宮城

手作り体験もあり!伝統息づく名物‶笹かまぼこ〟

Date fm
井上崇さん

東北最大のターミナル都市・宮城県仙台市。仙台藩祖・伊達政宗によって礎が築かれたこの土地は、開拓時に植林を命じられたことから「杜の都」とも言われています。牛タンやずんだ餅などのご当地グルメも評判で、見どころたっぷりの街です。

そんな仙台にあるFMラジオ局が「エフエム仙台」です。局の愛称は「Date fm」。アップデートなどのdateに加え、‶伊達(だて=date)〟の意味も込められているんだとか。
今回は、エフエム仙台の夕方のワイド番組『SOUND GENIC』パーソナリティの井上崇さんにお話をお聞きします。音楽をメインコンテンツに最新曲から話題曲まで幅広く紹介する『SOUND GENIC』は、地元ゆかりのアーティストが担当するコーナーやゲストインタビュー、お天気、交通情報なども網羅している、県民必聴の夕方の定番番組です。
さっそく、宮城観光のベストスポットを伺ってみました。

松かま総本店

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「宮城に来てもらって、まず行ってほしいのは、日本三景でもある『松島』です。松島湾に浮かぶ260余島の島々を望む眺めはまさに絶景! 遊覧船の湾内クルーズで海風を浴びたあと、桃山建築の粋を尽くした伊達政宗の菩提寺『瑞巌寺』を見学して歴史探訪するコースはいかがでしょうか。10月~3月頃が旬の『松島かき』、そしてそれを使った『牡蠣カレーパン』も一度味わってほしいですね」

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また、井上さんは、松島で一番のオススメお土産スポットも教えてくださいましたよ。

「『松かま総本店』さんには、ぜひ寄ってほしいです。こちらは松島湾が目の前に広がる場所に店舗を構える、宮城名産‶笹かまぼこ〟の専門店です。店内では笹かまぼこの手焼き体験もできて、ふっくらあつあつ出来立ての笹かまぼこがいただけます」

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宮城県のご当地土産を代表するひとつの‶笹かまぼこ〟。おかずにもおやつにも、大人のおつまみとしても親しまれる地元の銘品ですが、こちらの松かま総本店さんでは伝統の味を受け継ぎながら、バラエティに富んだ新感覚の蒲鉾も扱っているんだそう。そこで、松かま総本店を営む、株式会社松島蒲鉾本舗の阿部さんにお店のこだわりやイチオシ商品について伺ってきました。

「当社は、昭和9年(1934年)に前身の須田商店が創業し、今年で87年目になります。宮城県内では昔から水産業がさかんで、練り物づくりの文化があり、松かま創業当時から笹かまぼこを作っています」(阿部さん、以下同)

松島蒲鉾本舗さんが作る笹かまぼこの素材や味の特徴はどんなところにあるのでしょうか。

「原料の魚は、船の上の工場で新鮮な魚を加工し冷凍した、良質なすり身を使っております。そうすることで、より鮮度を保つことができるんです。また、当社のかまぼこは、魚の風合いを損なうことなく、なるべく自然なすり身の風味を生かしているのが特徴です。適度な『コシ』と『しなやかさ』があり、のど越しも良いんです。また、味付けが誇張されていないので、軽い食べ口になっていると思いますよ」

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さっそく看板商品の『松島 笹かまぼこ』を頂いてみましょう。一口かじってみると、まず、そのふっくらと柔らかく厚みのある食感に驚かされます。味付けは、ほんのり塩味に加え、魚のやさしい甘味が絶妙に感じられて美味しい!周りの皮の焼き加減もちょうど良いですね。後味がくどくなく、さっぱりしているので飽きが来ないのもポイントです。

そして、この笹かまぼこをその場で焼いて食べられるというのが、井上さんもご紹介してくださった‶笹かまぼこの手焼き体験〟です。

「手焼き体験は、松かま総本店の1階や2階で行っています。お客様には、笹かまを焼き目をつける前の白焼きという状態でお渡しして、網の上でご自身で焼いていただくような形の体験です。お好みの焼き加減で楽しめますし、ホカホカの焼きたての美味しさを堪能していただけますよ」

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また、総本店2階では笹かまの‶手作り〟体験もできるそうで、こちらもオススメ。生のすり身を自分の手で成型して、その場で焼いて食べられます。作りたての笹かまは、よりふんわりとした食感になるんだそうですよ!
「コーンやグリンピース、人参等を使って模様や顔を描くこともできます。作りたてなので、工場で作られた焼き立ての笹かまに近い状態のものを召し上がっていただけるんです」
オリジナル笹かまが作れるなんて、ここでしかできない経験ですよね。

「笹かまはもちろん、当店では他にもオススメ商品をいろいろ取り揃えています。
例えば、今年発売から25周年を迎えた『むう』。こちらは、すり身に大豆が入ったお豆腐揚げかまぼこです。フランス語でやわらいという意味を持つ‶ムー〟から名づけられている通り、ふんわりとした独特の食感が特徴で、大豆の風味をを生かした味わいとなっています。
また、昔ながらの名物商品『竹かま』は、本物の青竹にすり身を巻いてじっくり焼き上げた蒲鉾で、通常の蒲鉾と違い、こちらだけすり身にハモを練り込んでいます。香りや歯ごたえまでこだわった高級感のある逸品です」

『むう』は、すっと歯が通るフワッフワの食感がとっても不思議!噛んでいるとお豆腐の自然な甘さが引き立ってきます。揚げかまぼこらしい香ばしさに加え、すり身の滑らかなクリーミーさもあり、しつこくなく何個でもパクパク食べられそうですね。
『竹かま』はというと、まず、青竹に巻かれた見た目のインパクトがあり。かじってみると、ハモが使われたすり身が、ねっとりとしつつも、しっかりと歯ごたえがあります。青竹の爽やかさとジュワッとしたすり身本来の旨味が相まって、贅沢な味わいです。
こちらの2つに笹かまを合わせて、松かまの‶三大人気商品〟なんだそうですよ。

「松島の店舗前では、揚げたての『むう』が食べられるテイクアウトコーナーもございまして、こちらもご好評いただいています。また、国宝・瑞巌寺入口の門前店は、2階が『SHOBIAN CAFÉ』という松島湾を一望できるカフェとなっていてお食事も楽しめるんですよ。シェフ自慢の生パスタを使ったスパゲッティの他、工場オリジナルのマグロのすり身を揚げた『マグロカツバーガープレート』(1000円)など、ここだけのメニューを取り揃えています。観光の途中、ぜひ寄ってみてください」

お土産の蒲鉾を購入できるだけでなく、現地での見どころも多い、松かま総本店さん。
「お店の2階からの眺めもよく、松島湾が一望できますので、四季折々の松島を楽しみながら、手焼き体験やすり身から作る笹かまぼこ作り体験を是非、楽しんでください」(阿部さん)
松島観光に行ったら、外せない必見スポットですね! ぜひ一度、訪れてみてはいかがでしょうか。

松かま総本店
住所
宮城県宮城郡松島町松島字町内120
電話番号
022-354-4016
営業時間
12月~3月/9:00~16:00、4月~11月/9:00~17:00
アクセス
JR仙石線「松島海岸駅」徒歩9分
三陸自動車道「松島海岸IC」から車で5分
料金
笹かまぼこ手焼き体験:1本250円
笹かまぼこ手作り体験:おひとり様600円
※ファミリー割引:小学生以下 おひとり様300円
ウェブサイト
https://www.matsukama.jp/ct_shop/souhonten.html