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21.04.07

『政府が県内旅行を支援』について

nullネットニュースの内側にいるプロフェッショナルがニュースを読み解きます。

BuzzFeed Japan News 副編集長の神庭亮介さんにお話を伺います。
神庭さんに取り上げていただく話題はこちら!


『政府が県内旅行を支援』


吉田:秋田県、群馬県など20以上の県が、地元住民による「県内旅行」を対象とする、独自の割引キャンペーンを実施しています。この独自の割引キャンペーンを行う都道府県に対し、政府は今月1日から1人1泊あたり最大7000円の財政支援を始めました。支援の対象となるのは、新型コロナウイルスの感染状況を示す4段階の指標で、「ステージ2以下」におさえられている都道府県です。感染者が多い、大阪府や東京都は対象になっていません。


ユージ:『政府が県内旅行を支援』にはどんな狙いがあるのか、改めて、教えていただけますか?


神庭さん:全国一斉を前提とする『GoToトラベル』事業は、再開が6月以降に先送りされているんですね。そのGoTo再開までの間、疲弊している地方の観光事業者を少しでも支援しようという狙いがあって、7000円の県内限定というのが出てきたということなんですね。


吉田:感染が広がっていない県の中での移動とはいえ、移動を促す支援策に違和感を覚えている方もいらっしゃると思うんですけれども、こちらはどのように思われますか?


神庭さん:そこは当然だと思います。個人的な意見を言えば、出発地と目的地を県内に限定しているということで、感染対策上、一定の意味があるとは思うんですけれども、それ以上に大切なのは、“誰と行くか?”なんですよね。一人旅であったり、同居する家族とかとの旅行であればですね、感染リスクはある程度低く抑えられるんですけれども、仮に近場であっても、普段会っていない人と旅行先で飲んだり食べたり、長時間、密に交流すればですね、それだけ感染リスクは上がってしまうので、家族と行くGoToトラベルよりも、友達や同僚と行くGoToイートの方がハイリスクだと思っていまして、読売新聞によると、日本医師会の中川会長は宮城県で感染者が増えてしまった状況について、「仙台市の時短要請解除と『GoToイート』再開が要因ではないか?」というようなことを言っています。なので、“移動”それ自体もリスクはあるんですけれども、“誰と行くか?”ということも、ちょっと考えて欲しいなというふうに思っていますね。


ユージ:なるほどね。家族と行くのもリスクがないわけではないんですけれども、家族とは普段一緒に家にいますからね。
この政府の支援策の狙いなんですけど、『地方の観光事業者の支援』なんですね?ただ、「県内旅行だけでは効果は限定的」という声もあがっているんですよ。支援策の効果について、神庭さんはどう考えますか?


神庭さん:もちろん経済効果は限定的にはなってしまうんですけれども、現段階ではやむを得ない判断かなというふうに思います。というのも、3府県で『蔓延防止の重点措置』が敷かれている中で、いかに菅さん肝いりの政策といえどもですね、「今、GoToを復活しよう!」とは、とても言えない状況ですから、“ステージ2以下のエリアに限る”、しかも、“県内のみ”という枷をはめた今回の試みがギリギリのラインだと思いますね。


ユージ:この『地方の観光事業者の支援策』は、どんな支援策が必要だと思われますか?


神庭さん:飲食店に関していうと、『黙食』とか『孤独のグルメ』ですね。おひとり様で食べたらどうか?ということを勧める声が拡散されましたけれども、旅行についても同様で、今どうしても、旅行を盛り上げたいというのであれば、例えば、『GoToひとり旅』とか『GoTo家族旅行』みたいにですね、行く相手を限定して、少しでも感染リスクの少ない形で呼びかけるとか、あるいは、ホテルに籠って仕事をする『ワーケーション』を支援するとかですね、そちらの方が、よりリスクは低いのかなというふうに思います。


ユージ:『GoToひとり旅』というのは、かなりキャッチーな名前ですね!


神庭さん:意外といいんじゃないかなと思いますよね。


ユージ:意外とひとり旅好きな方っていらっしゃいますからね!僕は寂しがり屋なのでひとり旅は…。(笑)


神庭さん:じゃあ、『GoTo家族旅行』の方ですね!(笑)


吉田:一方で、自民党の二階幹事長は先週末に出演したテレビ番組で、“感染状況に留意した上で『GoToトラベル』を再開すべき”との考えを示しました。また、GoToトラベルの再開により、感染拡大のリスクが高まるのは悩ましいとしながら「恐れていたら何もできない。みんなが家に引きこもっていたら、日本の経済が止まってしまう。経済効果がある」とも話しています。この発言、神庭さんはどのような印象を持たれましたか?


神庭さん::まぁ、言い方なんですよね…。僕は、GoToそのものは時期を考えればそんなに悪い政策だとは思ってないんですけれども、二階さんが何か言えば言うほど、GoToのイメージがどんどん悪くなってしまうので、少し静かにしておいたほうがいいんじゃないかなと思います。経済効果に関して言いますと、確かに、昨年の半年間だけで8781万人泊の実績があって、経産省によれば1兆円の経済効果があったというような話もあるので、経済効果があったのは確かだろうと思います。けど、“伝え方”ですよね…。


吉田:菅政権は、“感染対策と経済活動の両立”を目指していますけれども、これを実現することはなかなか難しいんですかね?


神庭さん:そうですね、どうしても“命か経済か”の二択、二元論で語られがちなんですけど、経済もまた『命』であることは忘れてはいけないですよね。


ユージ:確かに!


神庭さん:コロナ禍で経営難に陥って、大変な思いをしている方もいらっしゃいますから、時期を考えてですね、支援策をやっていってほしいなと。イギリス等では、ワクチンが普及して、劇的に死者数が減っています、日本でもこれからワクチンを接種する方が増えていけば、そういう未来が見えてきますので、今少し我慢して、そうなったら、大手を振ってGoToを復活させればいいんじゃないかなと思いますね。


ユージ:そうですよね!決してこの政策がなくなるわけではなくて、可能性として、この先もありますから、もう少しの辛抱だと思います。



そして、今日の #ユジコメ はこちら。








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