語り手:乳酸菌

トンネルを抜けるとそこはおなかの中だった…。 乳酸菌は今日も人と生きている。 ボクらは乳酸菌。古くからこの星に住み、 人間や動物の体に宿り、日々活動しています。 そんな乳酸菌たちが宿主と一緒に喜んだり、悲しんだり。 時には励ましたり…おなかの中から 語りかけるストーリィをお楽しみください。

メッセージ

番組ではメッセージを募集しています!番組の感想や乳酸菌くん(語り手)へのメッセージをお寄せください。

2019年03月10日(日)

十人十色でみんないい

ボクの宿主は大学一年生の塚田くん。
学生寮で暮らすようになって、もうすぐ1年です。

でも、実はまだ、寮生活に慣れないんだよね〜。

ほら、今夜だって…。

両隣はうるさいし、
さっき共同冷蔵庫に入れたゼリーも…。


塚田くん:「はぁ〜!」

もう食べられちゃってる!

「人様に迷惑をかけないように」って言われて育った塚田くんには、
理解できない人ばっかり!もう我慢の限界です!

すると…。

先輩:「ほら、これ食べて、ちょっと落ち着けよ」

そう言って、プリンを差し出してくれたのは、同じ部屋の先輩。

先輩:「寮なんて、いろんな人がいて当たり前なんだからさ、
はじめからそう思っていれば、
腹が立たないことも、結構あるもんだよ。」

へー、さすが先輩、オトナだね〜!

先輩「ホラ、俺なんか、今じゃ、耳栓コレクターだよ!
スポンジにシリコン製、フィット感もこれがまた色々あってさぁ、
用途に応じて使い分けてるからね〜」


あれから11年。
大学を卒業した塚田くんが進んだ道は、福祉の生活指導員!

世の中には、いろんな人がいて当たり前。
いつも相手の立場に立って、相談にのっているんだ!
これも、寮生活があったお陰かなぁ〜。

ボクら乳酸菌も、いろいろな仲間がいるんだ!
十人十色で、みんないい!

じゃあ、また、日曜のお昼に!