PASSENGER DIARIES

EDC 営業日誌(過去のお客様)

2020年12月26日放送

Passenger

篠原ともえ

東京都 青ヶ島(1986)、栃木県 戦場ヶ原(2020)

本日は、篠原ともえさんの思い出の星空スポット、1986年の東京都「青ヶ島」、2020年の栃木県日光市「戦場ヶ原」をご案内しました。

 

 

篠原さんは16歳で歌手としてデビュー。その後、数々のテレビ番組に出演し、奇抜なファッションとハイテンションなキャラクターで「シノラーブーム」を巻き起こしました。現在は衣装デザイナーやイラストレーターとして活躍されるほか、大の天文ファンとして知られています。

普段から、天体観測を行う篠原さん。
都心の青山で流れ星を見たこともあるそうで、篠原さん曰く、プシュワプシュワ〜と音も聞こえたとか!?(学術的には音はしません…)

冬の寒い時期は、とても空が澄んでいて、星が綺麗に見える絶好のシーズン。中でも篠原さんのおすすめは、オリオン座。肉眼でも確認できる、赤いベテルギウスと青白いリゲルのコントラストは宝石のようで、つい時間を忘れて、見惚れてしまいます。星の色に注目するのも、篠原さん流の天体観測のポイントです。

 

 

東京都 青ヶ島 (1986)


※船から眺める青ヶ島

母方のお祖母様が暮らす青ヶ島は、篠原さんが天文好きなるきっかけとなった場所です。当時7歳で、ご両親と一緒に里帰りした篠原さん。青ヶ島で見た夜空があまりにも美しくて、星の虜になりました。
青ヶ島では年に一回、牛祭りというお祭りがあり、夜に花火を打ち上げます。篠原さんは、花火よりも、花火が消えたあとに夜空にドーンと現れる、天然の花火(たくさんの星たち)に心を奪われました。まるで星たちが自分に話し掛けているよう。星に夢中になる娘を見て、ご両親が双眼鏡をプレゼントしてくれました。

高校時代は天文部に入部。修学旅行で訪れた沖縄では、天文部の学習の一環として、就寝時間を過ぎても観察が許可されており、周りの生徒とは違う特別感を味わいながら、夜中まで沖縄の夜空を堪能しました。


※高校時代の篠原さん


※天文部の冊子(表紙の絵は篠原さんが描いたもの)

天文の世界では、新たな星を見つけ場合、見つけた人に命名権が与えられます。
篠原さん自身は新しい星を見つけた事はまだありませんが、北海道のアマチュア天文家の方が、おひつじ座の足元に新しい小惑星を見つけて、その命名権を篠原さんにプレゼントしてくれました。その名も、「小惑星Shinohara(シノハラ)」。この名前は、学術名としてこの先もずっと残り続けるそうです。


※青ヶ島 地層から蒸気が立ち込めるカルデラの中

青ヶ島は火山島で、地熱によって、冬でもぽかぽかと天体観測が楽しめる場所。今、日本で綺麗に見られる星座はおうし座。おうし座には、6〜7つほどの星が集まった『すばる』が輝いています。望遠鏡が無くても、双眼鏡で『すばる』は観察できるそうなので皆さんも観察してみてはいかがでしょうか。

篠原さんから、初心者に向けて、天体観測を楽しむポイントも教えていただきました。星の覚え方のコツは大きさと色。惑星と星では、大気の影響で見え方が異なります。星はチカチカ、ピカピカとまたたき、地球から近い惑星は真っ直ぐピカーッと光って見えます。今の時期は火星がよく見えて、赤くピカーッと光り、夕方ごろには、やわらかい黄色の木星、その近くには土星が見えます。望遠鏡で土星を観察すると、アクセサリーのようにリングが付いているのを見る事ができます。

 

 

栃木県 戦場ヶ原(2020)


※篠原さんが戦場ヶ原で撮影した、冬の星空(すばるとオリオン座)

ここは、天文ファンの聖地と言われるスポット。
篠原さんも、別の場所でたまたま出会った星好きの人から、絶対に行った方がいいとおすすめされて、ここにやってきました。車から降りて、夜空を見上げると、感動の景色が広がっています。また、戦場ヶ原には木がたくさん立っているので、星を撮影する時、手前に木のシルエットが入り、この場所ならではの写真を撮ることができます。


※オフィスの屋上で衣装製作

篠原さんは、現在衣装デザイナーとして活躍中。これまで、松任谷由実さんや嵐など有名アーティストの衣装デザインも多数手掛けてきました。最初のきっかけは、松任谷由実さんの旦那さんでプロデューサーの松任谷正隆さんのラジオ番組。篠原さんがゲスト出演した際、衣装デザインの話題になり『ユーミンに着せるとしたらどんな衣装が良いと思う?』と質問を受け、その場でデザインを提案しました。すると、『面白そうだから、やってみる?』と正隆さんから言われて、後日、改めてプレゼンを行い、正式に採用されることに!
その後、松任谷由実さんに衣装のデザイン画を見せると、松任谷由実さんは、その場で衣装に対して歌詞を付けはじめました。すると正隆さんがその歌詞に共感して、篠原さんに新たなデザイン案を依頼するという、松任谷夫妻のクリエイティビティ溢れるやり取りに、篠原さんは大きな刺激を受けました。


※星をイメージして布に描いたイラストと、それを基に作ったドレス「SHIKAKU LINES」

アートディレクターの男性と昨年結婚された篠原さん。
ラテン語で学ぶという意味を表す『STUDEO』と名付けたデザイン事務所をご夫婦で立ち上げました。
今後の挑戦したい事は、空間デザイン。保育園、カフェなどのインテリアのプロデュースを目指して、日々、旦那さんと一緒にデザインについて考え続けています。

PLAYLIST
  • 「天体観測」
    BUMP OF CHICKEN
  • 「スターゲイザー」
    スピッツ
  • 「見上げてごらん夜の星を ~ぼくらのうた~」
    ゆず
  • 「星降る夜に」
    東京スカパラダイスオーケストラ