三協フロンテア presents The Starters(ザ スターターズ)

パーソナリティ ユージ・吉田明世20代~30代の若手起業家をゲストに迎え、
彼らがどんな発想や未来への展望を持ってブレイクスルーを起こそうとしているのかお話を伺います。
高い意識とモチベーションで社会に風穴を開けようと取り組む彼らの話が、
「あなたも、世の中を変えられる!」という、
朝、仕事へ向かうビジネスパーソンのやる気のカンフル剤になることを目指してゆきます。

Guest ゲスト

2025.07.08

動物の“推し活”に新たな形を

株式会社OHANA
代表取締役
棚木悠さん
動物たちの応援サイトの運営


ONE MORNING「 The Starters 」
火曜日のこの時間は社会に風穴を開けようと取り組む若き起業家をお迎えして
そのアイデアの根っこにあるものや未来へ向けたビジョンを伺います。

今週と来週のゲストは、株式会社OHANA 代表取締役の棚木悠さんです。
棚木悠さんは、福島県のご出身。大学を卒業後、キルギス共和国の国立大学で日本語教師のインターンシップを経験し、帰国後、ヘルスケアメーカーで海外営業を経験。PR会社を経て、2022年に株式会社OHANAを創業されています。

今週は主な事業内容について伺います。動物たちの応援サイト「Hello!OHANA」というサイトを運営されているということで、このHello!OHANAとはどういったサイトなんでしょうか?

「Hello!OHANAは、世界中の動物園、水族館、野生動物の保護施設で暮らしている動物に対して、ファンの方がお食事をプレゼントできるサービスになっています。」

動物支援サービスであり、ある意味“推し活”のようなことができるサービスとのことですが、どういった手順で食事をプレゼントできるんでしょうか?

「利用者の方にウェブサイトのHello!OHANAに訪問いただくと、大体月50頭前後の動物たちのお写真がサイトにずらっと並んでいます。そこから気になる動物たちをクリックしていただくと、毎月メニューが変わるお食事がプレゼントできるような仕組みになっています。」

プレゼントできる食事はどういったものがあるんですか?

「基本的にはお野菜や果物、お魚が中心なんですが、今月だと愛媛の桑の葉や、きゅうり、桃など、季節の旬に合った農産品をお届けしています。」

今Hello!OHANAのホームページを見ているんですが、お誕生日コーナーというものがあって、7月、8月が記念日の動物たちの写真がたくさん出てきますね。サイト内の動物の写真をクリックすると、いつ生まれたかや、どこの動物園出身か、好きな食べ物、その子の性格、飼育員さんのコメントに至るまで、詳細なプロフィールを見ることができるんですね。

「ちょうどそこに出ているマレーグマはボルネオの保護施設で暮らしているマレーグマですね。」

日本の水族館・動物園もあれば、海外の動物も国を越えて応援することもできるんですね。動物園でカメラを持って推し活をされている人は見かけますが、写真を撮るだけ、成長を見守るだけではなく、「食事を支援できる推し活」というのが新しいなと思いました。支援したユーザーさんへの見返り的なものはあるんでしょうか?

「お食事をプレゼントいただくと約1ヶ月後に、好きな動物が自分が送った食べ物を食べている動画を受け取ることができます。」

猿なんかは餌の奪い合いの競争が激しいと思うので、推しの子にあげたくても他の子が食べちゃった、なんてことがありそうですね。

「そういうことももちろんあるんですが、ファンの方には、それも含めて動物社会の関係性を楽しんで見守っていただいています。」

社名にもある「OHANA」という言葉にはどういった意味があるんでしょうか?

「ハワイの言葉で「家族」という意味がある言葉で、それでサイト名も「Hello!OHANA」にしています。それから、Hello!OHANAには、「OHANAマイル」というマイル制度があり、課金いただいた方は、動画だけではなく、いろいろなオリジナルグッズも受け取れるようになっています。」

思わず継続して応援したくなってしまうようなシステムですね。動物へのプレゼントの金額はいくらぐらいのものをプレゼントできるんでしょうか?

「2000円と5000円と1万円の三択でお選びいただいています。金額ごとにどれくらいの量が送れるかについては今すぐには言えないのですが、例えばリンゴなら、月ごとに100キロ前後送れる動物園もあったりします。」

このサービスは月に何人くらいの方が利用されているんでしょうか?

「まだまだ100名前後ではあるんですが、熱量が高く継続的に応援している方に利用していただいています。」

動物園だけでなく、水族館とも提携しているんですよね。具体的に、どんな施設と提携しているか教えてください。

「今国内だと6施設、海外に2施設ありまして、東京都だと「ヒノトントンZOO」さんと、「ジャパンワイルドライフセンター」さんという動物保護施設。東京都以外だと、「日本モンキーセンター」さんと「沖縄こどもの国」さん、「ホースガーデンちゅらん」、「虹の森公園 おさかな館」さんと提携しています。海外だと、先ほど話題に挙げたボルネオの「ボルネオマレーグマ保護センター」さん、西アフリカのシエラレオネの「タクガマ・チンパンジー・サンクチュアリ」さんと提携しています。」

支援の見返りとして飼育員さんが撮った動画を送ってもらえるとのことなのですが、特に人気の動物はいますか?

「日本モンキーセンターのニシゴリラのタロウは人気ですね。見た目がかっこいいことに加えて、国内最高齢のゴリラであることから、長い人生を生きてきているところに共感いただいて応援していただいています。」

写真を見ても、貫禄がすごいし表情が豊かですよね。逆に、もっと注目してもらいたいという動物はいますか?

「今だと沖縄こどもの国さんで、毎月その地域の固有種、今月だと“島ウヮー”という黒い豚や、オリイオオコウモリといった沖縄ならではの動物をご紹介いただいているので、そういった地域ごとの珍しい動物たちも、応援いただけたら嬉しいです。」

動物は生き物なのでお休みがなく、閉園していても、誰かが世話をしなきゃいけないし餌代もかかる。しかし、それでも入園料を上げるわけにもいかない。そういった悩みを持つ動物園も多い中で、このように、推し活としてみんなが楽しみながら施設自体も応援できるというのは素敵だと思いました。
今、特に暑い時期ということで、動物への設備投資も推し活として支援できたらいいですよね。

「お食事からスタートして、動物たちの暮らしにも関わるサービスも展開していけたらいいなと思っております。」

最後にこれまで乗り越えてきたハードルを教えてください。

「やはりこれまでなかったサービスで、生産者さんや動物園・水族館さん、ファンの皆様、三方向に協力者を見つけるのは、最初は苦戦しました。しかし、自治体の方や、友人の協力も得て、「こういうことがしたいんです」と伝えていったら、協力者さんがどんどん増えていったので、最初の1人目、2人目のパートナーを見つけるのは大変でしたが、結果的にはなんとか乗り越えることができました。

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