三協フロンテア presents The Starters(ザ スターターズ)

パーソナリティ ユージ・吉田明世20代~30代の若手起業家をゲストに迎え、
彼らがどんな発想や未来への展望を持ってブレイクスルーを起こそうとしているのかお話を伺います。
高い意識とモチベーションで社会に風穴を開けようと取り組む彼らの話が、
「あなたも、世の中を変えられる!」という、
朝、仕事へ向かうビジネスパーソンのやる気のカンフル剤になることを目指してゆきます。

Guest ゲスト

2020.07.14

大人が学び続ける"終わらない学校”

株式会社 schoo代表取締役社長
森 健志郎
学びたい事と未来に向けて学ぶべき事には解離がある


今週のゲストは、大人が学び続けるオンライン生放送学習コミュニティ
『Schoo』を運営する株式会社 schoo代表取締役社長の 森 健志郎さんです。
森さんは、1986年10月14日生まれ、大阪のご出身。 大学卒業後、リクルートに入社。
2年目に起業を志し、Schooを創業されています。

この健志郎(けんしろう)さんというお名前、 あのキャラからとられているそうですね?

「そうです。母親が北斗の拳の大ファンだったのでケンシロウになったらしく
 女の子だったらユリアだったと聞いていますね。」

本題に参りましょう。まずは「Schoo」の主な授業内容を教えて下さい。

「弊社はインターネット生放送を活用した
 社会人向けの動画学習サービスを提供しています。
 いわゆる録画で先生の話を黙って聞くyoutubeのような形式ではなく
 実名制で登録した会員同士が同じことを教え合ったり学び合ったりという
 コミュニケーションを取ったり、先生にリアルタイムで質問したり
 一緒にワークショップをしたりということをライブ配信の仕組みを使って
 オンラインで提供できるというようなプラットホームサービスになっています。」

一方的なものはこれまでもありましたが、
schooはインタラクティブな形になっているサービスです。

「同じWebデザインというテーマを学びたい人がオンライン上に集まって
 それが北海道に住んでいる方、沖縄に住んでいる方、さらに海外に住んでいる方も
 同じことを同じタイミングで学びたいという方が集まりながら
 コミュニティを形成してクラスメイトのように一緒に学べるという
 オンライン上の学校のようなものを提供しています。」
 
具体的にはどんな授業があるんですか?

「提供されている内容は様々なんです。
 一言でいえば社会人が学んでおくべきことをセレクトして影響しています。
 明日からすぐに使えるビジネススキルといったものもそうですし
 プログラミングデザインという今どんどん盛り上がっているものから、
 ヨガとか、お金、健康のことなどライフリテラシーと呼ばれるものまで
 かなり幅広くご提供させていただいているサービスになります。」
 
平日の時間割みたいなものはどうなっているんですか?

「まさに学校をモチーフにしたサービスになっているので
 schooのサイトをご覧いただくと時間割のようなものが見られるようになっています。
 主に使っていただいているお客様が社会人の方ですので、
 仕事終わりの平日の夜や、土日の夜が一番時間割を組まれている形ですね。」

例えば、19:00 - 20:00は「年間 300 冊読む読書家の読書術」
20:00 - 21:00は「副業するなら、カメラマンがいい」
21:00 - 22:00 「チェーホフ『可愛い女』を読む。」など様々な内容があります。

「今日の内容は副業とか、深夜に本を読むという授業だったりするわけですが
 もっと実務的なエクセルの話をしたり、
 最近人気のプログラミング言語のパイソンという内容を取り扱ったり
 日によってかなり様々な内容になっています。」

選んで授業を受けることができるわけですよね。

「そうですね。社会人になってからも大学の授業をシラバスを見て
 履修するようなイメージで、自分が本当に学びたい内容を選択して
 学習していく事ができる終わらない学校になっています。」

どれだけの方が授業を受けているんですか?

「今実名制でご登録いただいている方を我々は学生さんと呼んでいるんですが
 50万名ほどいらっしゃいまして
 会社の中の研修として使っていただいたりとか
 企業内の独自学習として使っていただく形式で、累計1,300の会社様に
 契約いただいております。」

講師の方にはどういった方がいらっしゃるのですか?

「社内に教える先生がいるのではなく、出版社のような形式をイメージして
 いただけるといいと思うのですが、社内には編集者のような
 オンライン上でいい授業を作るにはどうしたらいいかを
 考え抜いているディレクターという人間がたくさんおりまして
 そういう人間が編成会議の中で
 今世の中のトレンドはプログラミングのこういう言語だから
 それを教えられる先生を探してこようと編成会議で決めた上で
 そういうことをお話できる方に直接ご連絡をして
 schooと言う学校で授業をしてほしいというお話をさせていただくと。」

今欲している内容と、そこに最善の人をキャスティングされています。
ユーザーのニーズにあった授業は決めるポイントについても伺いました。

「ポイントとしては大きく2つで、1つは過去のデータ。
 もう1つは未来予測ですね。
 過去のデータは、我々このサービスを8年間運営してきておりますので
 実名制の方がいつどんな授業を受けて、どのタイミングで離脱したとか
 こういう授業を受けた人は、こういう授業を受けているなど
 何が本当に人気なのか全部データ化しているんです。
 それを元におそらくこの時間帯で今世の中がこういう状態なら
 こういう授業がニーズがあるだろうということを分析して割り出していくという
 過去のデータを参考にする事が一つ。
 もう1つはやはり未来のことって、どうしても過去のデータから
 割り出せる世の中ではなくなってきているので
 コンテンツを作っているディレクターたちが議論をしながら
 次の世の中はもっとプログラミングが一般化されるんじゃないかとか
 こういうテクノロジーが当たり前に使われるんじゃないかということを推測して
 それに準ずるものをチャレンジングで作っていくと。
 過去と未来の2軸から授業は決めているという流れですね。」

今まで誰も教えていないことを知りたいという学習意欲もカバーされています。

「サービスを運営していて肝になってくる部分が、今皆さんが学びたいと思っている事と
 実は未来に向けて学ぶべき事って少し解離があったりするんですよね。
 まだ本当はわからない、確立されていないものなんだけれども
 5年後の自分のことを考えたらそれを学んだ方がいいはずなんだが
 実際今の自分ってそれを学ぶべきところまで
 言葉に落ちていなかったりするじゃないですか。
 ですのでこの二つをしっかりとミックスしていって、
 例えば20時から21時の授業は自分が学びたいと思っていることなんだけれども
 21時からの時間帯にその人が学ぶべきものが繋がって提供されていたら
 なんとなく自然にそういうものにも触れていただけて
 よりschooに来る前よりも自分の興味関心の幅が広がっていく事ができるかな
 ということを大事にしてサービスを作っています」
 
偶然性で見つけたものにも興味を持てるような
プログラミングをしているということですね。
そして、schooでは、自治体や大学などとも連携した取り組みをされています。

「今、全国15の自治体様とご提携をさせていただいて
 東京や首都圏に比べて地方のほうが学習環境が少ないという問題を
 どこの自治体も抱えていらっしゃいますので
 図書館であったり、コワーキングスペース、公民館のような
 空いているスペースに我々のシステムを入れさせていただいて
 地方でも最先端のことが学べるオンラインとオフラインを融合した
 学校のようなものをたくさん作っていくという取り組みを
 自治体様とさせていただいています。」

日本のどこに居てもフラットに学べる環境を作るということですね。

「僕は住んでいる場所は全く関係ないと思いますので
 平たい言葉で言えば情報格差、学習格差のようなものを自治体の皆さんと
 無くしていきましょうよということをやっています。」

最後にこれまで乗り越えてきたハードルを教えて下さい。

「今までいろんなハードルがあったと思うのですが、
 創業1年目の時に一人でリクルートを見切り発車で辞めて
 会社を始めてしまったので、食べるものが全くなく飴玉だけで
 3日間生活したというのがあります。
 その後も今も大変なことはいっぱいあったのですが、 
 ご飯を食べられないよりは全然マシだなと思ってなんとか頑張れていますね。」

その辺りもお話も気になるところです。
来週も森さんにお話を伺います!
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