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今、知っておくべき注目のトレンドを、ネットメディアを発信する内側の人物、現代の情報のプロフェッショナルたちが日替わりで解説します。

21.05.10

緊急事態宣言、延長でどうなる?

nullネットニュースの内側にいるプロフェッショナルが、注目のニュースを読み解きます。

今日は「BuzzFeed Japan News」副編集長の神庭亮介さんにお話を伺いました。神庭さんが注目した話題はこちらです。


緊急事態宣言、延長でどうなる?

吉田:先週金曜日、政府は新型コロナウイルス対策本部を開き、東京・大阪など4都府県に発令している緊急事態宣言を5月末まで延長し、新たに愛知県と福岡県を追加することを決めました。神庭さん、改めて今回の延長の概要を教えてください。


神庭さん:はい。当初は5月11日までの17日間ということでしたが、5月末までの1ヶ月強に延長されました。また、従来からの東京・大阪・兵庫・京都に加え、12日からは愛知と福岡も加わります。
もともとは「短期集中」ということで、広い範囲に強い規制をかけていましたが、延長に伴って一部を緩和することになりました。酒類やカラオケを提供する飲食店への休業要請は続けるものの、百貨店などの大型商業施設は「休業」ではなく午後8時までの「時短」要請に切り替わります。が、これは政府全体の方針で、東京と大阪は当てはまらないので注意が必要です。
スポーツなどのイベントは、「原則無観客」から「収容人数の50%を上限に最大5千人まで」OKとなり、東京都が謎の無観客要請をしていたゴルフ練習場や集会場、劇場は規制が解除となります。逆に規制が強化される部分としては、これまである種脱法的に対象外となっていた「酒類の持ち込みができる店」も休業要請の対象となりました。


ユージ:全国一律ではない、ということなんですね?


神庭さん:そうなんです。自治体によって規制の度合いはまちまちで、実は東京と大阪に関してはほとんど変わらない、と考えた方がいいですね。
東京都は独自に映画館や百貨店、ショッピングセンターなど大型商業施設への休業要請を継続します。大阪府も百貨店や映画館などへの休業要請を継続し、さらに大阪の場合はイベントも「無観客」を継続します。
兵庫と京都の場合、大型商業施設は平日が午後7時までの時短で、土日は休業を要請します。平日と週末で分けるパターンですね。
新しく加わった愛知と福岡は、政府の方針通り午後8時までということで、同じ緊急事態宣言の対象となっている地域でも、各自治体ごとにかなり対応は分かれています。


吉田:そして、注目されました金曜日の菅総理の会見ですが、神庭さんはどう見られましたか?


神庭さん:今回の会見のポイントは3つあります。

まず、宣言解除の具体的な基準を示すべきでは?との質問に、菅総理は「解除の基準はステージ4を脱却することが目安となるが、専門家や自治体の意見を聞きながら総合的に判断していく」と発言しました。
ただ、例えば東京都は、宣言発令前の時点で大半の指標がステージ3相当で、現在もあまり状況は変わっていませんので、「総合的に判断」というのは、実は明瞭さを欠くと思われます。「ヌルッと宣言を出してズルズル延長」というのを最初の宣言時からずっと繰り返していますので、緊急事態宣言は国民の私権を強く制限するものですし、どうなったら解除する…という明確な「出口」の目標が不可欠です。わかりやすい目標があった方が、国民も頑張れるのではないかと思いますね。

そして、2つめのポイント。オリンピックに関して、ファイザー社から各国の選手に対して無償でワクチンが提供されるということで、この中には日本選手団向けのものも含まれます。また、選手や大会関係者と一般市民が交わらないよう滞在先や移動手段を限定し、選手には毎日検査をする、ということが発表されました。ただしワクチンは「確保」するだけでは意味がなく、接種するための人員も必要となってきますので、高齢者よりも若く健康な選手を優先することに関しての議論が必要だと思います。また、大会関係者や報道陣などを含め数万人単位の人が海外から来る中で、本当にすべての人をモニタリングし、一般人との接触を防ぐことが出来るのか?というのは疑問ですね。

3つめ、最後のポイントなんですが「1日100万回の接種を目標とし、7月末に希望するすべての高齢者に2回の接種を終わらせるよう、政府としてあらゆる手段を尽くす」と、100万回というはっきりした数字が初めて出てきました。これは進展だと思いますし、どんどんやってほしいですね。1日で3〜400万回接種の米国の比べるとだいぶ控えめな数字ですが、それでもこのペースが維持できれば1ヶ月で3千万回、3〜4ヶ月で1億回ですから、2倍の7〜8ヶ月あれば、越年はしてしまいますが、ほぼ全国民に2回分打ち終える計算になります。が、ワクチンの接種は直近の5月6日時点で、医療従事者が33万回、高齢者は16,000回にとどまっており、本当に実現できるのか不安は残ります。接種できる医療従事者の確保も含めて、相当なスピードアップが必要になることは間違いないですね。



そして、今日の #ユジコメ はこちら。





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