ジブラルタ生命 Heart to Heart ありがとう、先生！ アナザーストーリー

2013年12月15日のショートストーリー

「素直は宝」

[ストーリー]

「ご飯、行こうか」
上司の厳しい指摘にへこんでいた私を
先輩が食事に誘ってくれる。

同僚には大抜擢と言われ、異動してきたけれど、怒られてばかりの毎日。
食事の席についても、浮かれない顔の私を見て、
先輩がニコニコ笑っている。

「先輩は、できる人だからわからないんですよ」
私がそういうと、彼女は意外な話を始めた。

彼女も私と同じく、不器用で、素直だけが取り柄だと言われていたこと。
でも彼女が頑張れたのは、高校時代の恩師の言葉だったという。

『「素直は宝」・・・高校の先生がそう言ってくれたの。
欲しくても手に入らない、神様がくれた資質の一つなんだって。』
あなたも同じよ。
部長、あんなに厳しいけど、あなたのこと買ってたよ。
素直な奴は伸びる、って」

優しく微笑む先輩はとっても魅力的で、
女の私でも、見とれてしまう。

私もこんな風になれるのかな・・・そう思いながら、
少し嫌いになっていた自分の性格が
ちょっと好きになれた気がした。

福岡県「日本大好きおじさん」さんの先生の忘れられないコトバでした。
脚本・永坂久美

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