三協フロンテア presents The Starters(ザ スターターズ)

パーソナリティ 鈴村健一 ハードキャッスル エリザベス20代〜30代の若手起業家をゲストに迎え、
彼らがどんな発想や未来への展望を持ってブレイクスルーを起こそうとしているのかお話を伺います。
高い意識とモチベーションで社会に風穴を開けようと取り組む彼らの話が、
「あなたも、世の中を変えられる!」という、
朝、仕事へ向かうビジネスパーソンのやる気のカンフル剤になることを目指してゆきます。

Guest ゲスト

2020.02.11

理念は社会の無関心の打破

株式会社Ridilover代表
安部敏樹
マイノリティ性をどれだけ自覚できるかというのが社会を作る上で大事


今週のゲストは、社会問題の現場を訪れるスタディツアーなどを提供している、
株式会社「リディラバ」代表の安部敏樹さんです。
安部敏樹さんは1987年生まれ、京都のご出身。
東京大学在学中に『リディラバ』を設立。
安部さんのこれまでをご自身のTwitterから引用しますと…
14歳で母親をバットで殴り家を出され
17歳で「ドラゴン桜」を勧められ、東大を目指し合格
19歳で漁師になり、毎日素手でマグロと格闘
21歳で仲間と「リディラバ」立ち上げ
24歳から東大で授業を持つ
29歳でフォーブスが選ぶアジアの若手30人に選出
・・・となっています。

聞きたいことがありすぎて、困りますね。
まずは学生時代に立ち上げた『リディラバ』について。
現在、どんな活動をしているのか、教えて下さい。

「リディラバは、元々Ridiculous Things Lover、バカバカしいことが好きな人を
 略して作った造語なんですけど、やっていることとしては
 非常に真面目なことをやっていまして、色んな社会問題に対して
 興味を持ってもらうきっかけを作る仕事をしているんですね。
 きっかけを持つだけじゃダメだったりするので、
 きっかけを持つためのボトムを所を持ちつつも次もやる気がある人に対していは
 企業さんと一緒に事業開発もして、問題解決を仕組みとして
 社会実装させていくというところまでをやっていくと。
 なのでメインの事業としてはツーリズムとジャーナリズム。
 旅行と新聞みたいなものですね。調査報道のメディアというその二つを
 持っていて、例えばみなさん社会問題と言われても
 まず何を持って社会問題と言うか分からないし、
 アクセスするのも大変じゃないですか。」

「例えば街を歩いていて、ホームレスのおっちゃんがいましたと。
 その人と”これから飲みに行こうよ”という感じにはならないですよね。
 そういう中で例えば休みの日に隅田川を泳いで渡って友達の家に遊びに行くか
 という話なんですね。それは無いじゃないですか。
 橋が架かっていればその橋の上を歩いていくか、
 車で渡って遊びに行くことは出来るけれども
 そこに橋が架かっていない時、そもそも隅田川を泳いで渡る選択肢はないですよね。 
 そういう社会的なインフラというのが人の選択肢を決めるわけですよ。
 橋が架かっているからそこに行ける。
 そういう意味で言うと社会問題って橋が架かってないんですよね。
 そうすると誰も関心持たないし、関わろうとしないじゃないですか。
 でもよく考えてみると社会問題って個人で解決できる問題だったら 
 そう呼ばれていないんですね。当事者だけで解決できないから社会の問題にしようよと
 言っているのにも関わらず、他の人が関わる仕組みがない訳ですよ。
 すごい矛盾をはらんでいるじゃないですか。 
 その辺がおかしいよねと言う話があって、もっともっと社会問題に関わることによって 
 問題解決が進むようになると言う。  
 扱っている問題はホームレスだけじゃないですが、
 例えばホームレスが100人集まっても多分貧困の問題は解決しないじゃないですか。
 そこにいかに第三者が関わるかというのが大事で、それをやっていると言う感じですね」

その中で先ほどおっしゃっていたツーリズム、
スタディツアーでは学びながら旅ができる訳ですよね。 
どんなツアーを企画しているのでしょうか? 
       
「過去には300〜400の企画をやってきているので
 さっきのホームレスのおっちゃんの現場に行くというようなツアーもあれば
 風俗嬢とラブホでおしゃべりみたいなものもあるし
 あとは地方の過疎化の現場に行って林業などを扱うと言ったものなど」

それは現地に行って見る、ふれるということですか。

「そうですね。やっぱり当事者と関わる機会があるというのはいいし、
 実際興味半分で行くのもいいと思うんです。
 もちろんそれでも大丈夫なように現場で調整しているし
 そういうのがきっかけで少し関心を持ってくれていたらいいなと。
 直近でいうと障害者の働くと自立の可能性に触れるツアー。
 障害者の自立支援センターってあまり行ったことがないと思うんですよね。
 色んな仕組みが法律もあって存在しているけど
 行ってみると結構面白いし、すごく勉強になるし
 障害を持った人たちがどういう風に社会参画していくのかを
 学べる訳ですけど未来を感じますよね。
 まず障害って何?という風に考えるじゃないですか?
 色んな考え方があるけれども、一つに社会における生産性の観点から
 決められてることが多い訳ですね。
 昔は障害と呼ばれなかったけれども、コミュニケーションが上手くない人って
 すごく仕事をしにくいですよね。     
 例えばそのコミュニケーションが苦手な人のことを発達障害ですと
 呼んだりする訳です。その時に社会に求められる生産性みたいなものがあって
 その生産性を下回ってしまうと障害となりやすいですね。
 その時にじゃあAIとか金融とかが広がってきている中で
 今僕らは健常者と言われているかもしれないけれども
 その人が本当にこれからの何十年間健常者でいるかというとかなり怪しい訳ですよ。
 むしろ社会の生産性を満たしている奴って、今80〜90%いたとしても
 これから20%くらいになってくる訳ですね。
 その時どんな未来になるかは、今障害を持った人たちが社会参画している現場に行って
 考えた方がめちゃくちゃいい訳ですよ。例えばそういうツアーがあったりとかね。」         

色々な視点が持てますね。
今の考え方は健常者、障害者と分けることで生まれてきているけど 
分けない、同じ考え方ということを肌で触れるということですよね。

「やっぱりすべての人がマイノリティだから。
 自分の中にあるマイノリティ性をどれだけ自覚できるかというのが
 社会を作る上で大事なんですよね。
 個性という中でも社会的サポートが必要なものもある訳で
 そこはどこで線を引くかも大事ですよね。 」

今週と来週のこの番組のテーマは「日本のガラパゴス・チェック」なんですが、
日本は社会問題への関心が海外と比べて、少し低いのではないか?とされます。

「うちの理念は社会の無関心の打破ですから、極めて課題意識は強いです。
 僕らは旅行とかメディアをやっているので
 関心を持ってもらう時に、関心って何?という話じゃないですか。
 私は元々理科研究所でお猿さんの研究に関わらせて頂いたりしたのですが
 猿のアテンション、注意は何で測るかというと時間なんです。
 目でどういう風に動いているかとかを追っていくんだけど
 お猿さんがバナナが好きだとずっとバナナを見ている訳ですね。
 バナナを見ている時間がすごく長いとバナナに関心があるんだなと
 なる訳ですよ。これはすごくシンプルで、じゃあ社会の無関心って何かというと
 社会問題にどれだけ時間を割いていないかということです。
 そういう意味でいうとどれだけ時間を割けるようにするかが
 僕らの仕事のミッションなので、これは非常に大事だと。」
       
「では何故海外に比べて日本はそういう関心が出てこないのかという話ですが
 この間小泉進次郎環境大臣に呼ばれて話した時に
 彼が関心を持っていたのが”日本は環境問題に関心が低すぎる。それは何故なんだ”と
 言い出して、僕の中で思っているのは環境問題にしても
 社会問題全体にしても言えることだと思うんですけどもすごい悲観的ですよね。
 問題を解決していった先により良いライフスタイルや社会があって
 自分たちの未来がそっちの方が期待感を持てるというワクワク感がないんですよ。
 これって結構根本的に厳しいと思っていて、皆さん社会問題というのを勘違いしている。
 社会問題って対象物のような気がするじゃないですか。
 同情する、かわいそうな対象というような。でもそうじゃない。
 社会問題というのはまず社会と問題に分かれる。
 問題というのは理想状態と現状の乖離なんです。ギャップが開いている。
 例えば私に彼女がいないとなった時に”私には彼女がいない”という現状がある。
 これだけでは問題にならないですよね。
 つまり”私に彼女が欲しい”という状態じゃないと問題にならないと。
 理想状態と現実の乖離を埋めていく時に、個人の問題意識と
 他の人と合意形成していかなきゃいけないじゃないですか。
 社会を作っていく時に個人の理想状態と社会の理想状態を近づけていくプロセスが
 社会問題だったりする訳ですね。」
        
社会問題の定義までお話しいただいたところで次回に続きます!      
  • Facebook
  • ツイッター
  • LINE

TOP