PASSENGER DIARIES

EDC 営業日誌(過去のお客様)

2023年3月11日放送

Passenger

狩野英孝

本日のお客様は、狩野英孝様。
1982年、宮城県出身。高校卒業後の2000年に上京し、日本映画学校(現・日本映画大学)俳優科に入学したのち、2003年、マセキ芸能社からデビュー。長髪で全身白スーツ、胸に赤い薔薇を差したナルシストキャラで人気を集めます!2009年にはフジテレビ『爆笑レッドシアター』のレギュラーメンバーに選ばれ、コント番組でもご活躍。一方、2016年には神主の資格を取得し、ご実家の神社で神主の仕事にも従事しています。さらには、2020年1月からYouTubeチャンネル「EIKO!GO!!」をスタートさせ、現在チャンネル登録者151万人を超える人気YouTuberとしてもご活躍中!これまで共演経験は多数あるものの、意外にも川島さんと1対1で話すことはあまりないという狩野さんと、思わず本音がこぼれるドライブに出発しました!

 

 

〜EIKO!GO!!〜

狩野英孝さんのYouTubeチャンネル『EIKO!GO!!』は登録者が150万人を超える人気チャンネル!川島さんもよく視聴しているそうです。
しかし、このことを聞いた狩野さんは、「なんかすいません、あんなので…」と少し恥ずかしそう。というのも、YouTubeを始めた当時は、ご自身で撮影・編集を行なっており、自分の映像素材を改めて見返したところ…“こいつマジ全然面白いこと言わないな”と思ったのだとか。笑 間を埋めるために余計なことを言ってしまい、逆にカットしづらくなったり…と、編集する人の視点に立ったことで、初めて自分の力量を知ったと言います。
また、ご自宅で撮影していて、仕事とプライベートの中間の感覚なので、同業者に観られるのは少し恥ずかしいそうです。

 

 

〜神主〜

宮城県にあるご実家の神社で神主もされている狩野さん。
1500年続く神社は、狩野さんで39代目。しかし、それまでは神主になることをずっと避け続けてきたそうです。子供の頃からご実家の神社を継ぐようにご両親から言われており、その反発で学生時代は髪を金髪にし、バンドをやっていました。また、ご両親はお笑いを見る習慣があまりなかったため、“お笑い芸人をやったら諦めてくれるんじゃないかな…”という考えもあったと言います。実際、お笑い芸人として活動しているうちに、ご両親から神主をやるように言われなくなったそう。しかし言われなくなると、逆に“本当にやらなくていいの?”という気持ちが芽生えてきたそうです。
1500年もの間、地元の方にも愛されてきた神社を終わらせることに対しての責任も感じ、狩野さんは2014年に神職の資格取得を決意。
資格を取得するためにはいくつかの道があるそうですが、狩野さんは“短期集中型”の方法を選択。本来、神主になるためには大学の神道科で4年かけて資格を取るのですが、仕事をされていたり、時間の余裕がない方のために、“短期集中型”で取得する方法もあるそうです。そして、狩野さんは2ヶ月間、過密なスケジュールで勉強し資格を取得。
今やお笑い芸人、YouTuber、そして神主の三刀流でご活躍されています!


(神主をされている狩野さん!)

 

 

〜お笑い芸人デビューまでの道のり〜

元々、自分が何になりたいか分からないまま上京してきたと言う狩野さん。ミュージシャンや役者、そして、もちろんお笑い芸人も好きだったと言います。
高校時代、職員室の前に貼られていた進路案内の掲示板で『日本映画学校』の紹介を見つけます。パンフレットの中央にいるウッチャンナンチャンさんや出川哲朗さんを、当時若手だったバカリズムさん、ドロンズさんなどが囲んでいる写真を見て、“この学校に行けばウッチャンナンチャンみたいになれるかも!”と思ったそうです。そして詳しい資料を取り寄せたところ、ボイストレーニングなどの音楽の授業や、ダンス、演技、そしてお笑いの授業もあることを知り、“ここだったら、やりたい事を全部学べる!”と思い、入学することを決意されました。
「お笑い実習」では、内海桂子師匠やナイツといった方々にお笑いを教えてもらったそうです。さらに狩野さんは友達に誘われてマセキ芸能社のお笑いライブを観に行きます。当時は尖っていて、“なんで『エンタの神様』にも出てない売れてない芸人のライブをお金出して観に行かなきゃいけないんだ!”と思いながら会場に向かったそうですが、いざ観てみると、ネギねこ調査隊(いとうあさこさんが組んでいたコンビ)やバカリズムさんのネタに衝撃を受け、“面白いを超えてカッコいい”と感動したそう!そして、“お笑い芸人になりたい!”と思った狩野さんはマセキ芸能社のオーディションを受けます。
ここで、川島さんからは「コンビを組んで、漫才をするという選択肢はなかったの?」と質問が。狩野さんは「めちゃくちゃありました。」と答えます。最初はコンビを組みたかったそうですが、マセキ芸能社の場合、所属オーディションなので、他の事務所のように“養成所に入ってから相方を見つけよう”といったことができません。そのため、“とりあえずピンでネタを作りながら、いずれ相方を探していこう”と考えていたのだとか。
初舞台で披露した「ウルトラマンセブン」というネタは、今でも鮮明に覚えているそうです。
ウルトラセブンが人間の姿に戻って基地に帰るのですが、頭部についているアイスラッガーだけそのまま残っているという設定で、「お前ウルトラセブンじゃねぇの?」と声を掛けられて、ひたすら「僕違いますよ」と否定するネタ。笑
これは自信のあるネタでは無く、相方が見つかるまでの時間稼ぎとして生み出したネタだそうです。こうしてピンネタを続ける中で、あの“ナルシストキャラ”が生まれます!ネタを劇場で披露したところ、初めてお客さんから反応があったそうです。それまでは狩野さんのステージ中は、お客さんが下を向いて他の芸人のアンケートを書く時間になっており、狩野さんは辛い思いをしていたそうですが、そんなお客さんが初めてステージ上をチラッと見てくれたのだそう!ここから、ナルシストネタをブラッシュアップしていき、見た目も“どうしたらナルシストっぽくなるかな?”と考え、成人式のときにお祖母様に買ってもらったリクルートスーツを着たり、“ナルシスト=薔薇”というイメージをもとに花を買い、“ナルシスト=ロン毛”だと思って髪を伸ばしたり…と要素を加えていきました。
狩野さんいわく「イメージは『ちびまる子ちゃん』の花輪くん」。「君たちさ〜」「子猫ちゃんたち〜」「ヘイ、ベイビー」といったネタ中のセリフは、全部花輪くんからインスパイアされたそうで、実際花輪くんのセリフを書き起こしたこともあるのだとか!笑
狩野さんの、“ナルシストキャラ”の原点は、花輪くんだったのですね!


(ナルシストキャラで、一躍人気者に!)

 

 

〜「ラーメンつけ麺僕イケメン」誕生秘話〜

狩野さんといえば…「ラーメン、つけ麺、僕イケメン」のギャグでおなじみですが、このギャグが生まれた経緯についてもたっぷりと伺いました。
狩野さんによると、このギャグのもとになったのが、NHK『爆笑オンエアバトル』などでも披露していた「もしもナルシストがラーメン屋の店員だったら」という4分ほどのコント。このときは、取材を受けているラーメン屋の店主が、メニューのオーダーを取りながら「味噌ラーメンもあるよ、塩ラーメンもあるし、とんこつラーメンもあるけど…まあ僕はイケメンだけどね!」と言う1つのボケでした。しかし、フジテレビ『爆笑レッドカーペット』が始まると、1分ほどの「ショートネタ」ブームが到来。狩野さんのラーメン屋のコントも、1分の長さに縮める必要があり、「ラーメン、つけ麺、僕イケメン」と、短くてわかりやすい三段オチになったのだとか!
このネタが放送された翌日には街で「ラーメン、つけ麺、僕イケメンの人だ!」と言われるようになったそうで、“これは冒頭の自己紹介のところに持って行った方がいいのかな”と思い、名刺代わりのギャグにすると、このフレーズは一躍大人気に!
多くの人が真似するようになり、狩野さん自身も人気芸人に仲間入りを果たしたのでした。

ちなみに狩野さん、「ラーメン、つけ麺、僕イケメン」以外にも様々なギャグを持っています。「赤貝、ミル貝、ナイスガイ」「レモンティー、ミルクティー、僕ビューティー」「タクシー、ミクシィ、僕セクシー」…これを聞いた川島さんは「どんどんクオリティが下がっていく…」と思わずツッコみます。笑 狩野さん自身も「二番煎じです」「ヒットさせようとしていた」と、第2のヒット作を作りたく“欲”が出てしまったと、反省されていました。笑

 

 

〜爆笑レッドカーペット〜

『爆笑レッドカーペット』に出演して、人生が大きく変わったと言う狩野さん。いろんな番組のオーディションに参加していたものの、今一つハマっていなかったそうですが、ある日『爆笑レッドカーペット』の第1回の放送を観て、“1分間の瞬発力なら、もしかしたらいけそうだな”と思います。しばらくして、第2回の放送に向けたオーディションの通知が来て、狩野さんも参加。しかしオーディション会場に行くと、そこにいたスタッフは、以前、別のオーディションで狩野さんを不合格にした制作チーム!しかも、持ってきたのは同じネタでした。“これはキツい…”と思った狩野さんですが、前回から唯一変わっていた点が衣装。前はリクルートスーツでしたが、このときはオーダーメイドのスーツ屋さんで買った、46000円の白いスーツ。同じネタを披露したところ、ネタ中も笑い声が聞こえ、ネタが終わった後にプロデューサーから「前見たときよりも映えるね。」「キャラがわかりやすくなった。」「衣装を変えるだけでこんなに違うんだね。」と言ってくれて、合格に! お金が無い若手時代に、思い切って投資してよかったと振り返る狩野さんでした。

 

 

〜爆笑レッドシアター〜

『爆笑レッドカーペット』から多くのスーパースターが出る中で、そこから厳選されたメンバーで始まったコント番組が『爆笑レッドシアター』。内村光良さんが座長となり、しずる、ジャルジャル、はんにゃといったメンバーの中に狩野さんも入っていました。そこでは、総合演出の方に「白スーツ・ナルシスト以外のネタもちょっとやってみない?」と言われたとか。思えばそれまでずっとナルシストのネタ・コントしかやってなかったそうですが、“しっかりとネタやってみたい”という気持ちがあり、ナルシスト以外のネタにも挑戦されます。
ここで、川島さんから「英孝ちゃんって、結果的にハプニングで笑いになることももちろんあるけど、最初からそれを狙ってなくて、全部本気で全力でやるやん。」という話が。ハプニングを狙おうとするのではなく、あくまで実力で笑わせようとする延長で何かが起こっているところがすごいと川島さんは言います。狩野さんは、今でも作品をきちっと仕上げたいタイプで、トーク番組でもエッジの効いたコメントを言って“ドーン!”とウケることに今でも憧れているとか。
また、川島さんが忘れられないハプニングがひとつあるそうで…それは、狩野さんが新ネタを作っている中での出来事。テレビに多数出演されている中でも、単独ライブや事務所ライブに出演する狩野さんは過去に、“明日のライブ、新ネタで行きます。でもネタができていないので今から頑張ります!”とツイート。そして翌朝、“やっと出来ました!”と手書きのネタノートを写真に撮ってツイート!なんと、これから披露する新ネタの内容を全て、オチまで丸々、ツイッターにアップしてしまったのです。笑
当然、ライブではめちゃめちゃスベってしまったそうですが…そのとき、川島さんは“この子、ほんまに努力家なんだな、ただやっぱちょっとおかしい。”と思ったとか。笑
ネタに真っ直ぐすぎる、狩野さんらしいエピソードですね!

 

 

〜人生で思い出のドライブルート〜

「よく車で実家に帰るので東京→宮城は、東北道をのんびり帰る」という狩野さん。
東京から宮城となると、だいぶ長距離のドライブになりますが、サービスエリアに寄りながら、6時間ほどかけてゆっくり行くのがとても楽しいのだとか。好きな曲やラジオを聴いたり、車の中で落ち着ける時間が良いリフレッシュになるそうです!
また、後輩芸人に、ご実家の神社のアルバイトに来てもらう際は、東京から一緒に車に乗って宮城まで行くのですが、車内ではお笑いの話や、『ボキャブラ天国』に出演していた芸人さんのキャッチフレーズを当てるクイズをしたり…と、楽しく盛り上がっているそうです!

 

 

〜3月11日〜

狩野さんにお越しいただいた今回の放送日は3月11日。東日本大震災からちょうど12年となります。現在も復興支援を続けている狩野さん。地元ということもあり、何か力になれればと考える中で、“長く楽しくずっとやっていきたい”と思うのだとか。狩野さんが帰省するたびに地元の方々に「必要なモノありますか?」「何をしてほしいですか?」と聞くと、ほとんどの方が「遊びに来てほしい!」とおっしゃるそうです。12年の時が経ち、新しい道路も開通し、お土産屋さんやテーマパーク、新しい水族館なども建設されており、とにかく宮城、東北に遊びに来て欲しいという想いがあるのです。
3月11日に東北でお笑いライブを開催する際は、売り上げをサンドウィッチマンの『東北魂義援金』に寄付されています。また、ライブには東京や他の地方からもファンの方が来て下さるそうで、ライブに遊びに来たついでに宮城のお土産を買ってもらったり、地元の美味しいごはん屋さんの情報をおすすめしてみたり…楽しみながら復興支援を続けられているそうです!

 

 

〜狩野さんのエウレカ!(発見・気付き)〜

狩野さんのエウレカは、先日観光地にプライベートで遊びに行った時のこと。テレビクルーがちょうど撮影中で、スタッフの誘導に従って狩野さんも回り道をしたのですが、綺麗な景色のところで少し立ち止まった際、スタッフに「そこ止まらないで!行って!」とキツく言われてしまい、“ロケに協力しているのになんだよその態度!”と疑問を感じました。
ロケの仕事が多い狩野さんは、一般の方々が協力してくれて成り立っていることを改めて痛感し、今まで以上に感謝し、優しく接しようと思った出来事だそうです。
また、狩野さんの今後の夢を伺うと…芸人を始めたときから変わらず「冠番組を持つこと」が夢だとか。現在、CSのエンタメ~テレで『怪談のシーハナ聞かせてよ』という怪談話の番組をされていますが、やっぱりゴールデン番組のMCをやりたいと言う狩野さん。冠番組のタイトルはすでに決定しており、『狩野英孝のこれでいいのかのぉ?』という、世の中のフシギを解明する番組!たとえば…“駅に置いてあるゴミ箱、ペットボトルと缶で入れるところは分かれているけど、実は入るところは同じ。これでいいのかのぉ…?”といった感じで、内容もしっかりシミュレーションされているのだとか。笑 
狩野さんはMCを務めつつ、たまにロケにも行く、『世界の果てまでイッテQ!』の内村さんみたいなスタイルでやりたいそうです!狩野さんのMC姿、是非観てみたいですね!

 

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PLAYLIST
  • 「Around The World」
    MONKEY MAJIK
  • 「HONEY」
    L'Arc~en~Ciel
  • 「ようこそ!イケメン☆パラダイス」
    狩野英孝
  • 「栄光の架橋」
    ゆず
  • 「ラブアース~アレンジVer.~」
    50TA