書考空間


47都道府県これマジ!?条例集 (幻冬舎新書)
長嶺 超輝 (著)
税込価格:842円
出版社:幻冬社
ISBN:978-4-344-98150-8

本を購入

従業員を雇う飲食店を原則屋内禁煙にする東京都の受動喫煙防止条例が成立しました。
国会で審議されている健康増進法改正案での受動喫煙防止先よりも厳しいものとなっています。

議会で決められ、違反すると罰則を科されることもある「条例」を始めとする地方独自のルールを集めた本書。
「●●な街宣言」と命名された条例が多いことに気付かされます。●●には環境や教育、社会インフラ整備などの目標を表す言葉が当てはまるのですが、「宣言」系を含め自治体の施政方針を記したような条例はどうもポエム臭が漂います。
特に気になったのが、まるで世界が滅び行くかのように嘆き、宣言に至る条例です。
例えば石川県野々市町の「愛と和の都市宣言」。
「歴史が人間に求め続けた課題……その一つに愛と和がある。この問いに応え、われわれは新しい時代を開拓してきたのである」と始まり、物質的繁栄の弊害が生じた現代は「愛と和」が欠如する、と憂うものです。
愛知県扶桑町の「地球環境宣言」。
「地球は今、人類の欲望のために自らいやす力を失い破滅への道をたどろうとしている。地球は病んでいる。(抜粋)」というまるで近未来SFのような一文が綴られています。

タイトルが示す通り、なかなか奇抜な条例が集められていますが、奇条例集として本書を笑うことはできません。
公害防止、環境アセスメント、情報公開など今では当たり前に国によってなされている法整備も、自治体の条例がきっかけであるものがほとんどなのだそうです。
自治体の条例は日本の未来を見通しているものなのかもしれません。
(2018/7/9 UPDATE)

MESSAGE ★ 番組へのメッセージはこちらから ★ 皆さまからのご意見お待ちしております


ページの先頭へ