PASSENGER DIARIES

EDC 営業日誌(過去のお客様)

2021年9月4日放送

Passenger

もう中学生

本日のお客様は、もう中学生様。
1983年、長野県出身。NSC東京7期生。2009〜10年にかけて、『爆笑レッドカーペット』『エンタの神様』で段ボール芸を用いて一躍人気者に!その後、しばらくテレビへの出演機会が減りますが、昨年から再ブレイク!数多くの芸人さんが天才と認める芸人さんです!

 

 

〜川島さんともう中学生さんの出会い〜

お二人が初めて会った現場は、約15年前の「ルミネtheよしもと」。川島さんは当時大阪在住でしたが、舞台の仕事で東京に。もう中学生さんは、吉本芸人の若手ライブ「5じ6じバトル」に出演をされていて現場が一緒だったそうです。そのライブで初めてもう中学生さんを観た川島さんは、「1人だけ様子がおかしかった。笑」と振り返ります。もう中学生さんがライブで披露していたネタは、コント「牛乳」。「モ〜いいじゃん〜、ストラックで2枚抜きしてもいいじゃん〜。モ〜いいじゃん〜、コチュジャンを枕にしてもいいじゃん〜!」というネタを5分間やり続けました。当時のもう中学生さんは今よりも声が高かったそうで、お客さんはネタが聞き取れなかったのか(?)、満席だった会場が無観客ライブかと勘違いしてしまうほど静まり返り・・・「モ〜いいじゃん〜」という言葉だけが、響き渡っていたそうです。笑
そんなもう中学生さんに、“何をするか分からない芸人”というイメージを持った川島さん。大阪にはいないタイプの芸風で、強く記憶に残り、その後、『爆笑レッドカーペット』などで活躍される姿を見て、こういう芸人が売れるんだな〜と感じたそうです。


(『爆笑レッドカーペット』に出られていた時のもう中学生さん)

『爆笑レッドカーペット』『エンタの神様』などで、一躍人気者になったもう中学生さん。当時の心境について伺うと・・・「嬉しかったですけど、ロケでラーメンを食べた後などに、スタッフさんがブツ撮り(紹介した食べ物などを、別日に改めて綺麗に撮り直すこと)をしているなんて知らなかった。他にも、“カメラマンさんの三脚が重いこと” “スタッフさんはお弁当を2〜3分で食べるということ”など、何も知らなかった。」 と、芸人としての気付きを聞きたかった川島さんの狙いとは裏腹に少し違う角度の回答・・・MCの仕事を数多くこなす川島さんも「俺、、なんて質問しましたっけ?」と少し困惑されていました。笑 少し話は外れましたが、、もう中学生さんは、テレビ界や芸能界のことを、当時、何も知らなかったことが心残りでした。「なんでブツ撮りをしなくてもいいように上手にラーメンの器を持たなかったのか?」「カメラの画角におさまらないといけないのに、遠くまで走っていってしまったのか?」と、今でも夜に月を見上げながら悔やむことがあるそうです。

 

 


(学生時代のもう中学生さん)

〜芸人を目指したキッカケ〜

高校3年生の時に、 “とにかくお笑いの近くに行きたい!” と思ったもう中学生さん。自分が芸人になるのは無理だが、映像系の仕事に携われば芸人さんの近くにいけると思ったそうです。憧れだったのはダウンタウンさん。部屋にガキ使のポスターを貼るほどファンでした。その後、お母様に「(芸人を目指す訳ではなく)お笑いを見てきたい」という約束でNSC東京に入学することに。入学後も、お笑い芸人になるつもりはなかったそうですが、入学して4ヶ月目・・・大井町「きゅりあん」で、同期生ライブが初めて行われた2001年8月30日に、もう中学生さんの人生が大きく変わることになります。同期の中でも、選ばれし10組のみが出場するこのライブで、芸人志望ではないもう中学生さんは当然選ばれず、2階席からステージを見ていました。すると突然、もう中学生さんの中に、新たな感情が込み上げてきました。それは「悔しさ」。ステージ上の同期生たちはキラキラ輝いて見えて、なぜ自分はあの舞台に立てていなんだ・・・という気持ちが芽生えました。この出来事が、芸人「もう中学生」を誕生させるキッカケになったのです!
それまでNSCに在籍していながら、あまりネタを作っておらず、良い評価を貰えていませんでした。しかし、同期生たちに追いつき追い抜くためには新しいことをしなければならないと感じ、心機一転、ゼロから新しいネタを考えることに!そんな時、出会ったのが段ボール!薬局で毎日プリンを買っていたもう中学生さんは、店の外に段ボールが山積みになっているのを見た瞬間、あるネタをひらめきます。それは、「コチュジャンを食べた辛さで中華屋が浮いていく」というネタ!笑 段ボールを使って何かできると感じ、その中華屋を作ることにしました。この独特な感性と段ボールを武器に、ピン芸人としてNSCでは活動されました。しかし、時が経つにつれ1人で活動することへの不安や、漫才への憧れが募り、2002年NSC卒業と同時に4人組のコント集団「商業」の一員になります。「商業」では、もう中学生さんはボケでもツッコミでもなく黒子的な役割。ネタの中でメンバーの1人が空を飛ぶシーンになると、その人を持ち上げる役目でした。そういった立場の中で、ウケたとしても実感の無い日々が続くもう中学生さんが、再びピン芸人に戻るキッカケになったのは、お世話になっていた大家さんからの助言でした。ある日、大家さんの通われていたシルバーセンターのイベントに呼ばれ、ネタを披露した「商業」。イベント終了後に、大家さんの家でご飯をご馳走になっていた時、「あなたは良いところが沢山あるのに、4人組だと良さが消えてしまっているから1人で活動をしなさい。ただし、すぐに抜けると、もしあなたが売れた時に3人に恨まれてしまう。恨まれる人は絶対に売れないから、1年かけて1人になりなさい。」と突然言われたそうです!そして、1年後に円満解散という形で、ピン芸人を再開されたのでした。この話を聞き、大家さんが1人なら売れると見抜いていたことに、川島さんも大変驚いていました!ちなみに「商業」のメンバーとは今でも仲が良いそうです!

 

 

〜再ブレイク〜

もう中学生さんは「エンタの神様」「爆笑レッドカーペット」などで一躍人気芸人になりましたが、ブームが去った後は苦難の日々が続きます。ゴールデンタイムのテレビ出演はここ10年間でほとんどありませんでした。また、近年はコロナ禍で仕事もさらに減り、落ち込んでいました。この状況で、ダラダラと東京で芸人を続けることに疑問を持ち始めたもう中学生さんは、実家の長野に帰ろうと、引退を視野に入れていたそうです。実際に東京の荷物を少しずつ実家に送り、代表作「ミリオンスロット」の段ボールも捨ててしまいました。しかし、そんなもう中学生さんを思い留まらせたのは、先輩芸人の有吉さんと川島さんでした。当時、川島さんは、もう中学生さんが引退まで考えているとは全く知りませんでしたが、『水曜日のダウンタウン』の「最近一番面白いと思った瞬間」を発表する企画で、もう中学生さんの無観客LIVEを紹介しました。内容は、お客さんがいないと成立しないコール&レスポンスが必要なネタを、もう中学生さんが淡々と披露していたのが面白かったというもの。オンエア後、もう中学生さんの元に多くの方から「面白かったよ!」と連絡があったそうです。皆さんの「面白い!」という声を聞き、引退せずにこの世界に踏み留まる気持ちが芽生えたもう中学生さん。感謝とその気持ちを川島さんに長文のメールで伝えました。また、有吉さんは、もう中学生さんのインスタライブを視聴されていて、ご自身のラジオにゲストとして招き、再ブレイクのキッカケを作ってくださいました。また、もう中学生さんが人生で一番緊張した仕事は、昨年出演された10年ぶりのゴールデン番組「有吉の壁」。収録日の前日は、長野のご実家にいて、お母様に「明日、収録日だから頑張ってくるね!放送日の前にまた戻ってくるから一緒に観ようね」と伝えました。すると、お母様から「帰ってこなくていい!」と突き返されたそうです。さらに、「しばらく長野に帰ってこなくていい、あなたは常に長野に帰ってくる事を前提に仕事をしている。その考えは変えた方がいい!」と、初めて強く突き放されたのでした。それは、お母様からの「最後の勝負をしてこい!」というメッセージでした。この言葉でハートに火がついた、もう中学生さん。色々な人の想いを背負い、覚悟を決めて「有吉の壁」の収録へ向かい、再ブレイクのチャンスを見事モノにしたのでした。

しかし、川島さんからもう中学生さんに真相を確かめたいことが・・・。それは、再ブレイクを果たした後に出演した『さんまのお笑い向上委員会』で、さんまさんに「ブレイクのきっかけは何や?」と聞かれた時のもう中学生さんの回答。この放送をテレビで観ていた川島さんは、「照れ臭いけど、有吉さんか俺の名前が出るんだろうな〜、もうええよ(照)」と、少し期待していました。笑 すると、もう中学生さんは「風水のおかげです!」とハッキリと答えました。笑 一見、ボケ回答かと思われましたが、この答えにはもう中学生さんの秘めた想いがありました。「周りから言われるほど、再ブレイクできたとは思っておらず、まだ満足していない。これをブレイクと言うのはまだまだ甘いんじゃないか?だからこそもっと頑張って、お世話になった先輩方に、なんとか “お笑い”や“ネタ”で恩返しする方法がないか。“ありがとうございます”と言葉で伝えるのは簡単だけど、“面白いこと”で恩返しをすることは出来ないか?と毎日考えていました。ですが、“ありがとうございます”という感謝の言葉は、そう思った時に伝えるべきでした。」と、熱く語ってくださいました。もう中学生さんのお気持ちは十分に理解されている川島さん。ちなみに“風水“も本当なの?と尋ねると、「家賃も払えなくなっており、家を引き払う状態だったので段ボールを沢山捨てたところ、風通しが良くなった」とのこと。笑 片付ける前は、家がネタ道具でパンパンになっており、タカアンドトシさんがやっていたバラエティ番組『フットンダ』の、布団が飛ぶ前のプクプクしている状態だったそうです。「風水というより、いらないネタを捨てただけでしょ!笑」とツッコむ川島さんですが、どこか嬉しそうな顔に見えました。


(段ボールを片付けた時のお写真)

 

 

〜地元・長野への想い〜

もう中学生さんの思い出の場所は、地元の長野県全部!2011年に仕事が落ち着いてきた時期に、ライブの告知のため長野県で放送されていたテレビ番組『3時は!ららら♪』に出演することになったもう中学生さん。長野県出身ということで、番組に思い入れがあり、ご自身からプロデューサーさんへ「レギュラーにしてもらえませんか?」と直談判されたそうです。すると、プロデューサーさんから「逆に良いんですか?」と言われ、ロケコーナーのレギュラーに決定!ロケは、県内のある1つの市町村に出向き、その土地の方々にインタビューをして、家で晩御飯を頂くという内容。突然の訪問ということもあり、ハードルの高いこのロケを、毎週行われていたそうです。晩御飯を頂く許可を貰えても、ご家族の夕ご飯の時間に合わせるため、ロケ車で3〜4時間待つこともしばしば。そんな移動も含めて1日がかりのロケでしたが、地元の方々からは、「もう中さん、テレビ見ていましたよ。また全国のテレビに出てくださいね!」と応援の言葉を沢山頂いたそうです。東京でのテレビの仕事が減り、ご自身の中でもゴールデンのテレビの世界にはなかなか戻れないと覚悟されていたこの時期。皆さんの優しい言葉がより、胸に刺さりました。応援してもらっても、全国のテレビを通して自分の姿を見せることは出来ないかもしれないと思うと悲しくなり、毎回、帰りの道で、涙を流していたそうです。それから長い時を経て、今、再びゴールデンの番組に戻ってきたもう中学生さん。その活躍を、地元の方々は心から喜んでくれているでしょうね!


(もう中学生さんが撮影した長野の風景)

 

 

〜川島さんと対決!〜

ドライブも終盤!実は今回、車内に大量のネタを持ち込んでいたもう中学生さん。川島さんと何やら対決がしたいそうです!
まず、第1戦は、『バスケットシューズ、キュッキュッ対決!』
どちらが、体育館でバスケットシューズが擦れる「キュッキュッ」という音を、口で上手く真似出来るか、という対決です!判定は、『NHKのど自慢』の鐘の音に委ねることに。(もう中学生さんが鐘のおもちゃを動かしています。笑)
対決の結果は・・・・・川島さん鐘1つ!に対して、もう中学生さんには合格の鐘!
ということで、もう中学生さんの勝利!笑
聞いている限り、川島さんの圧勝に思えたこの対決でしたが、のど自慢の鐘の判定は絶対です!笑

納得のいかない川島さんはリベンジのため、クイズに挑戦することに!
第2戦は、『クイズ!カンガールの子供、どの袋が一番喜ぶ袋かな?』

 


(お母さんカンガルーの段ボール!)

「もう中学生さん扮する子供カンガルーは、次のうち、どの袋が、お母さんカンガルーの袋と同じくらい好きでしょう?」
1、ビニール袋
2、紙袋
3、池袋

川島さんの予想は、野生の子供カンガルーが池袋には行かないとだろうと考え、まず③を削除!
ビニール袋か紙袋で悩みましたが、少しでも温もりのありそうな「②紙袋」を選択!

正解は・・・①ビニール袋!  
ということで、川島さん間違い!2連敗!笑

正解の理由は、3円のビニール袋という響きのハーモニーが良いため!
ポイントは、ビニール袋が3円だったという所に気付けるかでした。笑
皆さんは正解出来ましたか?

勝負は、もう中学生さんの圧勝!
2連敗でモヤモヤした気持ちが残る川島さんに対して、もう中学生さんから元気になるためのプレゼントが!そのプレゼントとは・・・「日光猿軍団のカスタネット」!

猿のカスタネットを川島さんにプレゼントした理由は、モンキー感があるから!
今後、家の家具を直す時は、工具はすべてモンキーレンチで直して欲しいいうメッセージだそうです!笑
「僕、キリンなんですけど・・」という川島さんのボケに対して、もう中学生さんは愛想笑いで誤魔化されていました。笑


(お猿のカスタネットを頂いた川島さん。どちらの顔が本当の気持ちを表しているのでしょうか?笑)

もう中学生さんは、番組最後にEDCのテーマ曲も即興で披露してくださいました!
気になる方は是非radikoタイムフリーで聞いてみてくださいね!

 

radikoのタイムフリーで聴く
PLAYLIST
  • 「スマイル」
    ホフディラン
  • 「明日天気になれ」
    ハナレグミ
  • 「ひまわりの約束」
    秦基博
  • 「夏の終りのハーモニー」
    井上陽水&安全地帯
  • 「笑えれば」
    ウルフルズ