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ジャーナリズムの現場から (講談社現代新書)
大鹿 靖明 (編著)
税込価格:994円
出版社:講談社
ISBN:978-4-06-288276-7


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本書の著者は『メルトダウン』で講談社ノンフィクション賞を受賞したジャーナリストの大鹿靖明さん。
東日本大震災とそれに続く原発事故の取材を通じて、今の報道のありように疑問を感じたことが本書の編著を思い立ったきっかけだという大鹿さんは、「この数年間、残念ながら現場の劣化は激しい」と憂えています。
そんな大鹿さんが、優れた業績を上げてきた10名のジャーナリストに話を聞いたインタビュー集が本書。
登場するのは、命がけの探検取材をもとにした作品で注目を集める、ノンフィクション作家で探検家の角幡唯介氏。
戦艦大和やシベリア抑留など、日本の近現代史の検証を自らのテーマとする毎日新聞記者・栗原俊雄氏。
「ネットと愛国」でネット右翼の生態を詳細に解剖したジャーナリスト・安田浩一氏。
2年連続で新聞協会賞を受賞した、毎日新聞エルサレム支局長・大治朋子氏、など、錚々たる顔ぶれです。

各ジャーナリストの代表作について、なぜそのテーマに興味を持ち、どのように取材を行ったのか? 作品が生まれるまでの過程を大鹿さんは問いかけます。それに対するジャーナリストたちの答えには「この問題を徹底的にやり抜く」という圧倒的な執念と情熱が感じられます。
現代のジャーナリズムやマスメディアの抱える課題や、気骨のある記者やジャーナリストが少なくなっている現状などについての想いなども語り合っています。
いま現役でジャーナリズムの世界で働く人のみならず、ジャーナリストを目指す若い人にとっても必読の一冊です。

(評者:スタッフ・武市)
(2014/10/28 UPDATE)

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