語り手:乳酸菌

トンネルを抜けるとそこはおなかの中だった…。 乳酸菌は今日も人と生きている。 ボクらは乳酸菌。古くからこの星に住み、 人間や動物の体に宿り、日々活動しています。 そんな乳酸菌たちが宿主と一緒に喜んだり、悲しんだり。 時には励ましたり…おなかの中から 語りかけるストーリィをお楽しみください。

メッセージ

番組ではメッセージを募集しています!番組の感想や乳酸菌くん(語り手)へのメッセージをお寄せください。

2017年02月19日(日)

親切のリレー

ボクの宿ぬしは、10歳。
山の近くに住んでいる、カスミちゃんです。

今朝、カーテンを開けると…。
宿主:「うわぁ〜、まっ白!」
窓の外が一面の銀世界で、ちょっとウキウキ。
でも…これも、ほんの束の間。
だって、カスミちゃんの住む町では、雪が積もったら、雪かきが必要だもんね。
宿主:「あ〜あ、寒いし雪は重いし、めんどくさいな〜」
ブツブツ言いながら、表にでるカスミちゃん。
すると…。

お兄さん:「おはよう!」
声をかけてきたのは、去年、お向かいに越してきた大学生のお兄さん。
お兄さん:「どこまで雪かきすればいいのかわからないから、勝手にやっちゃったよ」
宿主:「えっ?!」
なんと、彼!カスミちゃんのおウチの前も、雪かきしてくれたみたい。
宿主:「あ、ありがとうございます」
お兄さん:「ついでだよ、ついで」
あは! 思いがけない親切、うれしいね〜。

宿主:「じゃあ、わたしはお隣の雪かきをしよっかなぁ〜」
お兄さん:「おっ、いいじゃん!オレも手伝うよ」
うふ。こんな風に親切がリレーされるのって、素敵なことだね。
お兄さんとも、お近づきになれそうじゃない?

ボクら乳酸菌も、みんなとお近づきになりたいな。
雪かきで風邪をひかないように、おなかの中から見守っているからね。

じゃあ、また、日曜のお昼に!