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死ぬってどういうことですか? 今を生きるための9の対論 (角川フォレスタ)
瀬戸内 寂聴 (著), 堀江 貴文 (著)
税込価格:1,404円
出版社:KADOKAWA
ISBN:978-4-04-653965-6


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本書は、企業家のホリエモンこと堀江貴文さんと、作家で僧侶の瀬戸内寂聴さんの異色の対談集。
寂聴さんたっての希望で実現した、50歳も年齢差のある二人の対談は、「死」「家族」「結婚」「仕事」「戦争」「原発」「子育て」「努力」など、様々なテーマについて語り合っています。
ほとんどのテーマで二人の意見が一致しているのが意外でしたが、戦争と原発の話だけはまったく意見が噛み合っていませんでした。
「未練ややり残したことはなんにもない」という寂聴さんと「人に迷惑をかけてでも生きていきたい」という堀江さんの、死生観の違いが特に興味深い。
「あの世」の存在を信じ、自分が死んだ時、先に死んだ愛する人たちが歓迎パーティーを開いてくれそうな気がすると話す寂聴さんだが、堀江さんにはそういう意識はぜんぜんないという。
そんな堀江さんに寂聴さんは「死への恐怖はどう解決つけているの?」と問う。堀江さんはこう答えます。
「結論的には、宇宙という人知を超えた観測できない世界があるってことで、死という現象も恐がらなくていいと思い込みつつ、寿命を延ばす老化防止のテクノロジーに投資すると。そして何より忙しくて死を考えないようにするという、複合技で対処するしかないんじゃないか、と思っています。」

「死」について考えるということは、「生きる」ことについて考えることでもあります。
遠慮なく思ったことをそのまま口にする二人の自由で真剣な語らいには、混沌とした現代を生きていく上でのヒントが詰まっているような気がします。

(評者:スッフ・武市)
(2014/10/21 UPDATE)

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