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メタクソ編集王 「少年ジャンプ」と名づけた男
角南 攻 (著)
税込価格:1,404円
出版社:竹書房
ISBN:978-4-8124-9872-9


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1968年の創刊から今日まで、数々の人気作品・漫画家を世に送り出してきた、日本を代表する少年漫画雑誌の「週刊少年ジャンプ」。
子供の頃に毎週楽しみにしていた、或いは今現在も買い続けているという人も多くいると思います。
その「少年ジャンプ」の名付け親が本書の著者・角南攻さんです。
集英社に入社して間もない新入社員の角南さんは、ある日いきなり編集長から、新雑誌のタイトルを15分以内に3つ考えろと言われ、なんとか3つの名前をひねり出し提出すると、あっさりとその中のひとつ「少年ジャンプ」に決定。
新人にも関わらずひょんなことから「少年ジャンプ」の名付け親になった角南さんは、ジャンプの人気連載漫画『トイレット博士』(とりいかずよし)の中でスナミ先生というキャラクターで登場するなど、ジャンプの名物編集者として大活躍。
その後「ヤングジャンプ」の編集長として辣腕を振るい、少女漫画の園・白泉社に移ってからも編集の陣頭指揮をとる。そして、46年の編集生活の中、雑誌と単行本販売総数で約50億冊の本を手掛けてきた角南さんは、“伝説の編集者”と言われるまでになります。

他紙にない魅力を出すことを常に考え、大胆なアイデアと企画で雑誌を大成長させてきた角南さんは、今の世の中は、出版界だけでなく、すべての企業や商品が細かく丁寧に作られていると嘆いています。
「お金はなくてもアイデアはあるぞ!」「どうだ、驚いたかァ!」みたいな元気さが、日本全体からいつの間にか消失してしまっているのだと指摘しています。
漫画編集に人生を捧げた男の、熱くて濃い激動の編集者人生が詰まった本書には、そんな元気のなくなった日本にインパクトを与えるものを作るためにはどのように考え、どのように行動すればいいのか、その手本が示されています。
漫画を愛する人、そして編集者を志す人にも必読の一冊です。

(評者:スタッフ・武市)
(2014/5/12 UPDATE)

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