に戻れた感じがしたそう。
「歌を歌うことによって僕は元気になるんだな」と気づいたこの体験が、音楽活動再開のきっかけとなりました。
その後、偶然にも大学時代のアカペラサークルの先輩から連絡があり、楽曲制作の依頼が舞い込みます。「僕で良ければ」という気持ちでスタートしたのが、現在の音楽活動の始まりだったそう。
◆子供の歩幅まで研究した楽曲制作
現在放送中のNHK Eテレ「the wakey show」のエンディングテーマ「それもいいね」は、すごく綺麗にできた楽曲なのだとか。
「お子さんが学校に行く前に聞いて、学校に行く時に口ずさんで欲しい」という思いから、実際に街中で子供の歩幅を観察し、「1分間に何歩歩いているんだろう」と研究。子供たちの歩く速度に合ったテンポの楽曲を制作したそう。
「この曲を学校に行く前に聞いてもらって、『それもいいね』という言葉をポケットに入れた状態で学校に行ったら、どんなことがあっても自然に出るんじゃないか。友達と仲良くなりやすいし、人のことを褒めやすくなる。この曲のきっかけで平和に近づくんじゃないか」という大きな夢を込めた楽曲なのだとか。
◆兄弟の絆と音楽性の違い
兄の菅田将暉さんとの関係についてもお話しくださったけんとさん。「菅田将暉が地球にもっと増えたらいいと思う」と語るほど尊敬している兄なのだとか。「優しさもあるけど、ちゃんと怖さも持っている顧問の先生みたいな存在」だと言います。
音楽的には、兄がフォークソングやギター一本の「真っ赤な炎」なイメージなのに対し、こっちのけんとさんはアカペラで培った「青い炎みたいな歌い方」。お互いの楽曲を歌うのも楽しみの一つで、カラオケでは兄の「さよならエレジー」をよく歌うのだとか。
来週は、さらにプライベートのこっちのけんとさんの姿、伺います
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