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死に山 世界一不気味な遭難事故《ディアトロフ峠事件》の真相
ドニー・アイカー (著),安原 和見 (訳)
税込価格:2,538円
出版社:河出書房新社
ISBN:978-4-309-20744-5


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ネットを叩いても答えが見当たらない。これにイラつくのか、わくわくするのか。私は後者なのですが、私のような嗜好を持つ方には激烈におすすめしたいのが本書です。
サブタイトルにある「ディアトロフ峠事件」とは、1959年、ロシア山脈の一帯で起きた遭難事故。
真冬のウラル山脈に学生登山部の若者9人が入山し、全員が消息を絶ち、その1カ月後、この世のものとは思えない凄惨な死に様で全員が発見されたのだといいます。
氷点下の季節なのに衣服をろくに着けておらず、ほぼ全員が靴を履いていない。
9人のうち3人は頭蓋骨折などの重傷を負い、女性メンバーの1人は舌がなくなり、一部の着衣からは異常な濃度の放射線が検出。
この不可解な事故の原因をロシア当局は「未知の不可抗力によって死亡」とだけ報告し、調査を終了。
雪崩、吹雪、強風、殺人、放射線被ばく、UFO、宇宙人、最高機密のミサイル発射実験など、様々な仮説が飛び交っているものの、原因は未だに明らかになっていません。
こうした困難な原因究明に挑んだのが、アメリカ人のドキュメンタリー映画作家である本書の著者。
当時の学生たちの日誌や写真から、彼らの足取りをたどり、自分で見て聞いた情報を基に、これまでの仮説を次々と否定していきます。
たとえば、「雪崩説」に関しては、このように否定。
「斜面の傾きを私はじかに見てきたし、傾斜面の数字を見ても、ここで雪崩が起こることは、不可能ではないにしてもまずありえないことがわかる」
そして最終的に、納得感の強い“ある結論”に至るのですが、それはぜひ本書を読んで確かめてみてください。

(スタッフH)
(2018/9/13 UPDATE)

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