PASSENGER DIARIES

EDC 営業日誌(過去のお客様)

2021年7月17日放送

Passenger

今井美樹

本日のお客様は、今井美樹様。
1963年、宮崎県出身。モデルとしてデビュー後、1986年に「黄昏のモノローグ」で歌手デビュー。CM・ドラマ・映画等、活動の幅を広げながら、「瞳がほほえむから」「PIECE OF MY WISH」「PRIDE」など、数々のヒット曲を世に出されます。現在はロンドン在住ですが、今月開催予定のコンサート「billboard classics MIKI IMAI 35th Anniversary premium ensemble concert -Encore-」を行うために帰国中の今井さんと、ドライブに出掛けました。


(コンサートのお写真)

 

 

〜「billboard classics MIKI IMAI 35th Anniversary premium ensemble concert」〜

昨年、歌手デビュー35周年を迎えた今井さん。昨年11月に開催された「billboard classics MIKI IMAI 35th Anniversary premium ensemble concert」以来の帰国となります。アニバーサリーコンサートは当初、昨年5月に開催予定でしたが、コロナの影響で11月に延期され、観客収容率は感染防止の為、半分となりました。そのため、今まで見てきたステージからの景色と異なることに対し、今井さんはドキドキしながら臨んだそうですが、ステージから、様々な想いを持って来場され、感染対策にも協力して下さったファンの皆さんの姿を見た時、この空間を共有出来ていることの幸せを感じ、頑張りたい!と気持ちを切り替えることができました。様々な困難を乗り越えたことで、今井さんとファンの皆さんの想いは共有され素晴らしいコンサートとなったのでした。それから半年以上の時を経て今月、東京と大阪でアンコールライブを開催。“音楽がきっと心に潤いを与える”と信じてステージに立つと力強く語って下さいました。

今井さんは昨年11月、ご自身の楽曲をオーケストラ演奏でセルフカヴァーしたアルバム『Classic Ivory 35th Anniversary ORCHESTRAL BEST』をリリースされました。このアルバムはフルオーケストラアレンジ、同時期に行われたコンサートは20人ほどのアンサンブルコンサートでした。同じタイミングで同じ曲を2つの形で届けられたこと、トライアルできたことに今井さんは、ご自身の曲が時を経て、育っていく感覚を得たそうで、“曲ってこういう風に育っていくよね”と、演奏するメンバーたちや聴いてくれるお客さんたちと共有できたことは35年間、活動を続けてきたお土産のようだと振り返りました。

 

 


(1stアルバム「femme」のジャケット写真)

〜今井さんの歌手デビューまで〜

元々、芸能関係の仕事をするつもりは無かったという今井さん。ご実家は宮崎県のオーディオ専門の電気屋さんで、お父様はジャズがお好き。お店でも家でもずっとジャズが流れ、今井家の生活は豊かな音楽で溢れていました。高校生になって本格的に進路を決める際、今井さんが選んだ道はキャビンアテンダント。小学生の時に見たテレビドラマ「アテンションプリーズ」の世界に憧れていました。専門学校に通うため上京されますが、ドラマで憧れた世界と現実は違い、また、模擬試験の際にCAは向いていないと言われてしまいます。理由は、学生時代に陸上競技を行っていた際に痛めた腰が原因でした。長時間、姿勢をキープし続けるCAさんにとって腰痛は大敵で、結局、今井さんはCAへの道を断念。その頃、知り合いから人数合わせのモデルの仕事を依頼されます。CAを諦めた後、東京に残る理由を探していた今井さんは、その仕事を引き受けることに。そこから、本格的なモデルの仕事へと繋がってゆき、意図せず芸能界の道へ進む形となりました。音楽活動を始める経緯も、音楽が大好きではあったものの、ご自身からやりたいと思ったわけではなく、「デモテープを録ってみようよ!」という声掛けがあり、そこからトントン拍子で進んでいきました。同時期に歌手を目指していた周りの人たちは、自分から歌手になりたくて音楽業界に入ってきた人たちばかり。音楽へのリスペクトが人一倍強い今井さんは、自分はこんな形でスタートラインに並んで良いのだろうか、とコンプレックスを抱いていたそうです。周囲に言われるがまま音楽活動を始めた今井さんが、ようやく、ご自身の音楽観や気持ちを反映できたのは3枚目のアルバム。それまでは、音楽への想いをご自身の楽曲に投影できてないことが歯痒かったそうです。しかし、昨年のセルフカヴァーアルバムを制作される際、久しぶりに1stアルバムを聞き返してみると、“いい曲だな”と素直に思うことができました。今振り返ると、当時の歯痒かった自分の気持ちとディレクターや周りのスタッフの気持ちが両方分かり、“自分はこだわることに正直すぎたかな”“もっと素直に周りの大人の意見を聞いておけばよかったかな” と感じることもあるそうです。デビュー当時から信頼できる大人達に囲まれていたことは、35年の音楽人生の中で1番の幸運だったと語ってくださいました。

 

 


(ロンドンのご自宅のお庭)

〜ガーデニング〜

今井さんは現在、イギリスのご自宅の庭でガーデニングにハマっています!5年ほど前、花の種を植え替えたところ、3年ほど前に、まるで魔法に掛かったように一気にお花が咲いたそうです。そこから、暇さえあればミルクティーを片手にお庭に出ることが楽しみになっていました。元々はお花の庭でしたが、昨年、コロナ禍をきっかけに野菜の栽培も始めることに。イギリスはロックダウンで外出制限がかかっていた中、料理に加える一品として庭で食材を採れるのは、便利だしとにかく美味しい!トマト、春菊、レタス、とうもろこしまで栽培。特に春菊など、イギリスで手に入りづらい野菜が綺麗に栽培できた際は、春菊で何を作る!? と凄くテンションが上がることもあるそうです。笑 日本では仕事中心の生活でしたが、イギリスに移住したことで“生活を楽しむ生活”に変わったと言います。“庭の向こうに何か咲いてる!” “美味しいプラムがたくさん出来てる!” など新たな幸せの形を見つけ出すことができたそうです。


(今井さんのお庭で育ったトウモロコシ!)

 

 

〜思い出の場所・ハワイ・マウイ島のハレアカラ山〜

以前から、仕事でよくハワイを訪れていた今井さん。ある時、コーディネーターの方がハレアカラ山に案内してくれました。ハワイなのに山?と疑問を抱いたそうですが、緩やかなこの山は頂上まで車で行くことができ、ドライブにも最適な場所でした。頂上の駐車場から見る海側の空はサーモンピンクが広がる景色で、反対側の空は成層圏を感じるような透明感のある水色が広がっているそうです。この場所にいると、宇宙の一粒になった感覚になり、その後、このハワイに行く度にここを訪れていらっしゃいます。また、今井さんの旅には音楽が欠かせないそうで、音楽と風景がマッチしたときに感じる、映画のワンシーンのような高揚感が大好きとのこと。日本では、東京から横浜に向かう横羽線の生麦あたりは、古い工場が多くあり映画「ブレードランナー」を感じる世界観があり、かつてはここを通るためだけにドライブに出掛けることもあったそうです!ご自身8枚目のアルバム「A PLACE IN THE SUN」は、ドライブで聴きたくなるように作ったアルバム。ハレアカラ山に行く時に流したこともあり、ご自身もリスナーとして好きなアルバムだそうです。皆さんもドライブのお供にいかがですか?

 

 

〜今井美樹さんのエウレカ〜

これまでの人生で今井さんの発見・気づきは、“素直に生きるべし” ということ。若い頃はアーティストとして、“こだわる事にこだわり過ぎた”と感じている今井さん。周囲からの助言を素直に受け止められないのは、自分の自信の無さによるもの。様々な経験をしてきた今は、とても素直に生きることができていて、心が軽くなっている気がすると最後に語ってくださいました。

 

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PLAYLIST
  • 「DRIVEに連れてって」
    今井美樹
  • 「瞳がほほえむから」
    今井美樹(『Classic Ivory 35th Anniversary ORCHESTRAL BEST』より)
  • 「オレンジの河」
    今井美樹
  • 「A PLACE IN THE SUN」
    今井美樹
  • 「PRIDE​」
    今井美樹(『Classic Ivory 35th Anniversary ORCHESTRAL BEST』より)
  • 「innocent world」
    Mr.Children