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番組スタッフ
まるで、厄災かのように様々な問題が浮上する東京オリンピック。
日本ボクシング協会前会長による、昭和の遺物っぷり。
今度は女子チアリーディング部のパワハラまで明らかになった日本大学。
目の前にある課題を解決するのは常に異常な精神論、あるいは暴力が添えられる蛮行と言わんばかりのニュースがあまりにも多すぎて、この国に根付く体育会系精神をどうにかしてほしいと思うのは私だけでしょうか。

大喜利なのか、虚構新聞なのか、わからなくなるのが東京オリンピックの暑さ対策です。
現代とは全く気候が違ったであろう江戸時代の知恵に頼るとする策が練られています。
例えば打ち水。私の近所でも打ち水をしているおじいさん、おばあさんがいますが、決まって朝か夕方。
陽の高い日中は、まさに焼け石に水なのでしょう。
都知事は盛んに打ち水を推していたので、私も自宅(マンション1階)で実践してみましたら、涼しさを感じたのは一瞬。部屋の湿度計は80%に達し、不快感が凌駕しました。
オリンピック組織委員会は「クールシェア」というマラソンコース沿いの店舗やビルで冷房の効いた1階部分などを開放してもらう奇策を打ち出しました。
自宅ベランダで実践してみましたが、業務用のエアコンではないせいか、全く効果を感じられませんでした。何より、「とても勿体無いことをしている」という罪悪感に襲われます。

ここまで奇策が飛び出し、いじられ放題になっているのなら、思い切って涼しい季節に開催したら良いのにと素人の私は思うのですが、「何としてでも実行する」という異様な気概には恐れすら抱いてしまいます。

「夏季」と付くくらいだから、夏に開催しなければならないと言わんばかりの前例踏襲。
前例と「今」が全く同じ条件下にあるとは限らないのに、それを無条件で踏襲するのはおかしな精神論、根性論、体育会系精神に支配されているといぶかざるを得ません。

話は変わりますが、私は一度だけ東京の大きな花火大会に行ったことがあります。
毎年8月に多摩川両岸の河川敷で同時に開いている「多摩川花火大会」と「世田谷区たまがわ花火大会」です。川沿いなので湿度が異常に高く不快で、人も多くて皆どことなく殺気を帯びているようで、心に残ったのは花火を見た感動よりも後悔の方が勝りました。
その多摩川花火大会ですが、8月開催の前例を覆し、今年は10月に延期されています。
きっかけは昨年の雷雨です。

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両花火大会が荒天のため中止となった昨年は、世田谷区側の河川敷に落雷があり、花火を見るため来ていた9人がしびれなどを訴えて病院に搬送された。
今年は10月13日に開き、開始時間を1時間繰り上げ、午後6時からとする。
【産経ニュース 多摩川花火、今年から10月開催に 昨年は落雷…天候不安定な夏を回避】
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前例を踏襲しない。花火は夏の風物詩という常識を捨てる。あっさり決断できたことなのか、苦渋のそれなのかわかりませんが、私は英断であると感じました。
もはや現代日本の気象では屋外での「夏の風物詩」をノーリスクで、かつ心から満喫することは困難になっているということは誰もが実感していることなのではないでしょうか。

失敗しないために前例≒マニュアルを知っておくことは大事なこと。
しかし、その前例と現在進行形の課題が同じ条件下にあるとは限りません。
前例を踏襲する、学ぶというのは良いことのように思えて、いざ実践してみると前例が成功した時が古すぎて時代遅れ、ということは決して少なくありません。
そして、その前例を何としてでも踏襲しようとする体育会系精神、根性論も時代に見合わないこともご存知の通りです。
インターネットにより世界がつながり、何気ない日常の中で、時代の変化や進歩を実感することが可能となりました。
ゆえに、「現在進行形の課題」と「前例」の歪みを見つけることも難しくないでしょう。

スタッフ坂本
(2018/8/9 UPDATE)

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