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ネット右翼の矛盾 憂国が招く「亡国」 (宝島社新書)
安田 浩一 (著), 山本 一郎 (著), 中川 淳一郎 (著)
税込価格:800円
出版社:宝島社
ISBN:978-4-8002-0470-7


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インターネット上で過激な発言をし、現実世界でも影響を持ち始めている、「ネット右翼」、通称ネトウヨ。
本書は、山本一郎、中川淳一郎、安田浩一という、ネットジャーナリズムの旗手3人がネット右翼の主張の矛盾点や、生態を掘り下げ、ネット右翼の実態に迫るものです。

ネット右翼の分析は3人それぞれで、どれも読み応えがあるのですが、とくにわたしが興味深く読んだのが、山本一郎氏の分析。
山本氏によると、『ネット右翼はネット上で大きなうねりを起こしているように見えてしまうが、実際には個人個人は取るに足らない力しか持たない人々の集合体』であり、『ネットで集団に属し、特定の集団に対して主張することが憂さ晴らしやガス抜きだけでなく、使命だとも考えている節がある』ようなのです。
また、山本氏が考えるネットの未来に関する分析、『「ネットはネットにのめり込む人間ほど声が大きく、ネットにのめり込める人間はそもそも無能な暇人なのである」。このあたりのジレンマが解決されない限り、ネットを社会変革の良質なツールとして、機能させることは困難を極めるだろう』も面白い。

ネット上を騒がせているものの、実態がイマイチ掴めない、ネット右翼。本書を読むことで、その実態が微かながら見えてくるかもしれません。

(評者:スタッフH)
(2013/2/8 UPDATE)

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