語り手:乳酸菌

トンネルを抜けるとそこはおなかの中だった…。 乳酸菌は今日も人と生きている。 ボクらは乳酸菌。古くからこの星に住み、 人間や動物の体に宿り、日々活動しています。 そんな乳酸菌たちが宿主と一緒に喜んだり、悲しんだり。 時には励ましたり…おなかの中から 語りかけるストーリィをお楽しみください。

メッセージ

番組ではメッセージを募集しています!番組の感想や乳酸菌くん(語り手)へのメッセージをお寄せください。

2017年09月17日(日)

涙の長寿汁

ボクの宿ぬしは、72歳。
福島県に住む、たえ子さんです。

今日は娘さん家族が、東京から遊びに来ていて、娘さんと孫のゆきちゃんが、お料理の真っ最中!
たえ子さんの長寿を、手料理でお祝いしてくれるんだって。
娘:「もう、ゆきがいろいろ言ってきて大変よ〜」
そう言いながら、娘さんと孫のゆきちゃんは、手際よく調理して、あっという間に出来上がりです!
娘:「さぁ、召し上がれ〜」
テーブルの上には、お赤飯にエビの春巻き、それと、あれ?これは“こづゆ”?
娘:「ゆきが、おばあちゃんが作る福島の郷土料理を覚えたいって言うから、私が教えたんだけど、どう?味付け、これでいいかな?」
あは!会津地方ではお祝いの席に欠かせない、具だくさんのお吸い物。
貝柱に干ししいたけ、銀杏、きくらげ、人参、里芋、材料を細かく刻むのがちょっと面倒なお汁だけど…。
うん、うん。この味、間違いなく、たえ子さんの味。
娘さんにきちんと教えたことはなかったけれど、知らないうちに伝わっていたんだね〜。
うふ! たえ子さん、目が潤んでるね。

ボクら乳酸菌も、みんなの長寿を見守り続けているよ。
母から娘、そして孫へ、代々伝わってくれると嬉しいな。

じゃあ、また、日曜のお昼に!