DAILY NEWS ★あなたの気になる特集内容は?ソーシャルボタンでシェアしよう!

番組スタッフ
「ブラック企業」をめぐる動きがあわただしくなってきました。これまではブラック企業に反対する運動をおこなっている団体やそれを伝えるメディアが騒いでいるだけともいえる状況でしたが、ついに政府が動き始めたのです。

厚生労働省はこの9月から、離職率が極端に高く、サービス残業や賃金未払いが常態化している企業約4000社を対象に、立ち入り調査を始めました。悪質な企業については、社名を公表する方針です。

「ブラック企業」という言葉は、もともとネット上のスラングとして使われていたものでしたが、いまでは新聞やテレビなどのマスメディアで連日のように使用され、すっかり一般になじんだ言葉となりました。

そんな流れに後押しされるかのように、労働問題に取り組む若手弁護士たちによって、「ブラック企業被害対策弁護団」というグループも結成されました。ブラック企業で働く若者の相談を受け、悪質なものに対しては訴訟などで戦っていくということです。

結成から約1ヶ月で、参加する弁護士の数は約50人から約140人へと増えました。ブラック企業問題への関心の高さを裏付けているといえるでしょう。9月5日には、弁護団の設立記念シンポジウムが開かれ、代表の佐々木亮弁護士が「ブラック企業の根絶のために戦っていく」と決意を表明していました。

「ブラック企業」というワードは、前述のようにネットから生まれてきた言葉で、人によって異なる意味で使われています。ただ、この弁護団では、ブラック企業の狭義の意味を「新興産業において、若者を大量に採用し、過重労働・違法労働によって使い潰し、次々と離職に追い込む成長大企業」と定義して、そのような企業の問題に集中的に取り組んでいくとしています。

このようなブラック企業の典型的な問題として、佐々木弁護士があげるのが、長時間労働です。「法的な観点から言うと、長時間労働が体調不良をもたらした場合は、企業側の安全配慮義務違反、それがサービス残業なら残業代未払いが問題となります」というわけです。常識を超えるような長時間労働を課すことで、若い社員を「使い潰してしまう」こと。そこにブラック企業の本質があると指摘しているのです。

新興企業における理不尽な長時間労働はたしかに問題で、解決されるべきでしょう。これは、少し前に「ワーキング・プア」という言葉で、社会問題化した現象です。この「ワーキング・プア」には、対になる言葉がありました。それは「ノンワーキング・リッチ」です。

長時間働かされるが薄給の若者と、会社に来るだけでほとんど働いていないのに高給をもらっている中高年。そういう対比で、ワーキング・プアとノンワーキング・リッチは語られていたはずです。

そうだとすると、ブラック企業における若者の長時間労働を考える際には、ブラック企業、あるいはそうでない企業における「ノンワーキング・リッチ」の労働実態にも目を向けなければいけないのではないか。そんなことも頭に浮かぶのですが、どうでしょうか。

(スタッフ: K)
(2013/9/9 UPDATE)

MESSAGE ★ 番組へのメッセージはこちらから ★ 皆さまからのご意見お待ちしております

radiko.jp タイムフリー 過去1週間分の放送がお聴きいただけます

  • ※TOKYO FMの放送エリア内(1都6県)では無料でお聴きいただけます。TOKYO FMの放送エリア外からはradiko.jpプレミアム(有料)でお聴きいただけます。
  • ※過去番組の再生について、再生開始から3時間以内であれば何度でも聴き放題(一時停止/早戻し/早送り可能)。3時間を過ぎるとその番組はお聴きいただけなくなります。
  • ※放送時間の変更、祝日などの特別編成、放送休止などで番組を聴取できない場合もございます。

WEB RADIO配信中!1週間分アーカイブしています。

  • WEB RADIOサービスは都合により終了いたしました。
  • radikoタイムフリーをご利用ください。
  • ※放送エリア外からご利用の場合は、radikoプレミアム(有料)登録が必要となります。

ページの先頭へ