2021.10.05
これからの教育を担う会社
ONE MORNING「 The Starters 」。
火曜日のこの時間は社会に風穴を開けようと取り組む若き起業家をお迎えして そのアイデアの根っこにあるものや未来へ向けたビジョンを伺います。
今週と来週のゲストは、中高生向けのプログラミング教育を事業として手がける、ライフイズテック株式会社 代表取締役 CEO の水野雄介さんです。
水野雄介さんは1982年生まれ、北海道のご出身。
大学院在学中に、開成高等学校の物理非常勤講師を2年間務められ、
その後、人材採用のコンサルタント会社で経験をつみ、
2010年、「日本のIT界にイチロー並みの人材を送り出す!」を目標にライフイズテック株式会社を設立されています。
会社名の由来は何ですか?
「ライフイズビューティフルという映画が好きで、
テクノロジーは、人類の今までの歴史、進化してきた中で積み重ねで
人類は成長してきたのかなと思いまして、ライフイズテックという社名にしました。」
ライフイズテック株式会社の、主な事業内容を教えてください。
「プログラミングとか、デザインとか、データサイエンスとかを中学生・高校生に教えるEdTech企業をやっています。
EdTechは、Educationと Technology の略です。」
2019年には、新学習指導要領に対応した学校向けオンラインプログラミング教材を提供開始したのですね。
「そうですね、2年前ぐらいに、「Life is Tech ! Lesson」という学校向けの教材を出させて頂いていて、
現在、1600校以上、32万人以上に使っていただいています。2025年から、プログラミングが共通一次試験に入ってくるので、今、必修化しています。」
2025年ですか、すぐ先の話じゃないですか。
具体的にはどういった仕組みを用意しているのですか?
「プログラミングとかデータサイエンスという領域で、
入口、中身、出口を用意していて、
「入口」は、教材です。
学校の中でもプログラミングやデザインを学べると。
そして、「中身」は、
今はコロナでできてないですが、夏休みに東京大学で短期集中4・5日間の「CAMP」で楽しく学ぶ、
あとはオンラインとか全国5箇所、東京・大阪・名古屋・福岡「SCHOOL」をやっています。
「出口」は、
実際子供達がAO使って大学に入学したり、大学生が就職したり、
起業する中高生もいたりするので、そういったところの支援をしています。」
「プログラミングを新たなスキルとして捉えるっていうより、ツールだと思っていて、学ぶことが大事ではなく、
プログラミングを学んで社会を変えられる事が子供達にとってはすごい大事です。」
どういった目的でプログラミングするかまでを学びたいってことなんですよね。
「はい、人を幸せにできる力を身につけて欲しいです。」
4日間の短期集中プログラムもあるんですよね?
「『CAMP』という形で夏休みとか春休み、クリスマスに行ってますね。」
「Life is Tech ! Lesson」学校向け教材はどのようなものでしょうか?
「中学校で今年の4月から必修になっていて、高校でも来年からデータを学ばなきゃいけないという新しい学習指導要領に変わります。
それの教材を用意して元々できなかった先生でも簡単に教えられるようなAI先生みたいなキャラクターが教えてくれます。
その教材と先生向けの研修をやらせていただいています。」
これは心強いですね。
ちなみに今日本の教育というのはどのように変わってるのでしょうか?
「今、明治維新から150年の中で一番変わってる時期と言われてまして、
それは、 GIGA スクール構想といって、一人一台パソコンというのが小学校と中学校で入ってます。
で、プログラミング教育必修化されて、このコロナもあって学校教育自体も DX化していくような形で、教育自体すごく大きく変わってる時期ですね。」
少しお話伺ったのは、ライフイズテックのサービスは賞も受賞されているとか?
「Google社がICT教育の普及に貢献している組織に贈る”Google RISE Awards”をアジアで初受賞しまして、
あと、ロンドンで開催された教育の祭典”EdTechXEurope2016” のグロース部門でもアジアで初優勝しました。」
個人的に気になったのですが、
どういう先生がこれを教えてるのですか?
「大学生が中高生を教えるという仕組みにしてまして、ナナメの関係ですね。
なのでプログラミングとかデザインができる、
例えば情報系の学生だった理、デザインも教えているので美大の学生だったりとか、そういう子達が中高生に教えてて、
そこでスキルもですが、こんな先輩になりたいみたいな先輩にも出会うと。」
プログラムを学んだ子達も、将来、先生として働きたいですってこともあったりしますか?
「最近はそういう感じになっていて、500人ぐらいいますが、150人ぐらいは元々中高生だった子達が入ってくれています。」
ディズニーと組んだ、テクノロジア魔法学校という教材もあると伺ったのですが、どういった内容ですか?
「ディズニーのいろんなキャラクターを通じて、プログラミングを学ぶというものになっていまして、
例えば、ラプンツェルだと、ランタンがあがるという良いシーンがあるのですが、
それをメディアアートというプログラミングを使って、Processing っていうのを学び、自分でランタンを飛ばすというようなことをやったりします。」
「対象年齢は、だいたい中学生ぐらいから大人の方までやってもらってます。」
このプログラミング教育を事業にしようと思ったのはなぜですか?
「元々、教師をやってまして、物理を教えてたのですが、教師は、10年以上前なのですが、
その時はプログラミングがオタクがやるものというイメージがあったのですが、すごい好きな子が多くて、
僕は好きなものじゃないと伸びないなと思っているので、
好きなものが伸ばせない環境ってどうなんだと思って、それを伸ばせる環境を作りたいと思いました。」
最後にこれまで乗り越えてきたハードルを教えていただけますか?
「やはり、コロナとが一番です。
新しい学びをずっと継続させなきゃいけないというところで、
学校向けの教材もコロナがあって新しく立ち上がった事業だったりしますので、それが1番大きなハードルかなと思います。」
ありがとうございました。