ビジネスマン、OLのネタ帳になるトピックを、毎日お届け!キャッチアップしておきたいトレンドをランキング形式で紹介しながら、毎日ひとつの話題にフォーカスしていきます。

2017年上半期の映画業界を振り返り(2017/6/8)

カテゴリー:1113
null

木曜日は、「カルチャー」。


まずは、6月3日(土)4日(日)の
全国映画動員ランキングトップ3をご紹介!



第3位『 花戦さ 』(公開1週目)

第2位『 LOGAN/ローガン 』(公開2週目)

第1位『 美女と野獣 』(公開7週目)


以上、先週末の全国映画動員ランキングトップ3でした。
そして、スタジオにはおなじみの映画ライター・よしひろまさみちさんをお迎えして、2017年上半期の映画業界を振り返りました。


中西:2017年上半期、日本の映画業界はどんな半年でしたか?


よしひろ:ひと言でいうと「洋画ルネッサンス」な半年でした。去年の下半期は「邦画ルネッサンス」だったんです。「シン・ゴジラ」と「君の名は。」のヒットがずっと続いていたので、その反動かな、という気もしますけれど、洋画がすごかったですね。


高橋:そんな中で、よしひろさんが特に印象に残った作品は?


よしひろ:まずは「ラ・ラ・ランド」アカデミー賞の作品賞は逃しましたが、ゴールデングローブ賞で7部門、最多の受賞をした作品です。この作品は、皆さんがご覧になっていることを前提に言うと「とにかく最初の5分間が最高!」です。その後の展開について行けなかった…という人が結構いた、という話も聞きますが、いわゆるハリウッドオリジナルのミュージカルを真面目に作ったのって何年ぶり?という話なので、これはもう“ルネッサンス”の代表的な作品になるのではないかと思います。


よしひろ:続いては、大人も楽しめるユニバーサルスタジオのアニメーション作品「SING/シング」こちらは動物の世界を舞台にしたミュージカル映画で、みんなが知っている洋楽のヒット曲がバンバン歌われる作品でした。日本語吹き替え版の方も非常に上手くできていて、リピーターも続出してものすごいヒットとなりました。


高橋:私もリピーターです!両方観ました。どちらもちゃんと良いんですよね。


よしひろ:さらに、ディズニーのアニメーション作品「モアナと伝説の海」ディズニーのアニメーションは「美女と野獣」から延々と続いている“第二黄金期のミュージカルもの”がここでまた復興したな、と思います。で、今回の作品の舞台はミクロネシアだったんですが、ミクロネシアの文化をちゃんと取り入れて<多様性を描いたという、非常にディズニーらしいアニメーションでした。


よしひろ:で、最後にご紹介するのが7週連続1位という、実写版「美女と野獣」これは鉄板ですね。ホントに良い映画!私はオリジナルのアニメーション版のファンなんですけれど、元のファンもちゃんと取り込めるっていう…完全にトリコですよね。実写版は非常に上手くいきましたよね。イメージ通りの映像に仕上がっていると思います。吹き替え版の方もちゃんとミュージカル歌手の方を起用していて、歌唱力に定評のある方しか出てこないという。


高橋:こうしてお話を伺っていると、2017年の上半期に日本で公開されてヒットした洋画はミュージカル作品が多かったですね。


よしひろ:そうですね。本国では昨年に公開された作品もあるんですけれど、これはタイミングの問題もあるんですよね。だいたい映画は1本作るのに3年も4年もかけたりするので、たまたまこういう風に続いている、というのもあるといえばあるんですが、いま世界的にヒットする作品といわれているのは、アメコミかホラーのように軽く観られるもの、という風潮がありますけれど、オリジナリティーを持った作品が非常に少なくなってるんです。で、そこに目をつけて、ミュージカルだったり音楽映画の方に行ったんじゃないかと。これが日本でウケた理由というのがちょっと変わっていて、「レ・ミゼラブル」や「アナ雪」なんかで実際に行われていたんですが“劇場で一緒に歌いましょう♪”的な上映だったり、あとは「恋ダンス」なんかで、皆が人前で歌ったり踊ったりすることに全く抵抗がなくなっちゃったじゃないですか。むしろ「見せたい!」みたいな。そういうことに抵抗がなくなったことで、ミュージカルというジャンル自体に抵抗がなくなったのではないかと思いますね。


このあと下半期も、楽しみな作品が続々と待機中です!こちらも待ち遠しいですね。
今日は先週末の全国映画動員ランキングトップ3と、2017年上半期の映画業界を振り返りました。