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番組スタッフ
学生時代、皆さんは部活に勤しんでいたでしょうか。
部活制度に疑問を投げかける、ある教師のブログが話題を呼んでいます。
タイトルは「公立中学校 部活動の顧問制度は絶対に違法だ!!」
そのブログの自己紹介にはこうあります。

「今年で公立中学校教員6年目の真由子(仮名)といいます。 部活動の顧問制度がおかしい・不条理と感じ、ブログを立ち上げました。」

ブログを見ると、教師という立場から、公立中学校の部活動における顧問制度への疑問や、いかに(昨今よく使われる)”ブラック“かを真由子さんがつづっています。
話題となっているのが、2013年11月02日の「中学校教員、辞めます。」というタイトルの記事。
簡単に要約すると、以下の通りです。

年度当初に、全員顧問制であるゆえに、部活の担当が割り振られる真由子さんの中学校。
授業準備をしなければならないのに、部活の時間が来たから平日勤務時間外でも指導に行かなければならない。
さらに、土日も部活があるから休めない。
平日で疲れて、土日で気疲れする連鎖を切りたいと思い、公立中学校の教員を来年度までやってから辞めて、小学校教員になりたい。

この記事に対するコメントは200件以上寄せられ、賛否両論。いくつか意見を抜粋しましょう。
**********************
<賛成>
「部活のストレスはほんとに大きいです。部活の中での生徒指導、保護者対応に振り回されることは不本意に思えて仕方ありません」

「私は小学校教員ですが、中学校の部活動問題について同じような危機意識をもっています。反論も出てくるかと思いますが、貴方の感性は正しいと思います」

「中学校の部活動は、システムに問題があると思いますよ。私は高校教諭ですが、土日は、ちゃんと特別勤務手当が1日¥2,400 付きます。平日は、¥300 ですが」

<反対>
「現役小学校教員です。中学校の部活の問題、大変だとは思います。しかし、その気持ちのみで、小学校にいらっしゃっても、はっきり言って迷惑です」

「初めからわかっているでしょう!部活があることくらい。中学校の部活動は成長期の彼等にとってかけがえのない体験となるケースは少なくありません。高給取りのくせに何言ってるんですか?」

「正直、その程度の労務負荷で負担を感じているという、あまりの貧弱さに愕然としました。おそらくあなたの能力とメンタルは、民間では通用しません」

**********************

反対意見の多くの人が見誤っているように思えるのですが、真由子さんが疑問に思っているのは「部活動」ではなく、部活動の「顧問制度」。その制度により、平日も残業…、さらには土日も休めないことを嘆いているのです。
真由子さんの教員としての資質、人格を否定してしまっては問題の根本が見えてきません。

まったく、誰でしょうか。教師は聖職者であると言い出したのは。
教師は必要以上の倫理が求められることは言うまでもありませんが、教師は普通の人間から選ばれます。体力がずば抜けて必要とは言いきれません。教師は自己犠牲を払うべきだという観念が、教育制度の疲弊を物語っているようにも思えます。

日本には長い時間、仕事をすればするほど素晴らしいという悪しき長時間労働の美徳がありますが、以前、こんなことがありました。
ある建築家とある制作会社の社長と他数名で、テレビ番組の打ち合わせをしていた際、余暇の過ごし方についての話題になりました。制作会社の社長が「私は休みを取らないんですよ。家でも仕事しちゃうタイプです」と仕事が趣味と言わんばかりの発言をしました。
すると、その建築家はこう答えたのです。
「僕はきちんと休息をとり、おいしいものを食べてリフレッシュをしないと良い仕事ができないと考えます。働いたら休んで、食べて寝る。これは人間にとって当たり前のことだと思っています。僕はこれができない人と一緒に仕事をしないようにしています」

今で言うところのブラック企業の経営者だったその制作会社社長の仕事好きアピールにより、その建築家が番組に出演する話はなくなってしまいました。

人間に休息は必要です。
明治から昭和にかけて活躍したジャーナリスト・徳富蘇峰はこんな言葉を残しているようです。
「眠るは起きんがためなり、休息するは労作せんがためなり」

部活動顧問制度の問題は、教育制度システムそのものを変えなければならない超難題でしょう。
「顧問にならなくてもよい」ということを選択すらできない、マンパワーの問題もあるのかもしれません。

教員免許を持つ私の友人が、かつてバーで隣の席になった人に教師になるという夢を語ってしまったとき、これから生存確率の低い冒険に繰り出すかのような尊敬と同情の念を込められたリアクションをされて、憤ったと言っていました。教師になろうとする私は普通の人間だ、とのこと。
「教える」という行為はとても難しいものですが、教師を「特別な存在」とするのも、何だか時代錯誤のような気もします。「人生の恩師」となりうる人は、教師だけではありません。
学校や教師に多くを期待しすぎないと心に刻んで、私はまだ見ぬ我が子を育てたいと思います。


スタッフ:坂本
(2014/2/20 UPDATE)

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