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番組スタッフ
4月30日(月・祝)佐々木俊尚 ●ディストピアかユートピアか。「信用社会」を目指す中国

「信用社会」を目指す中国、その行く末とは?

5月1日(火)速水健朗 ●映画『ウィンストン・チャーチル』から学ぶ、「もしも」の乗り越え方

第二次大戦後の世界を作った政治家、ウィンストン・チャーチルの生き様から学ぶべきこととは?

5月2日(水)ちきりん ●バカバカしいニュースが減った中国の笑えない理由

中国からB級ニュースが減っている背景にある笑えない理由とは?

5月3日(木・祝)小田嶋隆 ●炎上よりも延焼を防げ!不寛容なネット社会の生き方

4月1日に立ち上がった、炎上対策会社MiTERUを取り上げます。
(2018/4/30 UPDATE)
番組スタッフ
副業を認める会社が増えています。
知人の会社もこの春からそうなったのですが、何をして稼いでいいのかわからない5お知人は言います。
ある程度、どのようにして収入を得られるのか目論見を付けておかないと、「さぁ、どうぞ」と言われたところで動き出せないという人が多いのかもしれません。

そんな一人であろう知人が副業として始めたのがメルカリ。
彼の会社では副業として、メルカリを始めた中年男性社員が何人かいるのだそうです。
「いや、メルカリは副業ではないだろう」と心の中で思いましたが、本業レベルの収入を得るべくやっている人もいるそうなので、やりようによっては副業に位置付けられるのかもしれません。

言わずと知れた国内最大手のCtoCフリマサービス、メルカリ。
以前、テレビでトイレットペーパーの芯が売れるというメルカリの実態が、おもしろ可笑しく紹介されていたのですが、それは切り取られた些細な一部分に過ぎません。
私も自身の趣味に関する物を売り買いするためにメルカリを利用するのですが、欲しいものの有無よりも、
「メルカリの文法」とも呼ぶべき、独特のマナーの方に惹きつけられます。

メルカリをメルカリたらしめる独特の文法といえば「プロフ必読」。
ユーザーアカウント名に「プロフ(プロフィール)必読」と記している人はかなりいます。 出品数が3桁を超える人のほとんどが「プロフ必読」アカウントなのではないでしょうか。
今更、説明するまでもありませんが「プロフ必読」とは、実際に取引を始める前に出品者のプロフィールを必ず読んでおいてくださいというお願い。
「必読」とされるプロフィールには、取引における個人的なルールが書かれているのです。

例えば、「購入前にコメントをお願いします』だとか、「悪い評価が多い人にはお売りしません」、あるいは「購入の意図がない”いいね”はお断りします」というものもありました。
前述した知人もメルカリ独特のマナーの多さを知っており、それらが素人が売買する難易度を上げているのではないかと思っていたそうです。

多くのユーザーが「独自のルール」を設けているのですが、「独自のルール」は共鳴を呼び、「共通のマナー」となっています。
「マナー」や「常識」を知らない人間は煙たがられます。
メルカリに限ったことではないですが、人が集う場において必要とされる「ルール」は実は「マナー」や「常識」だったりします。

同じ社会を生きる人間の共通認識を表す「常識」という言葉。メルカリで繰り広げられるやりとりを見ていると、「常識」などもっともらしさを帯びた主観に過ぎないと思わされることがよくあります。

例えば、出品したばかりの商品に対して3割、4割以上の値下げを平然としてくるユーザーがいます。
”平然と”という言葉を使いましたが、私の主観で上品だと思う値下げは1割。
実際、プロフィールに「2割以上の値下げお断り」という旨を綴るユーザーは少なくありません。
「値下げ交渉は常識的な範囲で」と記すユーザーもいますが、私も賛成するこの「常識」は主観の塊であるのです。

メルカリのプロフィールにはよく「気持ちの良い取引を心がけます」という一文が記されています。

気持ちが良くなりたいのは誰なのか。
マナーや常識が通用しない人以外。もっと言ってしまえばメルカリの文法が使えない人以外。
マナーや常識破りを除外して、気持ち良くなるためにメルカリの文法があるのかもしれません。

メルカリの運営は、「独自ルールの取引について」として次のような見解を示しています。

**************
メルカリには「コメントなし購入禁止」や「プロフィール必読」「いいね!不要」といったルールはありません。
お取引を円滑にする目的であっても、メルカリのシステムが対応していないお客さま独自のルールを強要することはトラブルの原因になることがあります。
**************

本来そこにある「ルール」よりも、共通認識で形作られた「マナー」の方が今は力を持っているような気がします。

「もっともらしさ」で武装していきながら、自分が「気持ちの良い」環境を作り上げる。社会、世間ではごく当たり前に見られる光景です。
独特のマナーがあるメルカリですが世間の箱庭のようで、そう見ると、物怖じするほどとっつきにくいものではないなと考えてしまいます。

坂本
(2018/4/26 UPDATE)
番組スタッフ
人気マンガなどをインターネット上で無料で読むことができる「海賊版サイト」。

政府が今月13日、「漫画村」「Anitube」「Miomio」の3サイトを特に悪質として名指しし、自主的なブロッキング(インターネット接続の遮断)をネットプロバイダーに求めたことをきっかけに、議論が巻き起こっていました。

出版社や日本漫画家協会などは「現状を放置すれば、日本のコンテンツ産業を根本から破壊する」と歓迎のコメントを出す一方、日本インターネットプロバイダー協会は「政府が特定サイトへの遮断を求めることは憲法が禁じる検閲に当たる恐れがある」と懸念を表明。

日本インターネットプロバイダー協会の懸念は、憲法で保障する通信の内容をのぞかないという「通信の秘密」を侵害する恐れが背景にあります。

そんな中、NTTグループは昨日(23日)、海賊版サイトのブロッキングの実施を発表しました。
政府の呼びかけを受けた措置で、実際にブロッキングを実施するのはこれが初めてです。

NTT以外のプロバイダーが追随するかは未知数ですが、そもそも特定のサイトをブロッキングしても「いたちごっこ」になるだけで、海賊版サイトの撲滅にはつながらないと思うのです。

実際、政府の呼びかけ後、漫画村は閲覧できなくなりましたが、その直後に、似たような名前で同じような内容を掲載したサイトが生まれています。

それでもブロッキングをやるからには効果の検証は不可欠であり、元2ちゃんねるの管理人、西村博之さんはこう指摘します。

*****
漫画村については、流通額ベースの試算で約3000億円の被害があると書かれているんですけど、もしブロッキングの効果があるなら来月ぐらいには各漫画出版社の売り上げが増えるはずなんですよね。
ということで、出版社の売り上げがどれくらい上がったのかを発表していただくと、「ブロッキングが効果的だったのか?」を証明できると思うんですけど、その数字は発表されないままうやむやで終わる気がしているんですよねぇ。。。
<「週刊SPA!」(2018/5/1・8)>
*****

ブロッキングは効果を検証し、それを発表して初めて意味を成すということです。

おそらくはそれほどの効果は生まないのでしょうが、そうなると、次なる手を打つ必要が出てきます。
そのヒントとなりそうなのが、医者の高須賀さんの考え方。

*****
テクノロジーの進歩に伴い、世の中の利便性は格段に向上している。
なら、コンテンツの胴元は、この利便性を最大限に活用できる形で、消費者が気持ちよく払える金額を支払わせる事ができれば、それこそコンテンツクリエイターと消費者との間でWin-Winの関係が構築できるのである。
つまり、クールな集金システムを作る事ができさえすれば、もはや圧倒的に勝ちなのだ。
<「Books&Apps」(2018/4/23)>
*****

2月に、このコラムで海賊版サイトを取り上げたときにも提案した、集英社、講談社、小学館が共同で「定額の漫画読み放題」サイトを立ち上げること。
兆しすら見えてこないこのサイトの一日も早い誕生を願うばかりです。

(スタッフH)
(2018/4/24 UPDATE)
番組スタッフ
4月23日(月)佐々木俊尚●鍵はストリーミング、再拡大したアメリカの音楽市場
ストリーミングで息を吹き返したアメリカの音楽市場に日本が学ぶこととは?

4月24日(火)古谷経衡●連邦制による朝鮮半島統一の実現性
連邦制による朝鮮半島統一はあり得るのか?その実現性を探ります。

4月25日(水)飯田泰之●南北・米朝首脳会談目前。存在感を増す北朝鮮の“ファーストレディ
ファーストレディ登場にみられる北朝鮮の意図とは?

4月26日(木)小田嶋隆●ある日突然、裁かれる…アラーキー騒動の顛末
写真家・荒木経惟氏によるセクハラ騒動。そこにある違和感とは?
(2018/4/23 UPDATE)
番組スタッフ
フェイスブックの個人情報不正流出、ツイッターのアカウント凍結など、使っていてもやはり良いことがないと思わざるを得ないSNS。フェイスブックやツイッターは運営側がユーザーの情報を支配し、ほぼ自由に扱えることから「中央集権型」と呼ばれます。これに対し、「分散型SNS」と呼ばれるサービスが昨年のちょうど今頃、突如として話題となりました。
マストドンです。

ツイッターは休眠状態、フェイスブック・インスタグラムは見る専という私が唯一、積極的に何かを投稿する存在にマストドンはなってしまっています。
(他のユーザーがどうかは知りませんが)誰かにいいね!を押されたいという、承認欲求をこじらせることもなく、誰かと絡みたいという願望もなく、周りに誰か(フォロワー)はいるのだけど、独り言をつらつらと吐き出せる、放っておいてくれる。そんな場所であるところが気に入っています。

マストドンはラジオ的なSNSとでも言いましょうか。
「連合」と呼ばれるあらゆるインスタンスのトゥートが集まる場所は雑音に満ちていて、そこはまるで電波が混線している状態にも見えます。
「ローカル」と呼ばれる自分が属するインスタンスのトゥートだけが見られる場所は、ほとんどの雑音は消えており、それでも興味のない投稿も多々見られて、まるで一つの放送局のよう。
さらに自分がフォローした人のトゥートのみを見られるのが「ホーム」。これは自分の趣味、思考が合う人、興味がある人等を主にフォローしているので、能動的に聴く番組のようでもあります。
発信力のあるユーザーは、タイムラインの話題を作り出し、その流れに乗る他のユーザーのトゥートを拾い、話題を盛り上げる。まるでパーソナリティーのようです。
お気に入りのユーザーのトゥートに逐一反応するヘビーリスナーのようなユーザー。
ハガキ職人のようにセコセコとネタ系のトゥートをするユーザー。
新たなサービスを作るなど、環境を整備してくれるユーザー。これはさしづめスタッフといったところでしょうか。
ラジオを流しつつ自分の好きなことをする、独り言を呟くユーザーもいます。多分、私はこれです。

フェイスブックの個人情報が大量流出し、不正使用されたことが発覚して以降、私はますます、SNSをやるならもうマストドン一択でいいのではないかと思うようになりました。
マストドンのプライバシーポリシーには、次のように記されています。

*****************
あなたは人間で、製品ではありません。Mastodonは自由で、フランチャイズではなく、クラウドファンディングによってオープンソースで開発されています。全てのインスタンスは別々に所有され、管理され、モデレートされています。単一の営利企業による独占や、広告、トラッキングはありません。Mastodonはあなたの手助けをし、それ以外は何もしません。
*****************

SNSに寄せられる情報は、カネを生むビッグデータとして、商機として捉えられがちですが、マストドンは違うのです。

実名で登録してしまっているフェイスブックが建前のSNSだとしたら、マストドンは本音を吐けるSNS。
裏垢のような存在でしょうか。

本来使うアカウントとは別に本名を伏せた「裏垢」をめぐっては度々、トラブルが明らかに持っているように「持っていることこそ闇」というイメージがあるような気もします。
しかし、意外と裏垢を所有しているメリットは大きいようにも思われます。
事実、ある調査では小中高生の4割が裏垢を保有していることがわかりました。

他人に厳しく、正しさを押し付けるのがSNSに集う人々の性。
実名アカウントで思わぬ炎上を食らってしまう前に、鍵付きの裏垢を持っておくことは現代における自己防衛技術であり、十分なリテラシーであると言えるでしょう。もちろん、裏垢をきっかけとした犯罪や事件に巻き込まれないための防衛策を身につけておかなくてはいけません。
フェイスブックに虚栄心に満ち満ちた投稿を実名でするおっさんよりは、小中高生の方がもしかしたらインターネットのリテラシーは高いようにも思われます。

SNSはやらない方が精神の衛生は保ちやすいような気もしますが、玉石混交のインターネットの中で、SNSをやっていたがために「玉」を発見できるということも実際にありました。
実名を晒して、虚栄と承認欲求丸出しの投稿をするくらいなら、精神の衛生を維持するために「裏垢」を一つは持っておくのも良いでしょう。

スタッフ・坂本
(2018/4/19 UPDATE)
番組スタッフ
去年はTwitterのハッシュタグ「#PTAやめたの私だ」によって、例年以上の盛り上がりを見せたPTA問題。
今年も去年ほどではないものの、新学期が始まったことでPTAの弊害がTwitterなどで報告されています。

私の目に留まったのは、こちらのまとめ。

PTAを退会したら学童保育から追い出された(Togetter)

中身はまとめのタイトル通りで、小学生のお子さん2人の母親であるライターの高川朋子さんがTwitterで「PTAを退会したら学童保育から追い出された」というひどい話を投稿したところ、話題になっているのです。

その投稿がこちら。
*****
私が小学校PTAを退会したら、公設民営の学童保育の規約に「入会はPTA会員に限る」が追加され、当時小4だった長男(新小6)が強制的に退所させられたのですが、今度入学する二男(小1)も同規約のため学童保育には入れないということが決定しました。
*****

PTAの加入は「任意」であり、退会するのも自由なはずなのに、こういったデメリットが生じてしまうのはおかしな話です。
とはいえ、PTAに加入したままで面倒なことを任せられる役員になったら、目も当てられません。

役員といえば、今年、妻が保育園のクラスの父母会の役員になりました。
1クラスの人数は25人程度で、1年ごとに4人の役員が選ばれるため、全員が6年間預けたら役員をやらない人はたったの1人。
1人が2年続けて役員をやることはまずあり得ないので、嫌なことは早めに済ませてしまおうと、今年、役員を引き受けたわけです。

引き受けてみて判明した役員の主な仕事は、父母会の会費を集める、交流会の仕切り、クラスのTシャツづくり、1年に1回行われる総会の予算に関する決議。

どれをとっても必要かと問われれば、絶対に必要ではないものであり、「父母会自体をやめましょう」と言い出す人が私を含め、いないため、なんとなく続いているような印象があります。

伝えられている情報を見る限りPTAも同様で、主な業務はバザーや登下校の見守りや、広報誌の編集など。
絶対に必要ではないことに父母の労力を費やさせることには違和感しかありません。

任意でありながら、暗黙の「全員参加」が義務付けられているPTA。
読売新聞の発言小町は現状の打開策として、「PTAを一部外注にする」という斬新な提案を掲載。

PTAや家族などをテーマに取材を続けるライター、大塚玲子さんは「やりたい人がやりたいことをやる団体として残れば十分では…」と、PTAの今後を見通しています。
*****
おそらくPTAは次第に、「入る人・入らない人がいて当たり前」の団体として定着し、また「強制ではなく、自主的に加入・活動する任意加入団体」に切り替わっていくのではないだろうか。
強制的なやり方をやめれば、当然、これまでのように「全員必ずやる」ということはなくなる。だが、本来それで問題はないはずだ。
保護者全体の3割でも4割でも、やりたい人が、やりたいことをやる団体として残れば、十分ではないだろうか。
<「AERA dot.」(2018/3/19)>
*****

現状でもあまり必要性を感じてもらえていないものを、お金を払ってまで継続するのはありえません。
そうなると、「任意」であることに重きを置き、「やりたい人だけがやる」というのがPTAの望ましいあり方なのでしょう。

(スタッフH)
(2018/4/17 UPDATE)
番組スタッフ
4月16日(月)佐々木俊尚 ●ワクチン接種にアルコール除菌…、人が政治的にリベラルになる時

ワシントンポストが掲載した実験結果を元に、「人が政治的にリベラルになる時」はどのような時なのか、考えます。

4月17日(火)速水健朗 ●“妊娠の順番待ち”で明らかになった、逆マウンティングという行動

保育士の妊娠順番待ちで浮き上がる、女性に根深い企業倫理の内面化とは?

4月18日(水)ちきりん ●同居でもなく別居でもない。『近居』が示す、大都市移民と社会の課題

今、「近居」に注目が集まる理由と、その理由が示す日本の問題点とは?

4月19日(木)小田嶋隆 ●人の心に染みついた「女人禁制」の思考

議論を呼び、賛否が分かれている「土俵の女人禁制」。
時代にそぐわない慣習はなぜ残り続けているのでしょうか?
(2018/4/16 UPDATE)
番組スタッフ
想像以上の活躍を見せているエンゼルス大谷翔平投手。
エンゼルス大谷翔平投手(23)が、日本人では最年少、最速でア・リーグの週間MVPを獲得。
谷は打者として打率4割6分2厘、3本塁打、7打点。投手でも8日(同9日)に7回1安打無失点、12奪三振で2勝目を挙げていました。
イチローでさえ同賞受賞に4年かかったと言います。

私は野球について、また大谷投手の活躍について、テレビや新聞、ネットで報じられている以上のことは知りません。

野球ファンでは全くないものの、これを機にメジャーリーグを観戦する予定はないものの、大谷投手の活躍がどこまでも続くことを願いたくなります。

スポーツの華やかさ、賑やかさがあまり得意ではなく、盛り上がっている事象に対して天邪鬼を発揮してしまいがちで、饒舌で陶酔気味なアスリートを見ると、自分は応援できないので他の人たちに盛り上げてもらいたいと思う私ですが、今回は違います。
言葉少ない大谷投手を見ると、心のどこかで彼を応援したくなったりします。

そんな大谷投手を厳しく評価する人もいます。
プロ野球界の「御意見番」と位置付けられる張本勲氏です。
張本氏は8日放送のTBS系「サンデーモーニング」に出演。その週のスポーツ界に「喝」と「アッパレ」による二元論で評価を下すという例のコーナーで大谷投手の3試合連続ホームランが取り上げられました。
誰もが「アッパレ」をあげたくなるところ、張本氏はあえてなのか「まぐれなのか、アメリカのピッチャーのレベルが落ちたのか、まあ両方だと思うけれども、3試合連続は珍しい」とコメント。
張本氏が「アッパレ」を授けることはなく、「今8番打ってるでしょ。日本ではライハチ言うて、一番下手な人が打つの」などと続けて厳しい言葉を投げかけました。まぁ、それは大谷投手のさらなる活躍を求める張本氏なりの期待の現れなのかもしれません。

「まぐれなのか」「アメリカのレベルが落ちたのか」といった張本氏の発言に、案の定、批判の声がネットで散見されました。

大谷投手を厳しく評価した同じ日。
張本氏はテニスの大坂なおみ選手に対してもデリカシーを欠いた発言をしました。
ミスを連発、目に涙を浮かべてコーチに対し「凄く悲しくなるの。なぜか気力がわかない」と話し、惨敗した大阪選手を紹介。それに対して、「一般のお嬢ちゃんだね、20歳のお嬢ちゃんだね」「女性はあんな変化があるんだね。いや、試合中悲しくなってるっていうから失恋でもしたのかと思って」と張本氏。
【livedoorNEWS:大坂なおみに「失恋でもしたのかと…」張本勲氏の発言が炎上】

張本氏の「喝」(あるいは非アッパレ)に絡む発言が物議を醸すのは日曜日から月曜日にかけてよく見られる光景です。
張本氏の「喝」や厳しい言葉は大体、投げかけられた本人は無反応なのですが、律儀に反応する人もいます。

3年前、キングカズこと三浦知良選手に対し、「早く現役をおやめなさい」と張本氏は喝を与えました。
これに対し、三浦選手は「光栄です」と答えています。すると、その発言を受けた日曜日に張本氏は三浦選手に「アッパレ」を与えたのです。

張本氏が自身の発言がどれだけ可燃性が高いか認識しているかはわかりません。
しかし、「喝」を与えたことによって世間から張本氏が「喝」を食らうことになろうが、その翌週以降に物の見事に「アッパレ」を発動することによって、炎上の炎をかき消すことができるのです。

つまり、どれだけ炎上しようが張本氏はテレビ画面で見る限り、翌週にはノーダメージ。無敵なのです。

張本氏に厳しい言葉を投げかけられることで、彼を見返してやろうと考えるアスリートがいるのかはわかりません。
しかし、「喝」を与えた相手が活躍し、「アッパレ」を与えることで「よく頑張った!」とさらなる長老風を吹かせることも可能です。

言葉の些末を捉えられ、見知らぬ人々から燃料を投下され、火炎の柱をあげることは珍しくありません。
発言した人が本来、何を思ってその言葉を放ったかはどうでも良く、受け手が自身が描くストーリーに沿って解釈します。
「老害」だとして、何かと批判されがちな張本氏ですが、彼より若い世代が炎上し、謝罪に追われている姿を見ると、「喝」と「アッパレ」は最強にも最凶にもなる二刀流使いだと関心させられます。

スタッフ坂本
(2018/4/12 UPDATE)
番組スタッフ
生前、著書などで「生の最期を他人に命令されたり、いじり回されたくない」などとし、「自裁死」を示唆していた評論家の西部邁さん。
その西部さんの自殺を手助けしたとして今月5日、西部さんの出演番組を担当していた男と西部さんの知人の男が逮捕されました。

2人は容疑を認め、「先生の死生観を尊重し、力になりたいと思った」などと供述。
また、西部さんの長女は「父の自殺にお二人を巻き込んでしまい本当に申し訳ない」「父の自殺したいという気持ちを変えることができなかった。お二人が自殺を手助けしたというのなら、娘として父を止められなかった私も同罪です」と話しているといいます。

2人の供述と西部さんの長女の発言が印象的な、この出来事。
私は妙に心を揺さぶられました。

尊敬する人物や信頼している人物に「死にたいから手伝ってくれ」と言われたら、断れるのだろうか、死にたいという気持ちを変えることができるのか。

断る自信も気持ちを変える自信もないわけで、そうなると、頭をかすめるのが「安楽死」。
日本でも「安楽死」が認められていたら、この2人は逮捕されずに済んだのではないか、と思ってしまうのです。

しかし、ご存知の通り、日本では今のところ、安楽死は認められていません。

安楽死が認められているのは、スイス、オランダ、ベルギー、ルクセンブルク、カナダ、アメリカの一部の州。
安楽死や自殺ほう助の団体が希望者を受け入れる条件は、耐えられない痛みがあること、回復の見込みがないこと、明確な意思表示ができること、治療の代替手段がないこと。
しかも、医師の診断書なども必要で安楽死まで辿りつくのは容易ではありません。

この安楽死に肯定的なのが、安楽死に関する発言が大きな話題となった脚本家の橋田寿賀子さん。
安楽死を望む理由を「人に迷惑をかけてまで生きたくない。単純にそれだけ」と語っています。
*****
私には、家族も心を残した人もいませんから、寝たきりになったり、重度の認知症になったりして、人に迷惑をかけてまで生きていきたくない。ただ単純にそれだけです。
(略)
しんどくなって、動けなくなって、楽しみもなく、人の役にも立たない、人に頼らないといけなくなった時に、第三者が本人の状態や意思を確認し、そのOKをもらえれば安楽死できる。
そんな仕組みがあれば、楽しく遊べるのにな、と思って。
<「朝日新聞デジタル」(2018/3/5)>
*****

一方、「日本人に安楽死は向いていない」と日本での導入に否定的なのが、『安楽死を遂げるまで』(小学館)の著者でジャーナリストの宮下洋一さんです。
その理由は「『空気を読む』という日本的風習が死に関わる決断を左右するのは危険」だから。
*****
「家族に面倒をかけたくない」「迷惑をかけてまで生きたくない」。この2年間、私は世界6カ国で安楽死の取材を重ねてきたが、こうした趣旨の発言をするのは日本人だけだった。
私は「日本人に安楽死は向いていない」と考えている。
なぜか。それは周りに迷惑をかけないために安楽死を選ぶのだとすれば、家族からの「そろそろ患者に逝ってほしい」という空気を、患者本人が察して、死を願い出るケースも十分考えられるからである。
「空気を読む」という日本的習性が、死にかかわる決断を左右するのは危険だ。
それは長年、欧米で議論され、培われてきた「死の自己決定権」とは、対極の概念に行き着くものだからだ。
<「PRESIDENT Online」(2018/2/10)>
*****

また、母親が若い男とダイナマイト自殺したという経験を持ち、『自殺』などの著書で知られる作家で編集者の末井昭さんは「命を合理主義で割り切ること」への違和感を述べています。
*****
耐えられない痛みや苦しみから逃れるため、安楽死を選ぶ人の気持ちはよくわかる。しかし、自分の命は自分のものであると断言していいのかという疑問も浮かんでくる。
また、安楽死の理由として、これから先は坂道を滑り落ちるだけ、だから今終止符を打つという考え方も、理屈ではわかるけど何かおかしいとも思う。
命のことまで合理主義で割り切っているようにも思えるのだ。
<「週刊現代」2018/4/21>
*****

賛成派と反対派、双方の意見を読み込んだうえで、私が思ったのは、安楽死というのは深く調べ、その現状や問題点を知れば知るほど、何が正しいのか分からなくなるということ。
海外に行かなければならない、限られた条件を満たさなければいけない、医師の診断書が必要、という容易ではない現状が、日本人と安楽死のちょうどいい距離感なのかもしれません。

(スタッフH)
(2018/4/10 UPDATE)
番組スタッフ
4月9日(月)佐々木俊尚●日本の高校生の自己肯定感が低いわけ
日本の高校生はアメリカや中国、韓国の高校生と比べて自己肯定感が低い傾向にあるという調査結果がまとまりました。その理由とは?

4月10日(火)古谷経衡●公文書管理にブロックチェーン導入で改ざんはなくなるか
公文書をめぐる不祥事が相次ぐ中、「公文書の管理にブロックチェーンを導入」を求める声

4月11日(水)飯田泰之●結婚できないのは奨学金のせい!? 奨学金返済が社会にもたらす危機
奨学金返還をめぐって新たに明らかになった問題とは?

4月12日(木)小田嶋隆●誰のためにある?「入社後、とりあえず3年は働け」という常識
常識として根を張る「入社後、とりあえず3年は働け」という文句。一体、誰のためにあるのか?
(2018/4/9 UPDATE)
番組スタッフ
1990年に週刊少年ジャンプでの連載がスタートし、日本にバスケットボールブームをもたらした「スラムダンク」。
ジャンプでの連載当時、私の周りでもスラムダンクきっかけでバスケを始める人が多数いました。読み返す機会があった時などは、やはりこの頃のジャンプは最強だったなぁと感慨にふけったりするものです。
記憶と記録に残る同作。
全31巻のコミックス累計発行部数は1億2千万部に上り、2001年には24巻にまとめた「完全版」も発売されました。

そのスラムダンクが6月に「新装再編版」として発売されると、作者の井上雄彦さんがツイッターで発表しました。
井上さんのツイッターによると、31巻分を20巻に再編成、表紙20枚書き下ろし、ジャンプコミックスのサイズになるそうです。

スラムダンクを知らない世代が同作を読んでも、リアルタイム世代である私たちと同じ感情を抱くのでしょうか。
今は絶滅器具種のような気もするリーゼントの「不良」が主人公であることはどう受け入れられるのでしょうか。

大きくて乱暴な言い方になりますが、コンテンツ産業を見渡すとリメイク、リバイバルの繰り返しです。
スラムダンクのみならず、ドラゴンボールやジョジョの奇妙な冒険、るろうに剣心など、私たちの世代が多感な時期に触れたものは今でも続編開始、リメイク、実写化等で親しまれています。
それらに惹きつけられるのは”リアルタイム世代”だけではないようで、先日まで放送されていたドラゴンボール超は、”リアルタイム世代”の知人の子(小学生)=”非リアルタイム世代”も釘付けにされていたそうです。

アメリカでバットマンやスパイダーマンが繰り返しリメイクされ、幅広い世代に受け入れられているのも同じような意味合いなのでしょうか。

最近、めっきり物欲が減ってきましたが、何か趣味に関する欲しいものがある時は大体が「思い出」や「ノスタルジー」を刺激された時です。
実際に買うかどうかはさておき、干し芋ことamazonの欲しいものリストに入っていくのは、昔作ったプラモデルのリメイクだったり、おもちゃだったり。Kindleでは、昔読んだ漫画を大人買いしたり…。

日本のコンテンツ市場が成長を鈍ってしまったのか。
あるいは、人というものは年をとると「思い出」や「ノスタルジー」を刺激されることによって消費しがちなのか。
新しく生み出されるもので、素晴らしいものはもちろんあります。それでも、私のような人間がそれらに手を出さないのは、時間や金を消費するにあたって「失敗したくない」というのがあります。

時間や金を消費するに値するきっかけとなるのが、「思い出」の中の「予備知識」だと思っています。
海外ドラマの「ハンニバル」を先日ようやく見終えたのですが、メイスン・ヴァージャーはどうやって映画のような姿になったのか。レクター博士はどのようにして警察に捕まるのか、など映画や原作を通じて得た「予備知識」があったからこそ、先の展開が気になり、大いに楽しめました。

記憶と記録に残る漫画は、手を替え品を替え、再び消費者の元に届けられる宿命にあります。
それらは決して「味のしなくなったガム」ではありません。(中には失敗もあるでしょうが…)

手塚治虫作品、藤子・F・不二雄作品は著者がこの世を去ってしばらく経ちますが、現代風にアレンジされたものも、当時のままのもの、どちらも愛されています。
もはや立派な「古典(クラシック)」です。

文学、音楽、映画などの「クラシック」がなぜ良いのかを説明するのは非常に難しいのですが、そもそもの作品が良いということはもちろんのこと、後世にも伝えようと働きかける組織の力(広告・宣伝等)が圧倒的であったため、継承に成功したのではないかと思ったりもします。
「仕掛け人」や「インフルエンサー」なくしては忘れ去られていた「クラシック」もあることでしょう。

リアルタイム世代から非リアルタイム世代への継承が成功した作品こそ、クラシックと呼ばれる条件の一つを満たしたことになるのかもしれません。

スタッフ坂本
(2018/4/5 UPDATE)
番組スタッフ
東京・足立区にある都立舎人公園の公式Twitterによる投稿が話題となっています。
*****
本日朝の園内の桜の木の下の様子です。
残念ながら一部このようなマナーのない方がいらっしゃいます。
皆様が気持ちよく公園をご利用できますようごみの持ち帰りにご協力くださいますようよろしくお願いいたします。
*****
こちらは3月26日の投稿。
満開の桜の木の下に、ブルーシートや空き缶、ペットボトルなどのゴミが汚らしく散乱している様子を捉えた写真が添えられていて、これがひどいあり様なのです。

花見の時期には毎年のようにごみの放置が問題になり、決して珍しいことではないのですが、このように報じられると嫌な気持ちになるもの。
ごみの放置を減らすためには、どのような対策が有効なのでしょうか。

参考になるのが、ごみの放置を解決した2つの事例。

まずは、福岡市にある天神中央公園。

こちらの公園は場所取りが難しい花見スポットとして知られ、ごみの放置が問題化。
場所取りとごみの放置の解決のため、2007年から花見席の予約制を導入しています。

予約制導入後の成果は報じられていなかったのですが、天神中央公園の管理責任者に電話して聞いてみたところ、予約制によって、ごみの放置は減ったのだといいます。

*****
―花見席を予約制にすることで、ごみの放置は減りましたか?

減りました。席を予約した花見客に関しては、ほとんどの方が(マナー違反はゼロではない)ごみを持って帰っています。

―なぜ、ごみの放置が減ったと思いますか?

予約の申請書を書いてもらうとき、幹事の方の名前と団体名、電話番号を聞き、ごみを持ち帰る、火を使わないなどのルールを伝えたうえで予約の承認を行っています。

このように連絡先や名前を聞くこと、ルールを伝えることが、ごみの放置減少につながったと思います。

ルールがないと、1つごみが置かれると、連鎖的にごみが置かれていくことになりますので、ルールを作り、それを伝えることが大事です。
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もう1つの事例が、花見スポットとして知られる大阪城公園。
バーベキューエリアのごみやコンロ、ガスボンベの放置が問題となっていた大阪城公園では、今年3月24日から期間限定でバーベキューエリアを有料化。

大阪城公園バーベキューエリア有料に マナー違反は改善?(「MBS NEWS」2018/3/26)

有料にする代わりに、ゴミの回収、コンロやガスボンベの貸し出しといったサービスを提供。
そのうえで、受付の際、終了後にゴミを持ってくるようお願いしたところ、ほとんどの客がそのお願いを守っているのだといいます。

この2つの事例に共通するのは、面と向かってルールを守るようお願いをしていること。
人は面と向かってお願いされると、よほどの悪人でない限り、そのお願いを無下にできないものです。

天神中央公園の対策でいえば、名前と連絡先を把握しているという点も大きく作用していると思われます。
区画ごとの予約制なので、ごみを放置した団体はすぐに特定されてしまうため、ごみの放置自体がしづらくなっているのです。

大事なのは、個人の倫理観に委ねてもごみの放置は減らないということと、面と向かってモラルに訴えかけること。
公園を管理する各自治体の予算の都合もあるでしょうが、これを徹底すること以外にごみ放置を減らす術はないように思います。

(スタッフH)
(2018/4/3 UPDATE)
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(2018/4/2 UPDATE)

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