三協フロンテア presents The Starters(ザ スターターズ)

パーソナリティ ユージ・吉田明世20代~30代の若手起業家をゲストに迎え、
彼らがどんな発想や未来への展望を持ってブレイクスルーを起こそうとしているのかお話を伺います。
高い意識とモチベーションで社会に風穴を開けようと取り組む彼らの話が、
「あなたも、世の中を変えられる!」という、
朝、仕事へ向かうビジネスパーソンのやる気のカンフル剤になることを目指してゆきます。

Guest ゲスト

2022.03.15

当たり前は当たり前ではない

アパレルブランド10YC
代表取締役
下田将太さん
「10年後も着続けたい服」を作るアパレルブランド


ONE MORNING「 The Starters 」。
火曜日のこの時間は社会に風穴を開けようと取り組む若き起業家をお迎えして そのアイデアの根っこにあるものや未来へ向けたビジョンを伺います。


今週と来週のゲストは、
アパレルブランド、10YC代表取締役の下田将太さんです。

下田将太さんは東京生まれの31歳。
大学卒業後、アパレル企業を経て、2017年、アパレルブランド10YCを創業されています。


先週は10年後も着続けたい服を販売する10YC のユニークなサービスを中心に伺いました。


今週は下田さんのこれまでについて伺いたいと思います。


起業される方は昔から積極的な人が多いイメージがあると思いますが、
下田さんはどちらかと言うとそういうタイプではなかったそうですね。

「そうですね、人前で喋るのも得意じゃないし、ビビリだし、
もう泣いてばっかりで、引っ込み思案でした。
小学1年生の時サッカーチーム入っていたのですが、6年生まで一緒に練習してたのですが、6年生が怖すぎてサッカークラブ辞めちゃいました。」



他に習い事やっていたのですか?


「野球友達に誘われて、大学までやってました。」

「ずっとキャッチャーをやっていて、高校からキャプテンやらしてもらいました。」


大学に入られて、挫折を経験したと伺ったのですけど、何があったのですか?


「弱小校の4番キャプテンだったんですけど、大学で部活やったほうがいいよと親に言われて、
乗せられて入ったらめちゃくちゃ強くて、甲子園の優勝ピッチャーがいたりして、
でも、やめる勇気もなくてそのまま続けてました。」


そして、大学卒業後アパレル企業に入るということなのですが、これはなぜアパレルだったのですか?


「洋服にめちゃくちゃ興味があったわけではなく、生産側の会社で、海外との関わりが深いビジネスをしていたので、
そういう関わりをしたいなと思って応募しました。」


会社に入ってどんなことをされたのですか?


「ブランドさんから生産を委託される会社なので、
このぐらいの枚数を納期に作って欲しいんだけどどっか作れる場所ない?っていうのを工場とブランドをつなげる役割をやっていました。」

「工場は、中国やベトナム・カンボジアです。」


実際の現場でものづくりを見てどうでしたか?

「中国に研修に行ったら、本当に広くてびっくりしました。」


現場を見て、仕事に対する姿勢は変わりましたか?


「日本に居て、見てなかった時は服ってどうやって作られてんだろうって現実的に見えてなかったと思いました。
こういう工程があって、こんなに人が関わっているということが見れたことによって、物に対する愛着や想いが増えました。」


ここはこうした方がいいんじゃないかとか、ここは課題が残るなと感じた事は何かありましたか?


「現場にいると売り手側が強いと結構感じたのは大きかったですね。
発注する側がパワーが強くて、このぐらいの値段でできないの?みたいなことは結構ありしました。」


下田さん的にはそういった交渉は減らしていきたいなって気持ちになったのですか?


「売り手側はセールとかもやってたり、値引きの幅も大きいですが、
こっちは10セントとかそういうレベルで値引き交渉しているので、製造側がもう少し良くなったらいいんじゃないのかなと思いました。」


そこから10YC の創業に至るということですか。


「はい、そうですね。
そこら辺の疑問が強くむくむくと湧いてきて、なんか始めてみようかなっていう感じで10YCができました。」


ルームシェアをされていたっていう話も聞いたのですが。


「ルームシェアをしていた友人が、晴れ着として高い Tシャツを買ったんですけ、ちょっと洗ったらヨレちゃって、僕がめちゃくちゃ怒られました。
僕が作ってないのになと思いましたが、真摯に受け止めました。そこからTシャツ作りを始めました。」


アパレル業界って歴史もありますし、大手ブランドもたくさんある中で、
そこに参入して、アイデアが出尽くしたと思われている業界で、また新しいアイデアを出すって大変じゃなかったですか?

「でも、どっちかって言うと、当たり前って思われてることって当たり前じゃないよって思ってました。
業界の慣習は、ユーザーさんからみたら当たり前じゃないので、原価率の話だったりとか、ビジネスモデルの仕組みの話だったりとかって、
こういう仕組みでやってるからこの値段だよねって決められてるのって違うかもしれないと思っていました。」


元々のアパレルの会社で勤めていた時は生産管理の方にいらっしゃったのですよね?


「そうですね、起業してからはデザインはゼロから自分で試行錯誤しました。
最初は T シャツです。
和歌山の工場さんに夜行バスで行ってアポ取って、こういう生地でこういうモノを作りたいんだっていうのを言って、ちょっとずつ作り始めました。」


最初のその T シャツは実際売ってみてどうでしたか?


「クラウドファンディングから10YC始めてるんですけど、初めてものを売るという経験だったんですが、
ほとんど友人ばっかりだったんですけど、3割ぐらい知らない人も買ってくれて、モノって売れるんだと思いましたね。」


自分の作った熱意、プロダクトが知らない人の手に渡った瞬間は嬉しいですか。


「嬉しいですね。」


創業してからここまでは順調にきていますか?


「・・・そうですね。
お客さんに商品取ってもらって良かったって言ってもらえることがすごく嬉しいですけど、
工場さんを見つけるのが難しかったりとか素材がなかなか出来上がらなかったりとか、
販売もちょっと時期がずれちゃうよなとかっていう問題は結構あったりするのですが、それを凌駕してくれているのがお客さんの声です。」


最後になりますが、これからの夢教えてください。

「10YC始まって4年半ぐらいで、着る人も作る人も豊かにっていうコンセプトを掲げていて、
まだちょっと作り手さんにおんぶにだっこみたいなところもあるので、
ちゃんと10YCが作り手の人や着る人に価値を与えていけるようになりたいので、そこを地道にやっていきたいなと思ってます。」


10YC代表取締役の下田将太さんでした。
ありがとうございました。

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